ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

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第66話 はじめの3人

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ここはひだまりの国、四季があり、とても美しい島国です。文明レベルは現代とほぼ同じ状態です。

約100年前、戦争で領土を焼かれましたが、その後奇跡の復興でとても豊かな国になりました。
しかし、その豊かさと平和ゆえに、人々の間で貧富の差が広がっていきました。
それと共に大都市と地方の人々の収入も大きな差が広がり静かな社会問題になっていました。
やがて、富だけではなく発言権を独占しようとするデンゲル人がメディアに台頭し、新聞、テレビ、ネットを支配していきました。
その支配はデンゲル人を神とたたえ、ひだまりの国の人々の発言する権利を奪っていきました。
平和な時代は徐々にむしばまれ、ひだまりの人々は漠然とした不安と息苦しさを度々感じるようになりました。

さて、ひだまり最南端の地、しろのしろ市では3人の人物が登場します。
一人の名前はわっしょいざえもん、地元大好き、地元の祭りが大好きの青年の男性でした。彼は田舎者で都会やネットの情報は疎いところがありましたが、その分体力と行動力があり、人望もありました。

ある時、市の勧めでネットを勉強するようになりその時にたまたま一人の人物と知り合うことになります。彼の名は軍師こうめい、名前の通り軍師のような難しい昔の格言をポンポン発するインテリでした。彼ははまはま市というひだまりの国で二番目に大きな市に住んでいました。

そしてもう一人の登場人物ははまはま市の近く、じゅくじゅく区というはまはま市よりもさらに都会に住んでいるヒキコモリーヌです。彼女は女性でショートカットの眼鏡で、ふくよかな美女でした。

さてヒキコモリーヌの住む家の近くでひと騒動が起きていました。
新聞のニュースであまりにもひだまりの人々を差別的に扱ったのを見てひだまりの有志の人々が新聞社を取り囲んでいたのです。

この騒動は約10000人の人が集まりましたが暴動にはなりませんでした。
ですが、この話題はどこの新聞もニュースも取り上げませんでした。
ヒキコモリーヌははじめ自分の家の近くでこのようなデモが起きたことを不安に思っていましたが、事の顛末をみて気味が悪く思えました。

有史以来、言論の自由が脅かされたとき、また言論の自由が一部の不心得者によつて汚されたとき、その国は耳目が不自由になるがごとく安定度が低下します。この場合、暴動のないデモよりも、こうした民意を無視したメディアのほうに問題があるとヒキコモリーヌは強く思いました。
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