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第2話 祭り之介と地元の祭り

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祭り之介は地元の祭りが大好きだった。地元の人が旅行者と何やら雑談をしているそんな場面が大好きだった。時々出店の主人が意気投合した客にサービスし、客が意外さと喜びを表現しながら歩いていく眺めが大好きだった。子供も大人も老いも若きも地元の人も旅行者もみんなが活気にあふれて過ごす時間と空間がたまらなく好きだった。彼のハンドルネームにはそんな彼の強い気持ちが表れたものであったといえよう。

彼はまた、新しい祭りを多く見、一方で廃れていく祭りもたくさん見てきた。
店で働く人々の多くが地元で店を構え、あるものは飲食店を、またあるものは雑貨屋をと家族の生活を守るために懸命に働いていた。過疎化が起こることでそうした人々の生活は影響を受けていたのだ。
彼はそうした寂しい思いが苦手であった。なのでどうしたら地元に活気を与えることができるか彼なりに一所懸命考えた。その結論となったのが島津義弘の大河誘致であったのだ。

「むずかしいなあ」祭り之介は悩む。私たちにどんな影響があるか、漠然としていてアイデアが出ない。やがて彼は大河放映をCMと考えることで影響を考え、何とか数値化できるようにインターネットを調べていきました。
ここで少し宮之城市のメディアについて情報をお知らせします。この地域は民放が2局しかなく情報が都会より少ないことは否めません。ですが一方でネットについては関心が高く特に20代から50代では都会の人が思うほどの情報の格差はない傾向にあります。

彼はあるサイトからCMが15秒当たり100万円の価値があると認識しました。
でもそれ以上が続きません。漠然とした宣伝効果はなんとなくわかるのですがそれを他の人に伝える表現が祭り之介にはありませんでした。
祭り之介は正直者です。チャット上で考えが至らぬためチャット上で正直に詫びたうえで自分の悩みと考えを吐露しました。
コモロウがつぶやく。「まだまだ準備が足りないんじゃないの、それ以前に島津大河誘致なんて意味ないんじゃないかしら」

祭り之介はうなだれましたが、フウイは興味を示していました。
フウイはつぶやく。「せっかく調べたんだしCM15秒がもし100万円の価値があるというのなら実際に大河ドラマが放映されたらどのくらいの宣伝効果が出るかシミュレーションしてみてはどうだろうか」
「どうせシミュレートするなら鹿児島市よりも以前取り上げた都城市を試しにしてはどうか」
祭り之介はつぶやく「確かに鹿児島市より都城市の方が宮之城市に近いし実際的では」

コモロウはつぶやく「まあ意味があるかはわからないけど田舎には田舎の事情があるかもね」怪しいながらもなんとか立て直した企画、何とか3人とも会話の落としどころを見つけたようです。
次は宣伝効果についてどんな結果が出るのでしょうか、それは次の回で。
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