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破竹の勢いその5

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杜預(とよ)が内心呉を攻めたいと思いながら決断できない武帝に上奏した文が下記の内容です。

「呉は攻め上ってくる気配がありません。つまり、計略に窮し、力も不足しているということです」



「この期を逃せば、無駄に歳月を重ねることになります。後回しにした挙句、いざ征討という際に時と人を得ない状況に陥る方が、私には恐ろしく思えます。今、国内は一つにまとまって安定しており、負ける要素はありません。あとは、陛下のお心次第なのです」



また、その月の中旬、再び上奏した。

「羊祜の意見と他の廷臣達の意見が合わず、異論が多く出されたのは、陛下が羊祜と白昼に論ぜず、密かに計略を共にしておられたからです。この(呉征伐という)挙は、十中八九、我が方に利があります」



「朝臣たちは、陛下の恩愛を恃んで(呉という敵を放置しておく)後難を考慮しておらず、故に自分たちと異なる意見を軽んじるのです。秋よりこの方、討呉の気運は頗る高まっております。この状態で討伐を中止すれば、かえって孫晧は晋の勢いを恐れ、計略を巡らせるかもしれません」



「遷都の上で江南の諸城を修復させ、人を奥地に移住させてしまえば、(晋軍は)城を攻めることも出来ず、略取すべき場所もなくなります。そうなってからでは、討呉の計略は及ばなくなってしまいます」



何故この長い文章をわざわざ紹介したか皆さんはその理由に心当たりがありますか。

この破竹の勢いと杜預の話をコウメイは頭にいれていました。



つまり、彼の信条である歴史から学ぶ、という点で彼とその仲間たち、またひだまりが置かれた状況が杜預とその周りの状況と似ているからこそ彼は「破竹の勢い」という言葉をわざわざ使ったのです。



さて、このまま投げっぱなしというのも凄く無責任な感じですので細かくかみ砕きながら説明や補足をしていきたいと思います。

かなり文章が重くなってしまいましたが、これも現代の情報戦を知る訓練だと思ってついてきてもらえたら嬉しいです。



では次回に続きます。

なお、もしよかったらこのページを開いたまま次の話を読むことをお勧めします。

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