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第71話 さらに混乱の社内会議
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社長のよしひさはしまづの拡大路線に異議を唱え慎重に行くように意見しましたが、なにぶんその前にしまづは勝ちすぎました。
社長の意見を真っ向から否定する者こそいなかったものの、九州制覇の声が湯水の如くあふれていました。
ここで副社長のよしひろが発言します。
「慎重な意見も分かるが、社内がこれだけ盛り上がっている以上この勢いは大事にしたい、ここは一つ一つ丁寧に進めつつ、九州を安定させるようにしてはどうか?」
現場を知り、現場の空気を重んじるよしひろが、それでも兄であるよしひさのメンツを保つために仲裁という形でこのような落としどころを示しました。
これでまとまるかと思いましたが、ここでさらに火を付けた人物がいます。
今までのしまづ快進撃の立役者常務のいえひさです。
「今のしまづは無敵じゃ!!!な~んも心配は要らない、こんな状態なのだからやれるうちにやっといた方が良いのじゃないか!」
よしひろが普段大きな声をだす口を小さく縮めて「こら!いえひさ、余計な事をいうな!」と小声でたしなめるも、いえひさは意に介さず「都周辺が落ち着かんかったらなおさら勢力を大きくして後に備える方が良いではないか!!!」
とさらに火に油を注ぎます。
残念ながらしまづは情報が少ないために、このいえひさの積極策を止める大義名分が他の反対者たちからは出ませんでした。
こうなると、よしひろの発言でさえ、勢力拡大のためのお墨付きみたいに会議の参加者に取られました。
結局、九州における勢力の拡大の方針と、それを上層部に細かく報告することで会議の大勢は決しました。
会議の終了後、専務のとしひさは漠然としたやな予感を感じつつ会議を了承しました。
社長のよしひさも気分はよくありませんでしたが、冷静に考えるとしまづの優勢は揺るぎないと考え直し、落ち着いていました。
副社長のよしひろは兄の面目について少し心配しましたが、それ以外はむしろ前向きに今後の拡大を意識することにしました。
常務のいえひさとその息子とよひさは目をキラキラさせながら次のチャンスを狙いつつ元気に会議室を後にしました。
島津メモ この時島津全体が勢いづいていて、歳久や義久が慎重だったようです。
ただ、歳久が秀吉にただ者ではないという理由で警戒していたとはいえ、その警戒すら漠然とした勘のようなものだったかもしれません。
義久にしても、元々南の三州 (薩摩、大隅、日向)は歴史的なお墨付きがあったので執着がありましたが、その他の地域に関しては現場の判断にまかせつつ、何か目標があったわけではなかったようです。
なので、この時に反対した者たちすら悲観とは遠い、むしろ懸念程度の危機感だったのではないかと思います。
義弘や家久たちに至ってはむしろ部下たちから拡大策をせっつかれて、神輿のようにされたかもしれませんね。
社長の意見を真っ向から否定する者こそいなかったものの、九州制覇の声が湯水の如くあふれていました。
ここで副社長のよしひろが発言します。
「慎重な意見も分かるが、社内がこれだけ盛り上がっている以上この勢いは大事にしたい、ここは一つ一つ丁寧に進めつつ、九州を安定させるようにしてはどうか?」
現場を知り、現場の空気を重んじるよしひろが、それでも兄であるよしひさのメンツを保つために仲裁という形でこのような落としどころを示しました。
これでまとまるかと思いましたが、ここでさらに火を付けた人物がいます。
今までのしまづ快進撃の立役者常務のいえひさです。
「今のしまづは無敵じゃ!!!な~んも心配は要らない、こんな状態なのだからやれるうちにやっといた方が良いのじゃないか!」
よしひろが普段大きな声をだす口を小さく縮めて「こら!いえひさ、余計な事をいうな!」と小声でたしなめるも、いえひさは意に介さず「都周辺が落ち着かんかったらなおさら勢力を大きくして後に備える方が良いではないか!!!」
とさらに火に油を注ぎます。
残念ながらしまづは情報が少ないために、このいえひさの積極策を止める大義名分が他の反対者たちからは出ませんでした。
こうなると、よしひろの発言でさえ、勢力拡大のためのお墨付きみたいに会議の参加者に取られました。
結局、九州における勢力の拡大の方針と、それを上層部に細かく報告することで会議の大勢は決しました。
会議の終了後、専務のとしひさは漠然としたやな予感を感じつつ会議を了承しました。
社長のよしひさも気分はよくありませんでしたが、冷静に考えるとしまづの優勢は揺るぎないと考え直し、落ち着いていました。
副社長のよしひろは兄の面目について少し心配しましたが、それ以外はむしろ前向きに今後の拡大を意識することにしました。
常務のいえひさとその息子とよひさは目をキラキラさせながら次のチャンスを狙いつつ元気に会議室を後にしました。
島津メモ この時島津全体が勢いづいていて、歳久や義久が慎重だったようです。
ただ、歳久が秀吉にただ者ではないという理由で警戒していたとはいえ、その警戒すら漠然とした勘のようなものだったかもしれません。
義久にしても、元々南の三州 (薩摩、大隅、日向)は歴史的なお墨付きがあったので執着がありましたが、その他の地域に関しては現場の判断にまかせつつ、何か目標があったわけではなかったようです。
なので、この時に反対した者たちすら悲観とは遠い、むしろ懸念程度の危機感だったのではないかと思います。
義弘や家久たちに至ってはむしろ部下たちから拡大策をせっつかれて、神輿のようにされたかもしれませんね。
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