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15話 ウワサ話。
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「おっ!よく来たね♪」
僕は朝からマゼラン亭の店主のリリカさんの元に話をしに来ていた。
「リリカさん!昨日はありがとうございました。
お陰でちゃんとギルドも見つける事ができたし、登録も無事に済みました。」
「そりゃ~良かったよ。それに感謝ならこちらがしてもしたりないくらいさね!」
二人で話していると奥から見覚えのある男の人がひょっこり顔を出す…
「君は……ヨイチ君!?」
「あっ、ジンさん!?ケガの具合はどうです?」
「随分と楽になったよ。死にかけていた私を助けてくれた事……例を言う、ありがとう!」
「僕も助けられて良かった。」
「まさか…レッドドラゴンが初級ダンジョン内に現れるなんて前代未聞だった。
君にも危険な目に合わせてしまったね」
ジンさんは深々と謝罪する…しかし、僕はそれよりもあのレッドドラゴンがどうしてボス部屋のヌシとして出現したのかが気になっていた。
「それはイイけど、あのアカドラはどうして出現したのかが気になりますね…イレギュラーってことなら珍しい事案なんですか?」
「珍しい……というか、ダンジョンが誕生してからこんなことは初めてだろう。」
今後、ダンジョンを活用したデリバリーサービスをするならこの問題を野放しにするのはリスクが高くなる可能性を頭によぎった僕はダンジョンに潜ることを決めた。
「リリカさんとの契約はちょっと待ってて貰えますか?ちょっと私用を思い出しました。」
「え?まぁ、イイけど…用事が済んだら礼をしたいから必ずおいでよ?」
「はい、ちゃんと戻ってくるんで待ってて下さい」
レッドドラゴンを討伐できるのは高ランクの冒険者で僕じゃない……だけど、何か解決法を探るくらいなら僕にもできるはず。
街を飛び出して以前に行ったダンジョンの入り口に向かうと人集りができていた。
「昨日はこんなに人は居なかったのにどうした?」
ザワザワしている人の間を通っていると気になる話を耳にした。
「あのジンさんがレッドドラゴンがボス部屋に出現したとか言ってたらしいぜ?」
「それはねぇだろ…上級ダンジョンのボスだぞ……絶対に見間違えじゃねぇ?」
「それにジンさんの実力ではまず、レッドドラゴンと遭遇した時点で消し炭にされてるさ。」
確かに…ドラゴンって言うと炎を口から吐いて火の海にするイメージ。しかし、あのドラゴンは遭遇した時にはブレス攻撃は一切なかったような…。
気分的なものだったのならラッキーだったかも。
「おっ、坊主!ダンジョンに入るなら一応…用心するんだぞ。ドラゴンのウワサは信じていないが、階層を降りていくとモンスターの動き…というか何かに怯えているみたいだった。」
何かに怯える……それって…
『アカドラのことなのかな…他にいないよね…?』
僕は朝からマゼラン亭の店主のリリカさんの元に話をしに来ていた。
「リリカさん!昨日はありがとうございました。
お陰でちゃんとギルドも見つける事ができたし、登録も無事に済みました。」
「そりゃ~良かったよ。それに感謝ならこちらがしてもしたりないくらいさね!」
二人で話していると奥から見覚えのある男の人がひょっこり顔を出す…
「君は……ヨイチ君!?」
「あっ、ジンさん!?ケガの具合はどうです?」
「随分と楽になったよ。死にかけていた私を助けてくれた事……例を言う、ありがとう!」
「僕も助けられて良かった。」
「まさか…レッドドラゴンが初級ダンジョン内に現れるなんて前代未聞だった。
君にも危険な目に合わせてしまったね」
ジンさんは深々と謝罪する…しかし、僕はそれよりもあのレッドドラゴンがどうしてボス部屋のヌシとして出現したのかが気になっていた。
「それはイイけど、あのアカドラはどうして出現したのかが気になりますね…イレギュラーってことなら珍しい事案なんですか?」
「珍しい……というか、ダンジョンが誕生してからこんなことは初めてだろう。」
今後、ダンジョンを活用したデリバリーサービスをするならこの問題を野放しにするのはリスクが高くなる可能性を頭によぎった僕はダンジョンに潜ることを決めた。
「リリカさんとの契約はちょっと待ってて貰えますか?ちょっと私用を思い出しました。」
「え?まぁ、イイけど…用事が済んだら礼をしたいから必ずおいでよ?」
「はい、ちゃんと戻ってくるんで待ってて下さい」
レッドドラゴンを討伐できるのは高ランクの冒険者で僕じゃない……だけど、何か解決法を探るくらいなら僕にもできるはず。
街を飛び出して以前に行ったダンジョンの入り口に向かうと人集りができていた。
「昨日はこんなに人は居なかったのにどうした?」
ザワザワしている人の間を通っていると気になる話を耳にした。
「あのジンさんがレッドドラゴンがボス部屋に出現したとか言ってたらしいぜ?」
「それはねぇだろ…上級ダンジョンのボスだぞ……絶対に見間違えじゃねぇ?」
「それにジンさんの実力ではまず、レッドドラゴンと遭遇した時点で消し炭にされてるさ。」
確かに…ドラゴンって言うと炎を口から吐いて火の海にするイメージ。しかし、あのドラゴンは遭遇した時にはブレス攻撃は一切なかったような…。
気分的なものだったのならラッキーだったかも。
「おっ、坊主!ダンジョンに入るなら一応…用心するんだぞ。ドラゴンのウワサは信じていないが、階層を降りていくとモンスターの動き…というか何かに怯えているみたいだった。」
何かに怯える……それって…
『アカドラのことなのかな…他にいないよね…?』
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