ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

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ちょうかつになるな!その6

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趙括の「大攻勢」によって派手な勝利と引き換えに広がった戦線、そして分断された陣営、この時を待っていたと言わんばかりに秦の白起の軍勢が一斉に攻めかかります。



なにしろ、大攻勢に出ていたので防御は全く考えておらず、しかも伏兵という予想外の攻撃のために大混乱、そして恐らく廉頗の将校たちのように経験がある者たちを外し、趙括同様、若く口ばっかの将や楽観的な者たちばかりのため、とても軍勢を立て直すことは出来なかったのでしょう。



各地で、分断、殲滅を繰り返し、趙括たちは命からがら自軍の陣地に戻ってきました。

この戦いで多くの兵士を失いましたが、趙の将兵の地獄はここからであり、秦の真の恐ろしさもこれからでした。



趙の敗戦後、秦は趙括たちの軍を完全包囲しました。

そして、兵糧の道ももちろん完全に分断し、趙軍はたちまち兵糧不足に陥りました。

結果論でいうと、そうなる前に秦の軍と戦い突破口を開くべきでしたが、それは出来ませんでした。



史書に詳しくのっているわけではないですが、恐らく何度か戦って逃げ帰ったのではないかと思います。



これも秦のうまい戦い方と趙括の愚かな行動がかみ合った結果といえます。

趙の若く経験の少ない将校が初めの戦いで勝ちまくり戦に対する気持ちがうわついたこと、そしてその後にトラウマになるほどの大敗北をしたら当然恐怖心から戦おうという気すら起こすのが困難でしょう。



しかも何度も強調しますが、趙括とその取り巻きは恐らく戦場の苦労を知らない貴族の坊ちゃんたちが多かったと推測できます。



負ける機会もなく、恐怖のあまりどうしていいか分からない、こんな状態ではたとえ大軍だとしても勝つことも戦うこともできません。



ある資料によると趙括が最初に率いた軍勢は約40万、降伏前にも20万の兵がいたとされていますが、趙括たち将がこのようなメンタルだとあの秦相手にまともに戦う事すらできなくなっていました。



まだ、趙にとっての地獄は続きますが、それは次回のお話で。

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