ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

文字の大きさ
上 下
50 / 639

第54話 地方自治問題の共通点

しおりを挟む
祭り之介はさっそくフウイと意見交換を始めるためパソコンを開きました。
彼が気づいたのはずばり無知、それは知らないという意味での無知と何をしていいかわからない行動の選択の無知でした。
そして、フウイが依然話していたとある大都市が日本人を排除している話についても同じ無知がはびこっておるのではないか。
祭り之介はそのようにフウイに伝えました。
フウイは庄内のような地方と横浜に近い大都会で似た現象が起きていることに関心をしめしていました。
どちらも現場にいるか、それともネットで調べないと情報が出てこないじつに怪しい状態でした。
それはまさに無知、いいかえれば情報統制みたいなものでフウイは背筋が寒くなる思いでした。
フウイは祭り之介から聞いたぬくみずの提案(個人農家の法人化)についてまるで防御のために鎧をまとうようなものだ、と感じました。
無知、とはすなわち丸腰、何をしていいかわからない状態とはいわば無抵抗の人間が隙だらけで戦場にいる状態のようなものだ。
フウイはさらに思考を巡らします。
テレビや新聞で取り上げないのであれば、残るは口コミかインターネットしかない。
でも、年配者特に地方のお年寄りはネットを使わない人が多い。
そうした人に新聞やテレビ以外の情報を伝えるにはどうしたらよいか。
まず南九州に限定して考えると、まずは南九州のネット民と全国のネット民が互いに情報を共有し同盟関係のような密接な関係をつくる。
次に島津義弘大河誘致活動を全国のネット民と協力して盛り上げる。
全国規模で盛り上がったら今度は南九州のネット民経由で情報をネットを使わない南九州の人々に伝える。
同時に島津の情報をネットと大河ドラマの両方から全国のネットを使わない層に伝え国防の大切さを伝えていく。
遠回りに見えますがこれが現実的で効率的な方法である、とフウイは考えていました。
もちろん他に方法があればそれに協力するのはやぶさかではありませんが、やはり政治的な話題はストレートにしても敬遠されやすいと感じました。
むしろ、島津義弘大河誘致運動のような「お祭りやイベント」がより効果を発揮する、はじめのころよりぶれないフウイの考え方、あるいは信念というものでした。
とにかく、情報的丸腰ではだめで、日本人一人一人が情報戦で負けないために武装しつつ、それぞれが組織化しその組織が連合して地方や国政において日本のためになる選択ができるように現実化することが大事なことだと思う。
フウイの長い話を聞きながらも祭り之介は大体理解したといい互いに協力しようとまとめて会話を締めくくりました。
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

織田信長 -尾州払暁-

藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。 守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。 織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。 そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。 毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。 スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。 (2022.04.04) ※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。 ※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。

処理中です...