ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

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吉田松陰についての補足

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前の章で吉田松陰について書かせていただきましたが、正直今回調べるまではあまり、好意を持った人物ではありませんでした。



幕府の命に背いて密航を企んだり、倒幕を目指したりと正直テロリストの類かと思っていた時期もあります。



一応幕末の歴史は何度か読んでいましたし、大河ドラマも何度か見ています。

それでも、吉田松陰の良さというのがピンと来ませんでした。



蛇足ですが、銀魂という漫画、アニメで彼をモデルにした人物が出てきて、まあ魅力的に描いていましたが、それでもなんというかピンとこなかったのです。



ところが今回調べなおしているうちに、吉田松陰の気持ちがよく理解できるようになりました。

何か、特別変わった資料を調べたわけでもなく、歴史の事実を淡々と眺めていただけなのですが、、、



具体的には、最初のアヘン戦争での中国清帝国の敗北と、上海における白人と中国人との差別的状況を見た時の彼のショックと危機感が私に入ってきた感じでした。



それ以来、松陰は白人の列強について当時できるあらゆる方法で調べていきます。

そうした努力と分析の結果たどり着いたのが「倒幕」というのもこの時とても納得しました。



歴史のカンニングをしている感じですが松陰が死んだ後、幕府は自分の持つ力が弱いことを内外に示します。

それは、第二次長州征伐であり、戊辰戦争において決定的に証明されます。



しかし、松陰はそうした出来事が起きる前から、幕府を倒し、新しい体制で列強に対抗しないと日本が清のようになると看破していました。



この点では少し遅くなりましたが、幕府のトップである徳川慶喜、(徳川最後の将軍)でさえ理解していたようです。



吉田松陰は長州藩(毛利藩)の人間で、毛利は関ケ原の戦いの遺恨から倒幕に前向きだったという話も聞きますが、松陰自体はそのようなつまらない目的で倒幕をめざしてはいないと私は思いました。



彼は処刑されるとき幕府の首切り役人たちにたいして一揖し、『御苦労様』と言って端坐しました。

その一糸乱れざる、堂々たる態度は、幕吏も深く感動した」と記録されています。



幕府に対する私的な遺恨があったならこのような態度はとれなかったと思います。

さて、以前触れたかと思いますが、彼が死ぬ時には、組織的な倒幕組織は長州にはありませんでした。



それが、彼の弟子たちが志を継いで100人となり、その百人が長州藩を掌握しました。

やがて、3000人といわれる軍隊を編成し、日本全国を敵に回して勝利します。

ここからも分かる通り、時代が動き出すとアッという間に状況が変化します。



今はインターネットの時代で賛同者を集めようと思えばあっという間に集まります。

ただし、パッと集まりますがパッと散ります。(笑)



それでも、もし吉田松陰の弟子たちが組織した「奇兵隊」のようにネットの中で組織ができあがれば、大抵のことは出来るのではないかと思います。



彼の教えが弟子たちに広がり、日本を大きく動かしたように、現代の日本でも同じようなことが出来る。

わたしはそう思います。



しかも、吉田松陰の時代よりはるかに難易度は低いと思います。

後は、今の時代の人達がどのように行動するか、それだけのことだと思います。



ただ、誰しも無駄な努力はしたくないでしょうから筋道を作る役割の人と、それに乗っかって協力する人、人それぞれ得意不得意好き嫌いはあるでしょうから、そこを見極めて行動できればいいですね。



時代の流れが見えて、将来につながる明るい変革が来ることを望みたいと思いつつ、この章を閉じたいと思います。
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