ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

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スパイのスパイで失敗?

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若手官僚たちの会議が終わってから、場所を変えて6人組とヒキコモリーヌとテレスとコウメイは再び話し合いをしました。

前回の懸念と課題とは、スパイをこんなに増やして大丈夫か?という点です。



若手官僚たちの前でこの話をしなかった理由、皆さんは分かりますか?

それは、折角久々の攻勢で士気の上がる彼らの水を差したくなかったのが一つ。

もう一つは、もしかしたらあの会議室にいたかもしれないスパイについて警戒していたからでした。



実はバグダがやらかしたと頭を抱えたコウメイとテレスの二人、半分はマジでしたが、後の半分は芝居でした。



お人よしが多いひだまりの民ですが、コウメイは長年の兵書研究と社会人としての経験から、テレスはデンゲルの生き馬の目を抜くような不信感のるつぼのような環境からスパイを警戒する意識を育んでいたのです。



さらにバグダはどうもやらかした点については驚いていたものの、大筋としての流れは感じ取っていたようでやはり天才と言うべき器でした。

ゴカンもオーベルもSNSでのやり取りで、味方が敵に、敵が味方になる経験をいやというほど積んできたのでその点を感づいたようです。



この集まりでの議長の役割はヒキコモリーヌが行いました。

彼女もまた、いままで沢山の人々と折衝を重ね、多くの出会いと別れ、裏切りを経験していました。



そして何より重要な点としてこのメンバーは裏切る可能性が少ないということをそれぞれが経験から理解していました。

そして、言いにくい話ですが、ひだまりの若手官僚全てが信用できるわけではない、そうした内心の合意を彼女は言葉にして会議を始めました。



人間に対して潔癖症のオーベルが発言します。

「あの会議でダブルスパイの話が出た時に明らかの態度のおかしいのが何人かいた」

オーベルの感想としては、ダブルスパイの話が出た時に混乱した分だけ、ガチスやデンゲルのスパイ、あるいは将来のスパイ予備軍がいるというものでした。

「このまま放置しておけばスパイ戦で失敗するのは明らかだ」



議論のたたき台としてはちょうど良いくらいの情報です。

会議の続きは次回に続きます。
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