転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します

三門鉄狼

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第3章 絶海の孤島ダンジョン編

112 やっと合流できました

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 どうも、リビングアーマーの俺です。
 現在、崩落した洞窟を落下中。

 すぐ横を一緒に落下しているのはゴブリン娘のラファ。

 ちょっと離れて、少し上から迫ってくるのはゴーレム団子。

『危険危険危険危危危危険険危険ですですですすすすすす』

 ぶっ壊れた警告音を発し続けてるけど危険にしたのはお前じゃ!

 大量のゴーレムのパーツがめちゃくちゃに融合しちゃった団子。
 あれが暴れ回ったせいで今の崩落が発生したのだ。

 で。

「ロロロロロロロコさぁん!」

 遠くから悲鳴が聞こえる。
 どうやらこの崩落に、ずっと逸れていたロロコとアルメルも巻き込まれたらしい。

 合流できたわけだけど、これ合流って言っていいの? って状況。

 なにしろ二人の姿は見えない。

 落ちた先がどうなっているのかもわからない。
 上から降ってくる岩で全員埋まってしまうかもしれないもんね。

 よし、こうなったら。

〈ロロコ! アルメル!〉

 俺はとりあえず二人に呼びかける。

「リビたん」
「リビタンさん!」

 二人が気づいた。

 よし、声からどっちの方にいるかはわかってきたぞ。

〈今からそっちに俺のパーツを飛ばす。それにつかまれ!〉

「わかった」
「わかりましたぁ!」

 俺は左脚パーツを分離させると、そこに視界をコピーしてから飛ばす。

 なんで左脚かって?
 今、俺の頭部と左右の腕と右脚パーツはゴーレムのものに交換されてる。
 それが飛んできても、二人が俺だってわからないかもしれないだろ?

 左脚はアルメル謹製の鎧だ。
 それなら判別しやすいはず。

 と言うわけで、行け! 俺の左脚!

 視界をコピーしたので様子はわかる。
 落ちてくる岩を避けて、飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ。

 なんかこういうゲームがありそうだな。
 なんて思いながら進んでいく。

『危険危険危険危険』

 のわっ!?

 またゴーレム団子か!
 危ねえな。
 俺は団子をかわしてさらに先へ。

 見えた!
 ロロコとアルメル!

〈おおい!〉

 俺は二人に呼びかける。
 俺の声は霊体から発されているので、脚パーツだけでも声は出る。

 二人が俺の脚を発見し手を伸ばす。

 よし!
 二人ともガッチリ掴んだな。

〈このまま落下速度を緩めて下まで行くぞ〉

 そう告げて、暴れているゴーレム団子からは少し離れる。

 一方、残りのパーツの方はラファを抱えて、同じように下降していく。

 どっちも岩にぶつからないよう注意しながら降りていく。

『危険危険危険危険』

 ゴーレム団子はそんな俺たちには構わない。
 相変わらず音声を発しながら、周りの岩を破壊しつつ、どんどん落っこちていく。

 姿が見えなくなったと思ったら、下のほうから、

 ――づどおおおおおおおおん!

 と派手な音が響き渡った。

 地面に激突したのかな?

 続いて、

「うわ、なんだこいつ!」
「こんなモンスター見たことねえぞ!」
「これ、ゴーレムのパーツじゃねえか!?」

 そんな声が聞こえてきた。

 ん?
 もしかして、下に人がいるのか?
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