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ノル結婚編(エリーナ)
episode 34 ノルティアに怪しげな訪問者?
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ノルウェル国を訪問してから数ヶ月が経った。
今はエリーナと共にノルティアに戻り、広範囲の壁を建築中である。
「今日は南区画の壁設置完了……」
先週は東区画を建築しながら遊歩道や歩道の整備と公園等の子供が楽しめる施設を建築したりとここ最近は熱が入っている。
〈レベルアップしました。〉
建築スキルを常時、使っているようなものだから気にしなくてもレベルは上がっていく。
レベルが上がれば使えるスキルが増えたり、質の良い建築が試せたりする。
「今日は……ちょっと……」
歩いていると突然、周りがユラユラ動いているような錯覚に襲われ、そのまま倒れ込んでしまった。
「これは……ヤバイ……かも……」
薄れゆく意識の中……誰かに名前を呼ばれた気がしたけど、反応できないくらいには弱っているらしい……
『ちょっと頑張り過ぎちゃったか…』
(―数時間後―)
魔力枯渇によってノルは思っていた以上に危険な状態に陥っていた。
「ゔぅ…気持ち悪い……」
「ノル様?ご気分は良くなられましたか…」
「この声は……ルシア?」
「はい!ルシアです…心配したしたよ……」
あの時、声をかけて来たのは男の声だった気がするけど……レイチャード殿?いゃ、もう少し声が若々しかったような…。
「僕はどうやって見つけてくれたの?」
「それは……」
少しルシアは言いづらそうな表情を浮かべると下を向いて黙ってしまった。
「申し訳ございません……。」
誰が僕を運んでくれたんだ……ルシアがあれだけ顔に出すくらいとなると……
「おい!ルシア!てめぇ…」
急に部屋に男のドスの聞いた声でルシアを呼ぶ声が聞こえてくる。
「申し訳ありません!」
ルシアはドアに身体を向き直し、その声の先にいる男性に向けて頭を床に付けて土下座した。
「すみませんでしたーッ!」
こんなに必死になるルシアは見た事がない。
「クソごみが……主もろくに守れねぇのか?」
「申し訳……ございません。」
「あの……」
僕はルシアの姿に思わず、話に割って入ってしまった。
「あぁん?」
「おっといけねぇ…大変、申し訳ない。」
「俺はルドルフ•オーガンだ。」
「ルドルフさんは…ルシアとはどう言った関係?」
「こいつの師だ。」
「生きる術を全て叩き込んで最強の冒険者にした」
「んで…急に冒険者を辞めて使える人ができたからって冒険者を勝手に辞めやがったんだ……よな?」
ルシアに睨みつける様に視線を向ける…。ルシアは完全に萎縮してしまい、ビクビクと怯えていた。
「主は死んでも守れ……そう教えたはず。」
「キサマはどこで何をしていたんだ?」
「待って!ルシアは悪くないんです。」
「ルシアはいつもちゃんと勤めてる。」
「なぁ…ノル様よ……俺はルシアに話してんだ…」
「黙ってろッ!」
今までに感じた事ないほどの威圧を僕に向けてくるルドルフにルシアは一層、震えていた。
このままじゃあ……ルシアが壊れてしまうと思った僕はルシアの前に立ち言い返した。
「黙るのはアナタだ!」
「僕はルシアの行動を肯定する!」
「ほう…俺の覇気で泣かねぇのは大したもんだ!」
「すまねぇな……黙ってろなんて言って。」
これは……上手く止めることが出来たってことになるのだろうか…なら、よかっ……た。
「あっ!やべ……」
「ノル様ーッ!?」
安心したら……また……意識が……遠くな……。
僕はどうやら再び倒れてベッドに寝かされたらしい。
今はエリーナと共にノルティアに戻り、広範囲の壁を建築中である。
「今日は南区画の壁設置完了……」
先週は東区画を建築しながら遊歩道や歩道の整備と公園等の子供が楽しめる施設を建築したりとここ最近は熱が入っている。
〈レベルアップしました。〉
建築スキルを常時、使っているようなものだから気にしなくてもレベルは上がっていく。
レベルが上がれば使えるスキルが増えたり、質の良い建築が試せたりする。
「今日は……ちょっと……」
歩いていると突然、周りがユラユラ動いているような錯覚に襲われ、そのまま倒れ込んでしまった。
「これは……ヤバイ……かも……」
薄れゆく意識の中……誰かに名前を呼ばれた気がしたけど、反応できないくらいには弱っているらしい……
『ちょっと頑張り過ぎちゃったか…』
(―数時間後―)
魔力枯渇によってノルは思っていた以上に危険な状態に陥っていた。
「ゔぅ…気持ち悪い……」
「ノル様?ご気分は良くなられましたか…」
「この声は……ルシア?」
「はい!ルシアです…心配したしたよ……」
あの時、声をかけて来たのは男の声だった気がするけど……レイチャード殿?いゃ、もう少し声が若々しかったような…。
「僕はどうやって見つけてくれたの?」
「それは……」
少しルシアは言いづらそうな表情を浮かべると下を向いて黙ってしまった。
「申し訳ございません……。」
誰が僕を運んでくれたんだ……ルシアがあれだけ顔に出すくらいとなると……
「おい!ルシア!てめぇ…」
急に部屋に男のドスの聞いた声でルシアを呼ぶ声が聞こえてくる。
「申し訳ありません!」
ルシアはドアに身体を向き直し、その声の先にいる男性に向けて頭を床に付けて土下座した。
「すみませんでしたーッ!」
こんなに必死になるルシアは見た事がない。
「クソごみが……主もろくに守れねぇのか?」
「申し訳……ございません。」
「あの……」
僕はルシアの姿に思わず、話に割って入ってしまった。
「あぁん?」
「おっといけねぇ…大変、申し訳ない。」
「俺はルドルフ•オーガンだ。」
「ルドルフさんは…ルシアとはどう言った関係?」
「こいつの師だ。」
「生きる術を全て叩き込んで最強の冒険者にした」
「んで…急に冒険者を辞めて使える人ができたからって冒険者を勝手に辞めやがったんだ……よな?」
ルシアに睨みつける様に視線を向ける…。ルシアは完全に萎縮してしまい、ビクビクと怯えていた。
「主は死んでも守れ……そう教えたはず。」
「キサマはどこで何をしていたんだ?」
「待って!ルシアは悪くないんです。」
「ルシアはいつもちゃんと勤めてる。」
「なぁ…ノル様よ……俺はルシアに話してんだ…」
「黙ってろッ!」
今までに感じた事ないほどの威圧を僕に向けてくるルドルフにルシアは一層、震えていた。
このままじゃあ……ルシアが壊れてしまうと思った僕はルシアの前に立ち言い返した。
「黙るのはアナタだ!」
「僕はルシアの行動を肯定する!」
「ほう…俺の覇気で泣かねぇのは大したもんだ!」
「すまねぇな……黙ってろなんて言って。」
これは……上手く止めることが出来たってことになるのだろうか…なら、よかっ……た。
「あっ!やべ……」
「ノル様ーッ!?」
安心したら……また……意識が……遠くな……。
僕はどうやら再び倒れてベッドに寝かされたらしい。
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