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テレビ放映戦国大名総選挙その31 武田信玄

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戦国大名総選挙第二位は武田信玄でした。

天下人となった徳川家康や豊臣秀吉よりも高い順位。



もしかしたら違和感を感じる人もいるかもしれませんね。

と同時に熱狂的な武田信玄ファンであれば納得、あるいは一位でもと考えるかもしれませんね。



私も武田信玄の専門家ではありませんが、彼がなぜ2位なのかについては大きく二つの要因があると考えています。



一つは当時の武田信玄が能力的にすごかったこと。

そしてもう一つは後世の研究家や作家やクリエーター達、そして地元の人々が熱心に武田信玄を応援したことです。



まず、一つ目の点、彼の能力の凄さについて考えたいと思います。

彼がおさめていた国は甲斐の国で今の山梨県です。



お世辞にも豊かな国ではなく、周りは山に囲まれていて田畑などの面積は狭く、当然人口も多くはありません。



特別な産業があるわけでもありませんでした。

そして、国内も様々な豪族がいて一つにまとまっていたわけではありません。



そして何よりの難問は周りの敵の存在です。

南は強大な今川義元と北条氏康という一流の当主を据えた大国がありました。



北にはあの上杉謙信が越後の豊かな地を抑えています。

西と東はそれぞれ土着の豪族たちが割拠し、西に力を伸ばせば上杉越後と西に向かえばそれに加えて北条とぶつかることになります。



そして、時代が下ると西には織田信長と徳川家康が台頭する、いわば敵だらけでした。

しかも、初期の敵は他でもない武田家当主、つまり父親の武田信虎でした。



そして、武田信虎は熟練した武将であり決して甘い存在ではありませんでした。

つまり、まだ若く経験もろくにない若者がこの無理ゲーのようなスタート地点から頑張ったわけです。



まず、信玄が行ったのは今川家と密かに交渉してからのクーデターでした。

しかも、武田家臣団をまとめて協力させるという交渉力を発揮します。



これ、現代で例えるなら会社の社長とその長男がいて、長男が社長を辞めさせる。

そのために取引先の別の大会社の社長と組んで資金繰りを止めるように工作したり、会社の社員たちを納得させるようなものです。



こんなことを学生が自分でやる、しかも大人は皆社長の暴虐を恐れつつ、その逆鱗に触れたくないと自分からは動かない状態です。



親にばれないようにしつつ、部下たちを説得して、社長自らが辞める、あるいは地位の維持をあきらめさせるということをさせる、そのような出来事です。



しかも時代は戦国、親子で会っても命のやり取りをする時代です。

現に最近の説によると徳川家康とその長男信康は不仲であったために信康が処刑されたとあり、織田信長の命令説が正しいとする説の信ぴょう性が問われています。



少し長くなったので続きは次章に紹介したいと思います。
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