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第3章 絶海の孤島ダンジョン編
115 ゴーレムの名は
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どうも、リビングアーマーの俺です。
人犬族のロロコ。
ドワーフ嬢のアルメル。
ゴブリン娘のラファ。
そしてリザルドさんたち冒険者部隊の皆さん。
と、巨大ゴーレム団子。
ぎゃーーーーーーーーーー!
俺たちを追いかけてくるゴーレム団子は、さっきの二倍くらいのサイズになっていた。
どういうこと!?
「あそこの地下にもゴーレムのパーツがあったんじゃないの?」
ラファが言ってくる。
なるほどな!
システムが暴走してるっぽいゴーレムパーツ。
やつらはとにかく合体して巨大化しようとしてる。
近くにパーツがあればどんどん取り込んでしまうんだろう。
「そういえば」
と今度はアルメル。
「今更ですけど、リビタンさん、鎧のパーツが変わってませんか?」
〈ああ……〉
そういやそうだった。
俺の身体は、何ヶ所かがゴーレムのものに代わっている。
えーと。
頭部パーツだろ。
右腕パーツだろ。
左腕パーツだろ。
それに右脚パーツだな。
けっこう代っちゃってるな。
〈途中でいろいろバトルしてたら壊れちゃってな。悪い、せっかく造ってくれたのに〉
「いえ、鎧はそういうものですからいいんですけど、ただ……」
「ただ?」
「あのゴーレム団子が追いかけてくるのって、リビタンさんのそのパーツを狙ってるんじゃないんでしょうか?」
「………………あ」
そういうことかーーーーーーーーーー!
え、つまり全部俺のせいだったってこと?
「よし、じゃあこれを捨てればいいのか」
俺はまず左腕を外そうとする。
パーツがなくなってしまうのは困る。
それにリザルドさんたちに正体がバレてしまうことになる。
けど、このままじゃ危険すぎる。
背に腹は代えられないってやつだ。
「待って」
ん? どうしたロロコ。
「リビタンのパーツをあげても駄目だと思う」
〈どうしてだ?〉
「ラファの腕」
あ、そうか。
ラファの左腕もゴーレムパーツの義手になっている。
しかも彼女の場合は、オリハルコンが皮膚と融合してしまっている。
取り外しができない状態だ。
俺のパーツを捨てても、あの団子はラファの左腕を追い続ける可能性がある。
それじゃ意味がない。
「なんだかわかんねえが、あれを止めるには、ゴーレムのパーツがありゃいいのか?」
リザルドさんが訊いてくる。
〈ええ、そうなんですけど……〉
あ、ダメですよ。
ラファを犠牲にして助かろうとか。
俺は心なし冒険者たちとラファの間に入って牽制する。
ゴブリンならいいやっていう人間がいないとも限らないからな。
「そんな心配するな。俺たちもそんないたいけな嬢ちゃんを犠牲にして助かった日にゃ、二度と冒険者なんて名乗れなくなる」
ほっ。
それならよかった。
……まあ、ラファがいたいけかどうかは置いといて。
「ゴーレムのパーツが必要だってんなら話は簡単だ」
リザルドさんはニヤリと笑って言ってくる。
「山ほどパーツがあるところに案内してやろうぜ」
人犬族のロロコ。
ドワーフ嬢のアルメル。
ゴブリン娘のラファ。
そしてリザルドさんたち冒険者部隊の皆さん。
と、巨大ゴーレム団子。
ぎゃーーーーーーーーーー!
俺たちを追いかけてくるゴーレム団子は、さっきの二倍くらいのサイズになっていた。
どういうこと!?
「あそこの地下にもゴーレムのパーツがあったんじゃないの?」
ラファが言ってくる。
なるほどな!
システムが暴走してるっぽいゴーレムパーツ。
やつらはとにかく合体して巨大化しようとしてる。
近くにパーツがあればどんどん取り込んでしまうんだろう。
「そういえば」
と今度はアルメル。
「今更ですけど、リビタンさん、鎧のパーツが変わってませんか?」
〈ああ……〉
そういやそうだった。
俺の身体は、何ヶ所かがゴーレムのものに代わっている。
えーと。
頭部パーツだろ。
右腕パーツだろ。
左腕パーツだろ。
それに右脚パーツだな。
けっこう代っちゃってるな。
〈途中でいろいろバトルしてたら壊れちゃってな。悪い、せっかく造ってくれたのに〉
「いえ、鎧はそういうものですからいいんですけど、ただ……」
「ただ?」
「あのゴーレム団子が追いかけてくるのって、リビタンさんのそのパーツを狙ってるんじゃないんでしょうか?」
「………………あ」
そういうことかーーーーーーーーーー!
え、つまり全部俺のせいだったってこと?
「よし、じゃあこれを捨てればいいのか」
俺はまず左腕を外そうとする。
パーツがなくなってしまうのは困る。
それにリザルドさんたちに正体がバレてしまうことになる。
けど、このままじゃ危険すぎる。
背に腹は代えられないってやつだ。
「待って」
ん? どうしたロロコ。
「リビタンのパーツをあげても駄目だと思う」
〈どうしてだ?〉
「ラファの腕」
あ、そうか。
ラファの左腕もゴーレムパーツの義手になっている。
しかも彼女の場合は、オリハルコンが皮膚と融合してしまっている。
取り外しができない状態だ。
俺のパーツを捨てても、あの団子はラファの左腕を追い続ける可能性がある。
それじゃ意味がない。
「なんだかわかんねえが、あれを止めるには、ゴーレムのパーツがありゃいいのか?」
リザルドさんが訊いてくる。
〈ええ、そうなんですけど……〉
あ、ダメですよ。
ラファを犠牲にして助かろうとか。
俺は心なし冒険者たちとラファの間に入って牽制する。
ゴブリンならいいやっていう人間がいないとも限らないからな。
「そんな心配するな。俺たちもそんないたいけな嬢ちゃんを犠牲にして助かった日にゃ、二度と冒険者なんて名乗れなくなる」
ほっ。
それならよかった。
……まあ、ラファがいたいけかどうかは置いといて。
「ゴーレムのパーツが必要だってんなら話は簡単だ」
リザルドさんはニヤリと笑って言ってくる。
「山ほどパーツがあるところに案内してやろうぜ」
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