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第3章 絶海の孤島ダンジョン編
84 ゴブリンスレイしないヤー
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〈ぬおおおおおおおおおっ!〉
相変わらず落下中のリビングアーマーこと俺。
右手にロロコ、左手にアルメル。
その周りはモンスター。
しかもゴブリンの群れまで現れた!
もうぐっちゃぐちゃの混戦状態。
助かるのは、ゴブリンたちが俺たち以外のモンスターも攻撃してくれてることだ。
奴らにとっちゃ俺たちもモンスターも等しく獲物らしい。
おかげでモンスターたちもゴブリンに反撃する。
俺たちはときどき襲ってくるやつに反撃すればいいってわけだ。
「ファイア!」
といってもこの場で反撃できるのは魔法が使えるロロコだけなんだけど。
アルメルは攻撃系の魔法は使えないらしい。
俺は、身体を分割させて攻撃するって手があるっちゃあるけど。
この状況でパーツを分割させるのはリスクが高い。
なので当面はロロコにお任せだ。
「ファイア!」
ロロコが放った火の玉が俺たちに迫ってきた巨大蜘蛛を燃やす。
蜘蛛はそれでいいんだけど、巨大コウモリのほうは厄介だ。
あいつら、魔法攻撃を羽でガードしちゃうからな。
なので、ゴブリンたちが持ってるナイフで傷をつけたコウモリを優先的に攻撃する。
羽が物理攻撃でボロボロになると、魔法で倒せるようになるのだ。
「ファイア・ジャベリン!」
炎の槍がコウモリを貫いて落していく。
おお、いいぞいいぞ!
なんならゴブリンたちと連携してモンスターを倒せばいいかも。
あいつら、言葉も話せるみたいだし、ひょっとしたら協力できるんじゃないか?
「エモノ、ワタスナ!」
「ヨコドリサレルゾ!」
「アイツラモ、ハヤク、コロセ!」
うーん、無理っぽいですねえ!
ゴブリンたちはモンスターを攻撃する合間を縫って、俺たちにも攻撃してくる。
おい、ちょっとは知恵を働かせろよ!
〈やめろって! 俺たちはお前らと敵対するつもりはない!〉
俺はそう言ってみるのだが、
「ウルサイ!」
「アヤシイヨロイメ!」
「カオモミセナイヤツガシンヨウデキルカ!」
そりゃごもっとも。
「じゃあ、私たちだったら?」
魔法を撃つ合間にロロコが問う。
「そ、そうです。私たちの言葉なら信用できませんか?」
アルメルも言う。
ゴブリンたちは顔を見合わせると、一斉に笑い出した。
――げぎゃげぎゃげぎゃげぎゃ!
うお、なかなかに怖いぞ。
「オマエラハ、アトデ、せっくすダ」
「メスハせっくすスルモンダロ」
「せっくすせっくす!」
うるせえなあ!
男子中学生かよ!
しかし交渉の余地がない感じだな。
相手は俺たちを同じ種族とは思ってない感じだ。
食欲か性欲かの違いがあるだけで、どっちも獲物なのだ。
「ねえ、リビタン。せっくすってなに」
ロロコが訊いてくる。
「私たち、それ持ってる? 持ってたら、交渉の道具になる」
いや、うーん、まあ、持ってるといえば持ってるが。
交渉の道具にしちゃダメだろ、それは。
「ないないない! そんなものはありません!」
アルメルが顔を真っ赤にして叫ぶ。
怒ってるのか恥ずかしがってるのかはわからん。
ともかくゴブリンたちとの交渉は決裂だ。
これはモンスターと一緒に倒すしかないか?
と思ったら、
「チッ、ココマデカ」
「ザンネン」
「ニガシタナ」
ゴブリンたちは周囲の壁に取り付いて戦闘を止めた。
なぜか、モンスターたちも攻撃してこなくなったな。
俺たちだけがそのまま落下を続けていく。
どうしたんだ?
「なんか、周囲が急に広くなりましたね」
言われてみればそうだな。
周りの壁が急に見えなくなった。
広い空間に出たみたいだ。
「ロロコ、周りを照らせるか?」
「了解」
ロロコは頷くと、炎魔法を放った。
「フレイム!」
ぼっ、と眩い炎が周囲を照らす。
うげえええええ! なんだこれ!
そこはドーム状の洞窟のような空間だった。
下に穴の底が見えている。
しかし地面は見えなかった。
そこにはあたり一面びっしり、緑色の芋虫みたいなモンスターが這い回っていたのだ。
相変わらず落下中のリビングアーマーこと俺。
右手にロロコ、左手にアルメル。
その周りはモンスター。
しかもゴブリンの群れまで現れた!
もうぐっちゃぐちゃの混戦状態。
助かるのは、ゴブリンたちが俺たち以外のモンスターも攻撃してくれてることだ。
奴らにとっちゃ俺たちもモンスターも等しく獲物らしい。
おかげでモンスターたちもゴブリンに反撃する。
俺たちはときどき襲ってくるやつに反撃すればいいってわけだ。
「ファイア!」
といってもこの場で反撃できるのは魔法が使えるロロコだけなんだけど。
アルメルは攻撃系の魔法は使えないらしい。
俺は、身体を分割させて攻撃するって手があるっちゃあるけど。
この状況でパーツを分割させるのはリスクが高い。
なので当面はロロコにお任せだ。
「ファイア!」
ロロコが放った火の玉が俺たちに迫ってきた巨大蜘蛛を燃やす。
蜘蛛はそれでいいんだけど、巨大コウモリのほうは厄介だ。
あいつら、魔法攻撃を羽でガードしちゃうからな。
なので、ゴブリンたちが持ってるナイフで傷をつけたコウモリを優先的に攻撃する。
羽が物理攻撃でボロボロになると、魔法で倒せるようになるのだ。
「ファイア・ジャベリン!」
炎の槍がコウモリを貫いて落していく。
おお、いいぞいいぞ!
なんならゴブリンたちと連携してモンスターを倒せばいいかも。
あいつら、言葉も話せるみたいだし、ひょっとしたら協力できるんじゃないか?
「エモノ、ワタスナ!」
「ヨコドリサレルゾ!」
「アイツラモ、ハヤク、コロセ!」
うーん、無理っぽいですねえ!
ゴブリンたちはモンスターを攻撃する合間を縫って、俺たちにも攻撃してくる。
おい、ちょっとは知恵を働かせろよ!
〈やめろって! 俺たちはお前らと敵対するつもりはない!〉
俺はそう言ってみるのだが、
「ウルサイ!」
「アヤシイヨロイメ!」
「カオモミセナイヤツガシンヨウデキルカ!」
そりゃごもっとも。
「じゃあ、私たちだったら?」
魔法を撃つ合間にロロコが問う。
「そ、そうです。私たちの言葉なら信用できませんか?」
アルメルも言う。
ゴブリンたちは顔を見合わせると、一斉に笑い出した。
――げぎゃげぎゃげぎゃげぎゃ!
うお、なかなかに怖いぞ。
「オマエラハ、アトデ、せっくすダ」
「メスハせっくすスルモンダロ」
「せっくすせっくす!」
うるせえなあ!
男子中学生かよ!
しかし交渉の余地がない感じだな。
相手は俺たちを同じ種族とは思ってない感じだ。
食欲か性欲かの違いがあるだけで、どっちも獲物なのだ。
「ねえ、リビタン。せっくすってなに」
ロロコが訊いてくる。
「私たち、それ持ってる? 持ってたら、交渉の道具になる」
いや、うーん、まあ、持ってるといえば持ってるが。
交渉の道具にしちゃダメだろ、それは。
「ないないない! そんなものはありません!」
アルメルが顔を真っ赤にして叫ぶ。
怒ってるのか恥ずかしがってるのかはわからん。
ともかくゴブリンたちとの交渉は決裂だ。
これはモンスターと一緒に倒すしかないか?
と思ったら、
「チッ、ココマデカ」
「ザンネン」
「ニガシタナ」
ゴブリンたちは周囲の壁に取り付いて戦闘を止めた。
なぜか、モンスターたちも攻撃してこなくなったな。
俺たちだけがそのまま落下を続けていく。
どうしたんだ?
「なんか、周囲が急に広くなりましたね」
言われてみればそうだな。
周りの壁が急に見えなくなった。
広い空間に出たみたいだ。
「ロロコ、周りを照らせるか?」
「了解」
ロロコは頷くと、炎魔法を放った。
「フレイム!」
ぼっ、と眩い炎が周囲を照らす。
うげえええええ! なんだこれ!
そこはドーム状の洞窟のような空間だった。
下に穴の底が見えている。
しかし地面は見えなかった。
そこにはあたり一面びっしり、緑色の芋虫みたいなモンスターが這い回っていたのだ。
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