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第21話 祭りの危機と地方の厳しさ
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数年前の島津発祥祭り、ステージには人がなくステージで司会をするアナウンサーは場を盛り上げようと懸命に話をつないでいた。
ついには無理がきて、祭りの閑散さを話し居心地の悪い思いをしました。
なぜ、このように閑散とした寂しい祭りとなったのでしょうか。
まず、当日に雨が降っていました。
でも、それよりもさらに深刻な原因が2つありました。
1つは「祭り疲れ」です。
都城周辺はある時期祭りの時期が集中していました。
しかも、新しい祭りが各地方でつくられるので昔からある祭りでお店も観光客も分散してしまいました。
しかも一つ一つの祭りの予算も年々少なくなるので祭りのにぎやかさよりもさみしさが見えてしまいますます足を運ばなくなりました。
この循環が店や祭りの準備をする人にうつり祭り疲れとなったのです。
もう一つの原因は「地方経済の衰退」です。
早い話が不景気でお金がないのです。
その地方に住む人数も少なくなり、少ない人の財布も金額が少なくなりさらにお店で買う品数が減ったり買わなくなったりします。
お店の数も少なくなりやる気もなくなります。
言葉にすると淡々としていますが、ここには地方に住む人々の生活が直接関わってきます。
店を手伝う子供たちが寂しそうに人のいない祭りの会場を寂しそうに眺めるのは祭り之介の心には厳しいものがありました。
とはいえ、祭りの運営者も無策だったわけではありません。
例えば、比較的裕福な店主や地元の志ある人々は自腹をはたいて、祭りのゲームでだす景品を奮発しました。
自転車や家電、祭りのグッズや地元の特産品の食べ物などです。
零細店主もまたなけなしの予算の中から自分の店の商品を提供しました。
それでも成果は出ず、発祥祭りのある年には参加者の60%ほどに決して安くはない景品が当たるありさまでした。
もちろん大赤字でした。
祭りに店を出した店主の中には「来年は祭りは開かれないかもしれないなあ」と弱気になる者や来年は出店しないと言い切る者もいました。
他にも大小さまざまな催し、芸人さんや物まねタレントを招いたりしましたが前述のように成果は乏しかったのでした。
宮崎県第二の都市である都城でこのありさま、その4分の1の人口しかない祭り之介の宮之城市はどのような有様か想像に難くないでしょう。
若者も年々少なくなり働けなくなった年寄りは増えていく、過疎の恐怖がさすがの楽天家祭り之介の脳裏をよぎります。
祭り之介は強く願います。
やはり、南九州だけお客を奪い合うのではなくよそから観光客を呼ばなければだめだ。
そのためには、何か突拍子もない大きなイベントを呼び込まなきゃいかん。
そうした思考と苦悩の末に出た結論が「島津大河誘致」という結論でした。
※ この章の内容は数年前のものであり2019年はにぎやかになると予想されます。
2019年の「島津発祥祭り」の様子はのちの話でお伝えしたいと思います。
ご期待ください。
ついには無理がきて、祭りの閑散さを話し居心地の悪い思いをしました。
なぜ、このように閑散とした寂しい祭りとなったのでしょうか。
まず、当日に雨が降っていました。
でも、それよりもさらに深刻な原因が2つありました。
1つは「祭り疲れ」です。
都城周辺はある時期祭りの時期が集中していました。
しかも、新しい祭りが各地方でつくられるので昔からある祭りでお店も観光客も分散してしまいました。
しかも一つ一つの祭りの予算も年々少なくなるので祭りのにぎやかさよりもさみしさが見えてしまいますます足を運ばなくなりました。
この循環が店や祭りの準備をする人にうつり祭り疲れとなったのです。
もう一つの原因は「地方経済の衰退」です。
早い話が不景気でお金がないのです。
その地方に住む人数も少なくなり、少ない人の財布も金額が少なくなりさらにお店で買う品数が減ったり買わなくなったりします。
お店の数も少なくなりやる気もなくなります。
言葉にすると淡々としていますが、ここには地方に住む人々の生活が直接関わってきます。
店を手伝う子供たちが寂しそうに人のいない祭りの会場を寂しそうに眺めるのは祭り之介の心には厳しいものがありました。
とはいえ、祭りの運営者も無策だったわけではありません。
例えば、比較的裕福な店主や地元の志ある人々は自腹をはたいて、祭りのゲームでだす景品を奮発しました。
自転車や家電、祭りのグッズや地元の特産品の食べ物などです。
零細店主もまたなけなしの予算の中から自分の店の商品を提供しました。
それでも成果は出ず、発祥祭りのある年には参加者の60%ほどに決して安くはない景品が当たるありさまでした。
もちろん大赤字でした。
祭りに店を出した店主の中には「来年は祭りは開かれないかもしれないなあ」と弱気になる者や来年は出店しないと言い切る者もいました。
他にも大小さまざまな催し、芸人さんや物まねタレントを招いたりしましたが前述のように成果は乏しかったのでした。
宮崎県第二の都市である都城でこのありさま、その4分の1の人口しかない祭り之介の宮之城市はどのような有様か想像に難くないでしょう。
若者も年々少なくなり働けなくなった年寄りは増えていく、過疎の恐怖がさすがの楽天家祭り之介の脳裏をよぎります。
祭り之介は強く願います。
やはり、南九州だけお客を奪い合うのではなくよそから観光客を呼ばなければだめだ。
そのためには、何か突拍子もない大きなイベントを呼び込まなきゃいかん。
そうした思考と苦悩の末に出た結論が「島津大河誘致」という結論でした。
※ この章の内容は数年前のものであり2019年はにぎやかになると予想されます。
2019年の「島津発祥祭り」の様子はのちの話でお伝えしたいと思います。
ご期待ください。
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