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第34話 新たな動き

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株式会社しまづの専務、としひさが京の都から帰ってきました。
彼は京での情報を携えて社長のよしひさに元に報告に行きます。
その報告を重要と捉えたよしひさは相談役である父と祖父、そして4兄弟、およびしまづの管理職を集めて会議を行うことにしました。

としひさの持ってきた情報は下記の内容です。
「日ノ本お菓子道連盟」の幹部であるこのえ親子から、オダカンパニーは近々、中国地方のもうり連合とカードゲームで決着する意向である。

なので、しまづはオダカンパニーに協力して欲しいという内容でした。
具体的にはもうりの情報の提供やカードの貸与などを望んでいるとのこと。

ただ、これは表向きの話で、このえ親子の真意はオダカンパニーが大きくなるといろいろ不都合なので、このえ家とえにしのあるしまづに勢力拡大をして欲しいという要請が本音だという話でした。

とりあえず、オダカンパニーとは友好を保ちつつ、社内を引き締めようということで会議はまとまりました。

話は変わってこちらはもうり連合、若社長のてるもとがオダカンパニーとの戦について叔父のたかかげともとはるに相談をしていました。
たかかげは「向こうがやる気なのですからとりあえず初手は受けて立つしかないでしょう」といいます。

もとはるがそれに対して「西のおおともはどうする、東西はさみうち、二正面作戦ではこちらが不利であろう」と懸念を表明します。

たかかげは待ってましたとばかりに、「おおともには蛮族のしまづをぶつけるように策を講じました、心配ご無用です!」と胸を叩きます。

叔父たちに絶大な信頼をもつてるもとは納得して会議を終えました。
それから数日後、辺境の地しまづの東側で今まで問題なく共存していた一部のお菓子メーカーが反旗を翻してきました。

しまづは不意を突かれましたが、副社長のよしひろがカードゲームでライバルメーカーを撃退、何とかその場をおさめました。
その後、もうりから使者が来ました。

使者曰く「今回の乱の黒幕はおおともです、ここはわれらもうりと組んでおおともを共に攻めませんか?」だそうです。

使者の言葉を聞いたよしひさは老舗のおおともとことを構えたくありませんでしたが、よしひろをはじめしまづの社中の多くがこの機会にしまづの勢力を強めるべし、と血気盛んであるため、よしひろに事前によく自分に相談することと、あまり派手にカードゲームで勝敗をつけないように注文しつつ、様子を見ることにしました。

こうして、しまづは中央ともうりの思惑の渦中に流されることになりました。

※戦国時代、織田と島津の関係は少ないながらも良好だったようです。
一方近衛前久は織田信長と親しかった将軍の足利義昭と対立して一度薩摩に追放されています。

その後信長とは関係修復をしたようです。
本編でもある通り、織田は毛利との対決を目指していたので、その牽制の為にも島津とは友好を保とうとしていたようです。

一方毛利の方は中央との対立がある間は敵を増やさぬためにいろんな工作をしていたようで、一時島津と同盟を結ぶような話もちらほら。
ただし、中央との情勢が変わると・・・これは後日のネタバレなので伏せておきます。

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