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27話 ノルの危機!?
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バージャック公爵が裏で良くない話は耳にしていましたが……まさか、人身売買をやっていようとは思ってもみませんでしたね。
パージャック公爵とは一度しか会っていないので私が狙われたのは偶然かもしれませんが、誰かに依頼されて調べていた……としたらノル様にも危険が及ぶ恐れもありますね。
「他に刺客が居ないか調べてみましょうか…」
「ノル様側にはデルカも居ますし、ノル様も強くなられているからきっと大丈夫……。」
私は他の場所も周りながら人身売買グループの残党を壊滅させるべく、アジトを探しながら情報収集をしていた。
その頃、ノル側にも変化が起きていた……。
◇ ◆ ◇ ◆
僕とデルカは建築スキルを使って男の子の母親を助けると新しく建てた家のベッドに母親を移して様子をみていた。
「ゔぅ……ゔぅ……」
母親は足を瓦礫に挟まれたせいで骨折しているのか足全体が青く変色していた。
激痛からか体温も上昇して僕から見ても危険な状態だった。
「デルカ…この町にいる名医を連れて来て……」
「早くっ!骨折している可能性と鎮痛剤を持ってくるように伝えて!」
「分かった!今すぐ連れてくる…待ってて!」
デルカは慌てて部屋を飛び出すと町へと向かう。
「壊死する前に足をどうにか……」
「ねぇ、キミ!名前は?」
動揺する少年に話しかけると彼は涙目で言葉にならないような状況に僕は声を荒らげた。
「しっかりするんだ!」
「キミがしっかりしないとお母さんは守れない!」
「だから…落ち着いて名前を教えてくれないか?」
僕の声がようやく届いたのか、彼は涙を拭ってこちらをしっかりと見る。
「ボクはノーダです」
「お兄ちゃん…ボク、しっかりするよ!」
「よく、言った!」
「ノーダに頼みがあるんだけど……」
僕は彼に当て木になるような平たく頑丈な木の板を探してくるように指示を出した。
「……わかった!探してみるよ。」
「頼んだよノーダ!」
全体を観察してみると、他に外傷は見られなかったのは不幸中の幸いだったかもしれない。
顔色は少し悪いけど、真っ青なレベルでは無いから医者がやって来てくれれば救えるだろう。
「後は……時間との勝負か。」
「早く見つけて来てくれ……デルカ!」
すると、ドアがゆっくりと静かに開く……
「ギィィィ……」
微かな音に僕はデルカかノーダが帰って来たのだと思いながら看病を続けていた。
「ん?デルカ……にしてはドタバタしないな…」
「ノーダか?当て木は見つかった?」
反応がない…さすがにおかしい事に気付いて僕は振り返ると何者かに強打され、僕は意識が朦朧としていた……。
「お坊ちゃん風ゲットだぜ!」
「早く持ち去るとしよう…他に集まると面倒だ。」
「オメエら袋に詰めて運び出せ!」
複数人……最後のヤツがきっと……
僕は意識を失い、袋に詰められてその場から連れ去られてしまった。
パージャック公爵とは一度しか会っていないので私が狙われたのは偶然かもしれませんが、誰かに依頼されて調べていた……としたらノル様にも危険が及ぶ恐れもありますね。
「他に刺客が居ないか調べてみましょうか…」
「ノル様側にはデルカも居ますし、ノル様も強くなられているからきっと大丈夫……。」
私は他の場所も周りながら人身売買グループの残党を壊滅させるべく、アジトを探しながら情報収集をしていた。
その頃、ノル側にも変化が起きていた……。
◇ ◆ ◇ ◆
僕とデルカは建築スキルを使って男の子の母親を助けると新しく建てた家のベッドに母親を移して様子をみていた。
「ゔぅ……ゔぅ……」
母親は足を瓦礫に挟まれたせいで骨折しているのか足全体が青く変色していた。
激痛からか体温も上昇して僕から見ても危険な状態だった。
「デルカ…この町にいる名医を連れて来て……」
「早くっ!骨折している可能性と鎮痛剤を持ってくるように伝えて!」
「分かった!今すぐ連れてくる…待ってて!」
デルカは慌てて部屋を飛び出すと町へと向かう。
「壊死する前に足をどうにか……」
「ねぇ、キミ!名前は?」
動揺する少年に話しかけると彼は涙目で言葉にならないような状況に僕は声を荒らげた。
「しっかりするんだ!」
「キミがしっかりしないとお母さんは守れない!」
「だから…落ち着いて名前を教えてくれないか?」
僕の声がようやく届いたのか、彼は涙を拭ってこちらをしっかりと見る。
「ボクはノーダです」
「お兄ちゃん…ボク、しっかりするよ!」
「よく、言った!」
「ノーダに頼みがあるんだけど……」
僕は彼に当て木になるような平たく頑丈な木の板を探してくるように指示を出した。
「……わかった!探してみるよ。」
「頼んだよノーダ!」
全体を観察してみると、他に外傷は見られなかったのは不幸中の幸いだったかもしれない。
顔色は少し悪いけど、真っ青なレベルでは無いから医者がやって来てくれれば救えるだろう。
「後は……時間との勝負か。」
「早く見つけて来てくれ……デルカ!」
すると、ドアがゆっくりと静かに開く……
「ギィィィ……」
微かな音に僕はデルカかノーダが帰って来たのだと思いながら看病を続けていた。
「ん?デルカ……にしてはドタバタしないな…」
「ノーダか?当て木は見つかった?」
反応がない…さすがにおかしい事に気付いて僕は振り返ると何者かに強打され、僕は意識が朦朧としていた……。
「お坊ちゃん風ゲットだぜ!」
「早く持ち去るとしよう…他に集まると面倒だ。」
「オメエら袋に詰めて運び出せ!」
複数人……最後のヤツがきっと……
僕は意識を失い、袋に詰められてその場から連れ去られてしまった。
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