帝国の王子は無能だからと追放されたので僕はチートスキル【建築】で勝手に最強の国を作る!

黒猫

文字の大きさ
上 下
26 / 56
ノル結婚編(エリーナ)

episode 26 貴賓室にて。

しおりを挟む
 前回、ノルウェル王国に訪問した際は帝国の皇帝が渋って結局、王族は僕だけで挨拶しに行って緊張の中で周りを見る余裕がなかったっけ……。

 こんなにも素敵な建物が沢山あるとは流石だ…。

「ノル様、今回は少しだけ来賓室でお待ち頂くと思いますが……宜しいですか?」
「構いませんよ…じゃなくて、大丈夫だよ!」
「王に謁見えっけんするって普通はかなり大変な手順を踏まないと会えないんだし、気にしてないよ♪」
「そ…そそうなんですよ!」

(何か気になる反応してるな…エリーナって嘘は苦手そうだね。)

 馬車が城の入り口に止まった。

 馬車から覗いて見ていたけど、真っ白い城壁に屋根の部分が青と清廉さが滲み出ている…城にも!?

「前の住まいよりも大きい……」
「ラスタード城も広いじゃないんですか?」
「ココほどはないよ?絶対に!!」

 つい、言い切ってしまったが、それをクスクス笑って……どうしてこの子はこんなにも良い笑顔が見せれるのだろうか。

「さぁ!中へどうぞ…ノルウェル城へようこそ♪」

 本当に装飾もだけど城内もピカピカで掃除が行き届いている感じ……しかも、城で働く臣下やメイド達も幸せそうに働いている。

「あら、エリーナ嬢は今、帰って……」

 ベテランメイドらしきご婦人がこちらに気付いて目がロックオンされているのに気付いて僕は瞬間的に気付いて目を逸らした。

「あら……あら…あらあら……?」
(横に近づいたと思ったらガン見してくる……)
「もしかして……エリーちゃん…まさか!?」
「はい、旦那様を連れ帰ってまいりましたわ。」

 ご婦人は目から涙がポロポロと溢れながらエリーナを強く抱きしめた。

「いた…いたいた……痛い!痛いですリンダ。」
「あら、ごめんなさいねエリーちゃん!」

「ノル様、こちらはリンダと言って私の身の回りをする専用メイドです。」
「初めまして。僕はノルと言います。」
「ノル……どこかで……あっ!あのラスタード帝国の神童くんでしょ?」
「神童かは…ちょっと分かりませんが、そのラスタードを名乗るを禁じられてますので、ただのノルで挨拶させて下さい!」

「ちょっとエリーちゃん!イイのを引っ掛けて来たわね~♪礼儀正しく、目上を立てれるなんて…聞いていたラスタード帝国の印象とは少し違うわ。」
「それはノル様だけで他は印象通りのようですよ?それより、母と父はどちらです?」

「二人とも今は……ティータイム中かも。」
「なら、例の場所ですね…ありがとう。」

 どうやら話が終わったらしく、エリーナが僕の元に戻ってきた。すると、リンダはニコニコしながら手を振ると持ち場に戻って行った。

「ココで働く人は皆が家族みたいな感じで仲が良いんです♪リンダみたいに砕けた話し方でお願いしているのでいつもこんな感じなんですわ!」
「それって凄く良いと思うよ!僕もそんな国を目指したいと思ってるんだ。」
「素敵です♡」

 真っ直ぐに言われると照れてしまう……

 それから少し話をしながら3階にある来賓室に通されると暫く待つように言われ、エリーナはどこかに行ってしまった事で一人になると余計に緊張感が高まっているノルだった。
 
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

(改訂版)帝国の王子は無能だからと追放されたので僕はチートスキル【建築】で勝手に最強の国を作る!

黒猫
ファンタジー
帝国の第二王子として生まれたノルは15才を迎えた時、この世界では必ず『ギフト授与式』を教会で受けなくてはいけない。 ギフトは神からの祝福で様々な能力を与えてくれる。 観衆や皇帝の父、母、兄が見守る中… ノルは祝福を受けるのだが…手にしたのはハズレと言われているギフト…【建築】だった。 それを見た皇帝は激怒してノルを国外追放処分してしまう。 帝国から南西の最果ての森林地帯をノルは仲間と共に開拓していく… さぁ〜て今日も一日、街作りの始まりだ!!

転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。

みみっく
ファンタジー
どうやら事故で死んでしまって、転生をしたらしい……仕事を頑張り、人間関係も上手くやっていたのにあっけなく死んでしまうなら……だったら、のんびりスローライフで過ごしたい! だけど現状は、幼馴染に巻き込まれて冒険者になる流れになってしまっている……

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

外れスキル【建築】持ちの俺は実家を追放される。辺境で家作りをしていただけなのに、魔王城よりもすごい最強の帝国が出来上がってた

つくも
ファンタジー
「闘えもしない外れスキルを授かった貴様など必要ない! 出て行け! グラン!」 剣聖の家系に生まれた少年グランは15歳のスキル継承の儀の際に非戦闘用の外れスキルである【建築】(ビルド)を授かった。 対する義弟は当たりスキルである『剣神』を授かる。 グランは実父に用無しの無能として実家を追放される事になる。辺境に追いやられ、グランはそこで【建築】スキルを利用し、家作りを始める。家作りに没頭するグランは【建築】スキルが外れスキルなどではなく、とんでもない可能性を秘めている事に気づく。 【建築】スキルでどんどん辺境を開拓するグラン。 気づいたら魔王城よりもすごい、世界最強の帝国ができあがる。 そして、グランは家にいたまま、魔王を倒した英雄として、世界中にその名を轟かせる事となる。

【草】限定の錬金術師は辺境の地で【薬屋】をしながらスローライフを楽しみたい!

黒猫
ファンタジー
旅行会社に勤める会社の山神 慎太郎。32歳。 登山に出かけて事故で死んでしまう。 転生した先でユニークな草を見つける。 手にした錬金術で生成できた物は……!? 夢の【草】ファンタジーが今、始まる!!

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。

ファンタジー
〈あらすじ〉 信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。 目が覚めると、そこは異世界!? あぁ、よくあるやつか。 食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに…… 面倒ごとは御免なんだが。 魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。 誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。 やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

処理中です...