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ノル結婚編(エリーナ)
episode44 一変。
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「ホンマにバケモンみたいな殺気やなぁ。」
(圧倒的な強者の威圧…パパ以外にできる人居るんは驚きや……)
「小娘に舐められるのは不愉快だからな。ちょっとだけお返しさせてもらった。」
「ちょっとね……」
(あの殺意…いや、覇気は普通に昏倒するレベルなもんを躊躇なく……)
「それで…獣王国の姫君がどうしてかようなマネをしているのか明確に説明はできるのだろうな?」
はぁ~。たぶん、これは試されている…。
実際にこの状況で嘘を付けば即刻、首を刎ねるんやろうな……目がそう訴えとるし。
「しゃあないなか!バレてるみたいやし、ココらが潮時ってやつやろな。」
(この人を相手に喧嘩売るのは止めとかなアカン)
「帝国の実情を知ること。最近、帝国が不審な動きを見せていることは各国でも噂になっとるんや……私の父はザリオンさんと昔は親友やったとかで娘を使って調べさせようと思うてん。」
(まぁ~ウソは吐いとらんしな!)
「そうか…。我が国とて他国との無駄な争いは望んでいない。だが、しかし…他国から侵略されるのは容認できぬこと……力尽くで排除していった末路が今の状況って訳よ。」
「まるで他国が喧嘩売って来よったから返り討ちしたったらいつの間にか悪もんになっとったってことなん?」
「簡潔に言えばそうなるな。彼奴に委ねた結果だから仕方ないが……」
「彼奴って誰の……」
「あぁ~ら?お邪魔しますわ!皇帝に占いの結果をお持ちしましたのよぉ~♪」
「何やそのケバいおばさんは……占い師か?」
(凶々しい……なんやこの女…)
「小娘……ケバいはナンセンスよ。あと、おばさんなんて表現はバットなのよん♪お分かり?」
「この者は我が国の筆頭占い師のジェーンだ。今は獣王国の姫君と会談中に付き、後にしてくれぬか?ジェーン殿。」
明らかに人間の持っているオーラじゃない!
人に化けたナニか……それも純粋な悪意の塊…。
「アンタ何者なん?明らかにおかしい…」
「あれ?さっき紹介されたの聞いてなかったのん?私は占い師ジェーンよ!お嬢ちゃん❤︎」
「あと、ザリオンちゃんに一つだけ…バスターナ精霊国の動きが活発化しているわよん。」
すると皇帝ザリオンの横に移動したジェーンは耳元で何かをつぶやくとその場を後にした。
「ウフフ…またね、レベッカちゃん❤︎」
ジェーンは部屋を出ていくと何事もなかったかのように静かになった。
だが、すでに皇帝ザリオンと息子のレオンの様子がおかしくなっている事に気づかされた。
〈戦争の準備をしないと……〉
〈兵を集め、バスターナ精霊国を滅ぼせ…〉
二人は戯言を言っているみたいにブツブツと何かを口にすると、私が居るにも関わらず兵士長や幹部を招集した。
「これ……何なん!?」
(さっきまで無意味な戦争はやらないとか言っていたのが、急に人が変わったみたいに……)
「ねぇ、ザリオンさん。私の話を聞いてぇな!」
「……今から忙しい…今日の会談はここまでだ。お帰り願おうか。」
兵士を呼ばれ、無理やり場所に乗せられて追い返されてしまった。
(意味わからん!急に態度がおかしゅうなったし、他のも変やった……あの女は何をしたん!?)
それに…ノルさんも居ない……。私があの国を訪ねた時はあんな女は居らんかったし…怪しいけど、何の証拠もない。歯がゆいけど…退却やね。
「ん?確かレオンが言っとったな…レドリアの森に追放したって…」
あの森は最近だけど、ノルウェル王国の馬車が度々、あの辺りを通っていると諜報部員が言ってなかったか?
あの国があの魔獣が住まう森の周辺を歩くと言うのも変な話やないの!
「あのエリーナ姫が居る国なのに…変やわ。」
(スキル未来予知を持つ彼女が危険をわざわざ起こさせるのはあり得ない…つまり……ナニかある?)
(圧倒的な強者の威圧…パパ以外にできる人居るんは驚きや……)
「小娘に舐められるのは不愉快だからな。ちょっとだけお返しさせてもらった。」
「ちょっとね……」
(あの殺意…いや、覇気は普通に昏倒するレベルなもんを躊躇なく……)
「それで…獣王国の姫君がどうしてかようなマネをしているのか明確に説明はできるのだろうな?」
はぁ~。たぶん、これは試されている…。
実際にこの状況で嘘を付けば即刻、首を刎ねるんやろうな……目がそう訴えとるし。
「しゃあないなか!バレてるみたいやし、ココらが潮時ってやつやろな。」
(この人を相手に喧嘩売るのは止めとかなアカン)
「帝国の実情を知ること。最近、帝国が不審な動きを見せていることは各国でも噂になっとるんや……私の父はザリオンさんと昔は親友やったとかで娘を使って調べさせようと思うてん。」
(まぁ~ウソは吐いとらんしな!)
「そうか…。我が国とて他国との無駄な争いは望んでいない。だが、しかし…他国から侵略されるのは容認できぬこと……力尽くで排除していった末路が今の状況って訳よ。」
「まるで他国が喧嘩売って来よったから返り討ちしたったらいつの間にか悪もんになっとったってことなん?」
「簡潔に言えばそうなるな。彼奴に委ねた結果だから仕方ないが……」
「彼奴って誰の……」
「あぁ~ら?お邪魔しますわ!皇帝に占いの結果をお持ちしましたのよぉ~♪」
「何やそのケバいおばさんは……占い師か?」
(凶々しい……なんやこの女…)
「小娘……ケバいはナンセンスよ。あと、おばさんなんて表現はバットなのよん♪お分かり?」
「この者は我が国の筆頭占い師のジェーンだ。今は獣王国の姫君と会談中に付き、後にしてくれぬか?ジェーン殿。」
明らかに人間の持っているオーラじゃない!
人に化けたナニか……それも純粋な悪意の塊…。
「アンタ何者なん?明らかにおかしい…」
「あれ?さっき紹介されたの聞いてなかったのん?私は占い師ジェーンよ!お嬢ちゃん❤︎」
「あと、ザリオンちゃんに一つだけ…バスターナ精霊国の動きが活発化しているわよん。」
すると皇帝ザリオンの横に移動したジェーンは耳元で何かをつぶやくとその場を後にした。
「ウフフ…またね、レベッカちゃん❤︎」
ジェーンは部屋を出ていくと何事もなかったかのように静かになった。
だが、すでに皇帝ザリオンと息子のレオンの様子がおかしくなっている事に気づかされた。
〈戦争の準備をしないと……〉
〈兵を集め、バスターナ精霊国を滅ぼせ…〉
二人は戯言を言っているみたいにブツブツと何かを口にすると、私が居るにも関わらず兵士長や幹部を招集した。
「これ……何なん!?」
(さっきまで無意味な戦争はやらないとか言っていたのが、急に人が変わったみたいに……)
「ねぇ、ザリオンさん。私の話を聞いてぇな!」
「……今から忙しい…今日の会談はここまでだ。お帰り願おうか。」
兵士を呼ばれ、無理やり場所に乗せられて追い返されてしまった。
(意味わからん!急に態度がおかしゅうなったし、他のも変やった……あの女は何をしたん!?)
それに…ノルさんも居ない……。私があの国を訪ねた時はあんな女は居らんかったし…怪しいけど、何の証拠もない。歯がゆいけど…退却やね。
「ん?確かレオンが言っとったな…レドリアの森に追放したって…」
あの森は最近だけど、ノルウェル王国の馬車が度々、あの辺りを通っていると諜報部員が言ってなかったか?
あの国があの魔獣が住まう森の周辺を歩くと言うのも変な話やないの!
「あのエリーナ姫が居る国なのに…変やわ。」
(スキル未来予知を持つ彼女が危険をわざわざ起こさせるのはあり得ない…つまり……ナニかある?)
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