ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

文字の大きさ
上 下
100 / 639

テレスとデンゲルとひだまりと

しおりを挟む
デンゲル人テレスはその後大変な困難が待ち構えていました。
デンゲル国内はひだまりの国という共通の敵がいなくなってから、各々が疑心暗鬼を生じ国内が乱れ、治安は悪化し、経済はj疲弊していきました。
そしてその責任がだれのせいかといった責任転嫁を延々と繰り返すことになりました。
テレスは自分の民に言いたいことは沢山ありましたが、言っても無駄であることを知識と経験から知っていたので論争から遠ざかっていました。
そうして過ごしてから数か月後デンゲル国で内乱が発生しました。
デンゲル国の宰相が自ら反乱を起こし、隣国を招き入れてクーデターを起こすというひだまりの国では考えられない事態がおきました。

国は混乱し沢山の人々が内乱による略奪と暴力により亡くなりました。
テレスと少数の仲間たちはやむを得ずひだまりの国に亡命しました。
彼らはヒキコモリーヌとコウメイを頼りにすることとなりました。
その間、延々とデンゲル国は荒廃していきました。

こうして1年半ほど過ぎたのち、内乱は終結しました。
デンゲル国は全人口の3割を失い、荒廃した国土と疲弊した民が残されていました。
その時テレスは仲間たちと共にデンゲルに戻ることを決意しました。
ヒキコモリーヌとコウメイは必死に止めましたがテレスと仲間たちの決意は変わりません。
「あのような国でも我らの母国見捨てるわけにはいかないのでね」テレスは恥ずかしそうにそういいました。
少しキザに感じたようです。
「それより、ずいぶん世話になったついでで申し訳ないが、もしデンゲルが正気を取り戻したなら私たちの国を助けてほしい」
コウメイは「昔のデンゲルなら決して助けなかっただろうが今はもうひだまりに悪さをする元気もあるまい、いいだろう、協力する、約束だ」
ヒキコモリーヌは「くれぐれもお元気で」と別れの挨拶をしました。
こうして、テレスと仲間たちは荒廃するデンゲル国に帰国することになりました。

数年後、テレスを首班とする暫定政府がデンゲル国で誕生し、ひだまりの国が援助を行うという条約が結ばれることになりました。
ひだまりとデンゲルの国民感情は相変わらずよくはありませんでしたが、今や両国の国力バランスが壊れたため、デンゲルはひだまりに干渉できず、ひだまりもまたデンゲルに過度の内政干渉をせず、つかずはなれずの姿勢を示したことで皮肉にも両国の好感度は過去最高を更新しました。(それでも相対的にはひくいのですが)
コウメイは述回します、「これでいいのだ、な」
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

織田信長 -尾州払暁-

藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。 守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。 織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。 そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。 毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。 スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。 (2022.04.04) ※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。 ※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。

処理中です...