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5章:獣王国(解決編)
episode52 獣王国国王と謁見!
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「獣人さんの視線がイタイ……」
街の大通りを通っていると獣人族がこちらに気付いてジーッと見つめていた。
やはり、獣王国は獣人の国と呼ばれるだけあってほとんど人間が居ないから物珍しいのかな?
「そりゃそうやろな…獣人は人間を嫌っているから無理もあらへんよ」
人間を嫌う……?昔、人間と獣人の抗争があったと暦書に書かれていたのは見たことがあったけど、まさか本当にそんなことがあるのだろうか。
「そんな場所に赴いて良かったのかな?」
「心配あらへん!私が側にいる内はVIP待遇をお約束しますよ」
「VIP待遇……何か恐喝されちゃう!?」
「人をなんやと思うてんのよ!」
流石は獣王国の姫だけど、レベッカも見た目は人間と変わりないと思うのにどうして彼らから非難の目を向けられていないのだろうか?
そこにはきっと王家にある闇があるのかもしれない……あんまりよその国のことに首は突っ込まないでおこう!
「そろそろ見えてくるで?」
「え?」
するとどうやって作ったかは謎だけど、街を抜けて巨大な岩と岩の間を一本のながーい吊り橋が掛けられていた。
下を見ると底が見えないくらいに高く、下は闇に覆われて……その先には立派な城が岩肌の中に建造されている姿に僕は息を呑んだ。
「すごい……すごいよレベッカ!」
「気に入ってもらえたなら見せた甲斐があったよ」
城に着くと早速、獣王の元へと連れて行かれた。
「ようこそおいで下さいました。王がお待ちです」
城門の前に立っていた屈強そうな獣人……見た目は豹かな?門兵らしき獣人の後ろを黙って着いて行くと眼前には大きな扉があり、閉まっていた。
「こちらが王の間です。中へどうぞ……」
「ありがとうございます」
ゆっくりと扉が開くと中には複数の兵士と前方には王らしき人物が座っていた。
「良く来てくれたな。さぁ、コチラの席に座るとよい……皆も座りなさい」
豪華な食事が並ぶテーブル席が用意され、僕達はそのテーブルを囲むように座った。
「我の名は獣王デルタロスである!」
「僕なノル・アルフォードです。こちらが僕の妻でエリーナとメイドのルシア」
「ノルにエリーナ……ルシアだな。ん?」
顔をかしげながらエリーナをジッと見ると何かに気づいて質問を始めた。
「そなたは……ノルウェルの姫君ではないか?」
「はい。お久しゅうございますわ…デルタロス王。私はノルウェル王国の第一王女エリーナです」
なんだか納得した様子で次は僕に話を振ってくると堅物そうに見えたけど、フラットな雰囲気に話が弾んだ。
「ふむ…我の娘のレベッカが世話になったな」
「いいえ。色んなことをレベッカさんからは教わりました…僕の知らなかったことを知る機会をもらえたので彼女には感謝しているのです」
少し悩みを抱えているかのように立て髪に手を添えて考え込むような仕草をされていた。
彼は獅子王と呼ばれ、フサフサの立て髪に強そうな牙と爪を持つ。身体も大きくて王の威厳が凄い。
「そうだったのか。ふむ……キミにならば……」
「何かお役に立てるならば協力しますよ?」
そうして獣王デルタロスは一つの試練をノルに与えたのだった。彼の真意はいったい……!?
街の大通りを通っていると獣人族がこちらに気付いてジーッと見つめていた。
やはり、獣王国は獣人の国と呼ばれるだけあってほとんど人間が居ないから物珍しいのかな?
「そりゃそうやろな…獣人は人間を嫌っているから無理もあらへんよ」
人間を嫌う……?昔、人間と獣人の抗争があったと暦書に書かれていたのは見たことがあったけど、まさか本当にそんなことがあるのだろうか。
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「え?」
するとどうやって作ったかは謎だけど、街を抜けて巨大な岩と岩の間を一本のながーい吊り橋が掛けられていた。
下を見ると底が見えないくらいに高く、下は闇に覆われて……その先には立派な城が岩肌の中に建造されている姿に僕は息を呑んだ。
「すごい……すごいよレベッカ!」
「気に入ってもらえたなら見せた甲斐があったよ」
城に着くと早速、獣王の元へと連れて行かれた。
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城門の前に立っていた屈強そうな獣人……見た目は豹かな?門兵らしき獣人の後ろを黙って着いて行くと眼前には大きな扉があり、閉まっていた。
「こちらが王の間です。中へどうぞ……」
「ありがとうございます」
ゆっくりと扉が開くと中には複数の兵士と前方には王らしき人物が座っていた。
「良く来てくれたな。さぁ、コチラの席に座るとよい……皆も座りなさい」
豪華な食事が並ぶテーブル席が用意され、僕達はそのテーブルを囲むように座った。
「我の名は獣王デルタロスである!」
「僕なノル・アルフォードです。こちらが僕の妻でエリーナとメイドのルシア」
「ノルにエリーナ……ルシアだな。ん?」
顔をかしげながらエリーナをジッと見ると何かに気づいて質問を始めた。
「そなたは……ノルウェルの姫君ではないか?」
「はい。お久しゅうございますわ…デルタロス王。私はノルウェル王国の第一王女エリーナです」
なんだか納得した様子で次は僕に話を振ってくると堅物そうに見えたけど、フラットな雰囲気に話が弾んだ。
「ふむ…我の娘のレベッカが世話になったな」
「いいえ。色んなことをレベッカさんからは教わりました…僕の知らなかったことを知る機会をもらえたので彼女には感謝しているのです」
少し悩みを抱えているかのように立て髪に手を添えて考え込むような仕草をされていた。
彼は獅子王と呼ばれ、フサフサの立て髪に強そうな牙と爪を持つ。身体も大きくて王の威厳が凄い。
「そうだったのか。ふむ……キミにならば……」
「何かお役に立てるならば協力しますよ?」
そうして獣王デルタロスは一つの試練をノルに与えたのだった。彼の真意はいったい……!?
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