悪役転生したはずが主人公に溺愛されています

7.思ってたのと違う

｢こんなことが…｣

母様がいなくてよかった。なにもしてないルキくんの首が飛ぶとこだった。あ、物理的にじゃないです。

はぁ～～～そうか、そうだよ、忘れてた。

クレアは無魔法しか適性がない。つまり精霊の加護を受けていないってこと。本人はすっごく気にしている。

そして主人公の適性は光･火はデフォで持ってて、育てれば闇以外取得出来る。貴族でも2属性持ちならばそれなりにいるが、平民で複数持ちは珍しい。まぁ～目の敵にするわな。わかる。今俺主人公羨ましいもん。魔法使いたかったもん。

あ、でも無属性でもワープとか瞬間移動的なのは出来るから、攻撃は出来ないけど、移動が楽じゃん？？いや、泣いてないからほんと。

｢ねぇ、ぼく、魔法…｣

｢はっ、失礼しました、まさか、全属性持ちだったとは…！！｣

｢…へ？｣

｢ぜ、全属性！？｣

｢｢｢……｣｣｣

皆が皆を見つめている。謎の沈黙。

あれ？なんかこれ、あれじゃね？ほら、あの～～、

ヒント：転生特典

それヒントやない。答えや。

｢これは王宮に報告すべき案件か？いや、しかしそんな規定はないし、まずは旦那様と奥様にご報告をすべきか。｣

｢旦那様は明日でしたら時間が空いていると思いますので、場を設けます！｣

｢助かります。｣

おうおう…？え、使える？魔法使える！？俺TUEEEE出来ちゃう！？出来ちゃうの！！？？

｢まほう！！ぶわーってする！！！｣

｢はい！今日は練習頑張りましょうね！｣

｢うん！｣

ルキくんの属性は不明だ。弟のルースは土･火を使ってたからどっちかが家属性なんだよな、両方か？

｢ルキくんは、なんの魔法つかえるの？｣

｢るきく…！？｣

しまった心の中でルキくん呼びだったから！

｢あっ、ごめんなさい！！えーっと、る、るきせんせぇ…？｣

｢天使か｣

｢ふぇ？｣

ルキくんのキャラが一瞬ぶれなかったか？大丈夫？

｢どうぞ、私のことはルキくんとお呼びください｣

ちょっと照れながら言うあなたが天使です。

｢私の属性は水･風です。けれどほかの魔法も教えられますよ。あ、光魔法と闇魔法は使い手が少なく、お手伝い出来ませんが…代わりの者を旦那様か奥様にお願いしておきますね。｣

うん、うん。そう。光と闇は使える人がすっっっっごく少ないの。光魔法なら神殿に使える人が数人いるんだけど、闇は殆どいないって。うん。

…うん。いやいやいや、まって！？スルーしようと思ったけど無理だ！

俺さぁ、ゲーム作ってたのはストーリーじゃなくてどちらかというと戦闘面の方のシステムばっかだったからさぁ、、、闇を見た。まって。ルキくんは水･風で、弟のルースは土･火……だったはず。記憶違いでなければ、これは闇だ。なんで…

何で兄弟で家魔法が違うんだーーー！！！？