令和欲張りギャグコメディ「しまづの県」

郭隗の馬の骨

文字の大きさ
上 下
22 / 175

第20話 ノブナガとの別れ

しおりを挟む
しまづの使節御一行は何日か都に滞在した後、しまづの県に帰ることになります。
ノブナガは残念そうで、特にとよひさと別れるのをとても惜しみました。
「よいち」じゃなかった「おとよ」!また機会があったらいつでも遊びに来るがよい!

ノブナガは鷹揚にとよひさに声をかけました。
みつひでもいえひさとの別れを惜しむ様子を示しました。
話で聞いていた魔王ノブナガとその懐刀みつひでというイメージと異なりどちらも優しく親切な御仁であったとしまづの者たちは皆感じていました。

別れ際にノブナガがいえひさととよひさに小声でささやきました。
オダとしまづは友好関係を持つことになった。
なにか困ったことがあったらわしの所に文をよこすがよい!
力になろうぞ!!

この言葉が後にしまづの県の運命に大きな影響を及ぼすのですが、それは後日のことなのでここでは秘密です。
いえひさととよひさは丁重に頭を下げて、オダカンパニーの面々と別れることになりました。

さて、しまづの使節は帰路に向かいしまづの県に向かう途中、やたら賑やかな街に遭遇します。
その街は活発で住民が皆忙しそうにしています。

特に商業と建設業が賑わっているようで沢山の人々が往来していました。
そして何よりも商売が盛んでその様子はオダカンパニーのおひざ元にも負けないほどの様子でした。

少し興味を持ったとよひさが地元の人に声をかけます。
「この街は活気があるがどうしてなのかわかるか?」
地元の住人と思われる若い女性はとよひさの美貌に目を奪われながら答えます。

「こちらはオダカンパニーの子会社、サンサン商事のおひざ元、軍団長ひでよし様の街ですよ!」
「ひでよし?」聞いたことのない名前が出てとよひさも首をかしげています。
その姿も艶やかなので目の前の女性はますますポーっとしています。

そんな状況でしたが、とよひさは気にせずに帰路につくことになります。
こうしていえひさたちしまづの御一行は十分に役目をはたしてしまづの県に帰ってくることが出来ました。

※織田信長という人物は敵対せず、適当に距離のある相手とはとても友好的だったようです。
朝廷や他の大名に対しても、外交で品物の贈答や手紙などでは友好的だったり時にはへりくだったりすることもありました。

しかし、距離が近づいて利害関係が発生すると高圧的な事も多く、友好的だったのに後に裏切ったり敵対する勢力が多く出現することになります。
島津とも品物のやり取りなどをして友好的だったようで、中央との敵対は秀吉の代になってから発生したようです。

しおりを挟む
感想 86

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

セレナの居場所 ~下賜された側妃~

緑谷めい
恋愛
 後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

処理中です...