転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します

三門鉄狼

文字の大きさ
上 下
138 / 286
第3章 絶海の孤島ダンジョン編

117 第一の壁突破者の実力

しおりを挟む
 どうも、リビングアーマーの俺です。
 一緒にいるのは人犬族のロロコ、ドワーフ嬢のアルメル、ゴブリン娘のラファ。
 そしてリザルドさんが率いる冒険者部隊の皆さん。

 いやぁ、このリザルドさんたちが強いのなんの。

〈うわ、大蛇だ!〉

「よっと」

 ケイヴ・スネークが現れたら、大剣を持ったメンバーがなます斬りにする。

「リザード・フィッシュが炎を!」

「フローズン!」

 マギ・リザード・フィッシュが現れたら氷系の魔法で凍らせる。

「こっちにはナメクジがぁ!」

「そういうときはこれだ」

 ビッグ・ポイズンスラッグが現れたら塩をぶっかける。

 そんな感じで危なげなく対処していくのだ。

 ちなみに、リザルドさんたち、本当はもっと大部隊だったらしい。
 ゴーレム団子を置いてきた場所で他のメンバーと合流できるかなと思ったんだけど。
 あそこには誰もいなかった。
 仕方なく、絶海の孤島ダンジョンの本島を目指すことになったのだ。

 今は十人くらいだけど、全員揃えば五十人の大部隊。
 それならなおさらこのダンジョンを楽に踏破できるだろう。

 それに装備品もいい。
 武器は強そうだし、きている防具も立派。
 なんかいろいろ便利そうなものも持ってるし。

 訊いてみたら、今回は資金が豊富にあったとのこと。
 チェンハルト商会が噛んでいるから。
 それに帝国からの正式な依頼だから、ってことらしい。

 いいなー。
 羨ましいなー。

 しかしそれも、彼らがレベル50超えの一流冒険者だからだ。

 アルメルが前に言ってたけど。
 レベル50は『第一の壁』と言われていて、突破するのに時間がかかる。
 長年冒険者を続けた者だけが到達できる境地なのだ。

〈やっぱり、第一の壁を突破している皆さんは、どんなダンジョンでも探索し放題なんですか?〉

 モンスターが出てこなくなったので、俺はリザルドさんに訊いてみる。

「そんなことはねえよ」

 リザルドさんは苦笑して答える。

「俺らのレベルで奥に潜っても平気なのは、大洞窟ダンジョンと絶海の孤島ダンジョンくらいだ。それだって油断してたら危険だしな」

 世界四大ダンジョンのうちの二つなら平気。
 残り二つはそんなにヤバいのだろうか。

「帝国領にある廃棄都市ダンジョンは、入り口までしか行けなかった。当時はまだレベル50を越えてたのは俺だけだったが、それでも思ったね。『ここには一生近づかないでおこう』ってな」

 うわー……。
 リザルドさんにそこまで言わせるってどんだけヤバいダンジョンなんだろ……。

〈……ちなみに、四大ダンジョンのもう一つってなんなんですか?〉

「大陸南部の商業都市群の近くにある天空塔ダンジョンだ」

 天空塔!
 なんか楽しそう!

「ここは普通に探索する分にはいいんだが、本格的に攻略しようとすると、ある意味全ダンジョン中で一番の難関だな」

〈へえ。それはどうして――〉

 とさらに詳しい話を聞こうとしたところで、物音が聞こえた。

 またモンスターかな?
 そう思って身構える俺たち。

 しかし。

 ――ギュイギュイギュイギュイギュイ!

 …………えーと。
 あのー。

「おい、この音」
〈はい〉
「なんか聞き覚えがねえか」
〈ありますね……〉

 嘘だろ……。

 ――どごおおおおおおおおん!

 ぎゃーーーーーーー!

 ゴーレムが壁ぶち破って現れた!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

知識スキルで異世界らいふ

チョッキリ
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

2回目の人生は異世界で

黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。 今年で33歳の社畜でございます 俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう 汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。 すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。 そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

処理中です...