ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

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変人たちの最激戦区その3

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読者の皆さん、このような話を聞いたことがあるでしょうか。

集団生活を営むアリや蜂の中で、何割かの割合で怠け者がいるという話。

この話には続きがあり、もし怠け者がいなくなると、今度は組織の中でさらに一定の割合の怠け者が生まれるそうです。



それはまるで、砂場で作られた山のようなものです。

山の外縁部、端っこの砂を取り分けると、そこから砂が崩れ段々山が小さくなり、やがて山はその形を維持できなくなります。



バグダは変わり者で、生真面目なひだまりの民の中ではトラブルメーカーでもありましたが、この強大な山を思わせるガチス統合国の情報網相手にとても相性が良かったのでした。



ガチスのAIはとても優秀でガチス情報網の中にある無駄を瞬時に識別し、それを情報部に知らせてきました。

しかし、あまりにも優秀だったために、非効率と判断された工作員を効率よく削りすぎました。



その結果、ガチスの情報網の土台が脆弱なものとなっていました。

具体的に言えば、最初に指摘した末端工作員の数の現象がひとつ。

もう一つは残った工作員の間で競争、それも足の引っ張り合いが始まったのです。



ここまでは以前も説明しましたが、ここからがガチスらしい不具合でした。

工作員の質が低いために足を引っ張る時と自分をアピールするときにデータを大幅に改ざんしたのでした。



初めのうちは遠慮もあったのですが、ノルマが上がり競争が激しくなったことでもはや正直であることの方がリスクが格段に高いという状態までAIの判定が厳しく、情報部や上層部の罰も厳しいものになっていました。



そして、ひだまりの方も偽りの戦果を演出するべく人員と知恵をふんだんに用いてガチスの上級工作員とあうんの呼吸で協力関係を築いていました。

もはや、AIの判定は入力される数字も、報告される内容も嘘と水増しにあふれていました。



そして、そのことを報告する末端工作員はシステムや組織に対する反逆と取られて粛清されてしまい、もはや誰も問題点を指摘するものはいなかったのです。

この事態を誘導したのは紛れもなくバグダの無差別情報発信でした。



そして、彼はかなり早い段階からこうした事態を引き起こす未来を予測していた節がありました。

さて、バグダとガチスばかりの話をしてしまいましたが、デンゲル人テレスも奮闘していました。



次回はその話を紹介しようと思います。

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