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第4章 フィオンティアーナ編
137 鎧探偵捕物帖
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どうも、リビングアーマーの俺です。
水の都ヴェティアンで忍者を探してます。
しかし迷ってしまった!
いや、しょうがないよ。
この街複雑すぎるんだもん。
建物の並びはめちゃくちゃ。
道は入り組んでる。
その上あっちこっちに水路がある。
ドラゴン娘のドグラが魔力を探知してるんだけど。
それでも逃げられてしまった。
今のところ、別行動のロロコとクラクラは追跡できてると思うんだけど。
俺、アルメル、ドグラの三人は完全に置いてかれてしまった。
「……どうしましょう」
息をつきながら言うアルメル。
うーん。
そうだなぁ。
ここ普通に人が住んでる街だしなぁ。
ダンジョンだったらドグラに壁ぶち抜いてもらうとかできるんだけど。
俺だってリビングアーマーとしての能力を使って……。
ん?
そうか。
街でもできることもあるかも。
「どうしたんです?」
〈これならいけるんじゃないかと思って〉
ガシャン!
ガシャガシャ!
パーツ分解!
「ほお、なるほどのう」
ドグラが感心したように頷く。
そう。
俺の身体は分割できる。
そしてそれぞれをバラバラに移動させることも可能だ。
しかもそれぞれのパーツは小さいので、狭い場所も移動可能。
これなら忍者に追いつけるはずだ。
俺は七パーツに分かれた。
頭部パーツ。
右腕パーツ。
左腕パーツ。
胴部パーツ。
腰部パーツ。
右脚パーツ。
左脚パーツ。
もっと分けようと思えば分けれるんだけどね。
これ以上だと軽すぎて、たぶん相手を取り押さえられない。
〈よし、これでいけるはずだ。ドグラ、忍のいる位置を指示してくれ〉
「わかった」
俺はドグラとアルメルのもとに頭部パーツだけを残して移動を開始。
水路の人がいない場所を選んで飛んでいく。
まあ、あまり住民に騒がれても困るからな。
くそっ、しかし、この移動方法、あんまり速度が出ないんだよな。
もっと速く動け!
ぐぬっ!
ぐぬぬっ!
……ん?
なんかパーツによって速度に差があるな。
両腕と右脚パーツはなんか前より速い感じがする。
左脚と胴、腰パーツは前と同じだ。
うーんと。
これは、ゴーレムパーツになってる方だけ速くなってるみたいだな。
ゴーレムの身体はオリハルコンとかいう特殊な物質でできている。
このオリハルコンは魔力の伝達効率がすごく高いとかいう話だった。
そのせいなのかな。
まあいい。
そういうことなら、速く動ける方で先行しよう。
「さっきより少し東に移動した。そのまま下に降りていくぞ」
東、っていうとこっちだな。
で、下ってことは、この地下水道か。
両腕パーツが別々の入り口から地下に入る。
石造りの水道があった。
そして。
〈――見つけた〉
「っ!」
忍者いた!
水の都ヴェティアンで忍者を探してます。
しかし迷ってしまった!
いや、しょうがないよ。
この街複雑すぎるんだもん。
建物の並びはめちゃくちゃ。
道は入り組んでる。
その上あっちこっちに水路がある。
ドラゴン娘のドグラが魔力を探知してるんだけど。
それでも逃げられてしまった。
今のところ、別行動のロロコとクラクラは追跡できてると思うんだけど。
俺、アルメル、ドグラの三人は完全に置いてかれてしまった。
「……どうしましょう」
息をつきながら言うアルメル。
うーん。
そうだなぁ。
ここ普通に人が住んでる街だしなぁ。
ダンジョンだったらドグラに壁ぶち抜いてもらうとかできるんだけど。
俺だってリビングアーマーとしての能力を使って……。
ん?
そうか。
街でもできることもあるかも。
「どうしたんです?」
〈これならいけるんじゃないかと思って〉
ガシャン!
ガシャガシャ!
パーツ分解!
「ほお、なるほどのう」
ドグラが感心したように頷く。
そう。
俺の身体は分割できる。
そしてそれぞれをバラバラに移動させることも可能だ。
しかもそれぞれのパーツは小さいので、狭い場所も移動可能。
これなら忍者に追いつけるはずだ。
俺は七パーツに分かれた。
頭部パーツ。
右腕パーツ。
左腕パーツ。
胴部パーツ。
腰部パーツ。
右脚パーツ。
左脚パーツ。
もっと分けようと思えば分けれるんだけどね。
これ以上だと軽すぎて、たぶん相手を取り押さえられない。
〈よし、これでいけるはずだ。ドグラ、忍のいる位置を指示してくれ〉
「わかった」
俺はドグラとアルメルのもとに頭部パーツだけを残して移動を開始。
水路の人がいない場所を選んで飛んでいく。
まあ、あまり住民に騒がれても困るからな。
くそっ、しかし、この移動方法、あんまり速度が出ないんだよな。
もっと速く動け!
ぐぬっ!
ぐぬぬっ!
……ん?
なんかパーツによって速度に差があるな。
両腕と右脚パーツはなんか前より速い感じがする。
左脚と胴、腰パーツは前と同じだ。
うーんと。
これは、ゴーレムパーツになってる方だけ速くなってるみたいだな。
ゴーレムの身体はオリハルコンとかいう特殊な物質でできている。
このオリハルコンは魔力の伝達効率がすごく高いとかいう話だった。
そのせいなのかな。
まあいい。
そういうことなら、速く動ける方で先行しよう。
「さっきより少し東に移動した。そのまま下に降りていくぞ」
東、っていうとこっちだな。
で、下ってことは、この地下水道か。
両腕パーツが別々の入り口から地下に入る。
石造りの水道があった。
そして。
〈――見つけた〉
「っ!」
忍者いた!
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