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15話 ノルとルシアとデルカは同じ部屋!?
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レイチャードにノルは全てを説明し終えると納得してもらえた様で少しホッとした。
「では、デルカちゃんはノル様から離れないようですのでお任せします。」
「今日は疲れたでしょうから部屋を用意させたのでそちらでお休みください。」
「何から何までありがとうございます!」
「リリス、ご案内を。」
「旦那様、畏まりました。」
レイチャード殿は退席するとメイドが近づいて来て案内をしてくれる運になった。
「私はレイチャード邸のメイドをしているリリスと申します。どうぞ、お見知りおき下さい。」
「丁寧な挨拶をありがとうございます!」
「さぁ、こちらでございます。」
僕らはメイドのリリスさんの後ろを歩いて向かう流れになった。
広い邸宅を右に左に曲がって進んでいく……どうしてこんなに広いのか!って言いたいが、人の趣味を指摘するのはヤボだろう。
そんなことを考えながらメイドのリリスの後ろを僕とルシアとデルカとで歩いていると……。
(カルガモの親子っぽい…)
ちょっと頭に浮かんで笑いを堪えた。
「皆様、こちらが3名様のお部屋になります。」
(待て待て…二人は女の子だぞ?僕は男……)
「どうして3人で一つの部屋なんですか?」
「それはレイチャード様からの指示でして……」
リリスさんがレイチャード殿から聞いた話だと、僕の護衛は必須だからルシアは同室じゃないとダメらしい。
デルカは僕が離れるのは酷だろうから同室にした方が良いって話になったみたいだ。
確かに二人と同室の方が何かと安心安全かもしれないなぁ……ルシアは側にいると安全だし、デルカは側にいてもらった方が安心だ。
「素晴らしい…人選かと。」
「他の人を警護に配置すると逆にノル様もゆっくりと休めないだろうっても言ってましたよ!」
「ご配慮してもらってたみたいで…」
「ノル様はビップ待遇でと言われてますからね。」
「ビ、ビ…ビップ待遇!!?」
「未来の国の王をもてなすのは至極当然です!」
「国の王は気が早い……ですが、頑張ります!」
リリスは冗談を交えながら僕を楽しませるように会話をしてくれていたようで……
彼女のお陰で寝室までの長い距離はあまり苦にならなかった。
「ノル様はノル様が考えている以上に今後のこの世界を変えてしまうような鍵になることでしょう。」
「私もそう思います。」
「よくワカラナイけど…ノルならデキル!」
この場の三人がその言葉に反応して答え始めると僕を三人で見つめてくる……。
先ほどまで全く話に入ってこなかったルシアとずっとダンマリだったデルカも話に参加するとは思ってもみなかったけどね…。
「さぁ、こちらになります。」
「では、皆様…お休みなさい。」
リリスは三人が中に入るのを見届けると直ぐに自分の寝室に帰って行った。
最近は襲撃に魔物討伐などなど……帝国の王子だった頃には体験した事がないようなイベントがいっぱい起きた気がするな。
「まさか、三人で横になる日が来ようとは…気にしないように気をつけないと……って!!?」
ルシアが目の前で急に脱ぎ出すと服を着替え始めた…それを見てかデルカも習って抜き始める始末…
僕は急な出来事に一瞬だけ固まってしまったが、慌てて反対方向を向いた。
「おい!二人とも!!脱ぐなら僕がいない時しないと……僕だって男なんだから!」
「あらあら……私の体でも反応されるのですか?」
「反応…するに決まってるじゃないか!」
「オスだからシカタナイナ!」
「こら!」
気にしているのが僕だけって……気にするだけ無駄ってこと……?
そうして眠れない夜になると思いきや…案外、ぐっすりと眠れたノルであった。
「では、デルカちゃんはノル様から離れないようですのでお任せします。」
「今日は疲れたでしょうから部屋を用意させたのでそちらでお休みください。」
「何から何までありがとうございます!」
「リリス、ご案内を。」
「旦那様、畏まりました。」
レイチャード殿は退席するとメイドが近づいて来て案内をしてくれる運になった。
「私はレイチャード邸のメイドをしているリリスと申します。どうぞ、お見知りおき下さい。」
「丁寧な挨拶をありがとうございます!」
「さぁ、こちらでございます。」
僕らはメイドのリリスさんの後ろを歩いて向かう流れになった。
広い邸宅を右に左に曲がって進んでいく……どうしてこんなに広いのか!って言いたいが、人の趣味を指摘するのはヤボだろう。
そんなことを考えながらメイドのリリスの後ろを僕とルシアとデルカとで歩いていると……。
(カルガモの親子っぽい…)
ちょっと頭に浮かんで笑いを堪えた。
「皆様、こちらが3名様のお部屋になります。」
(待て待て…二人は女の子だぞ?僕は男……)
「どうして3人で一つの部屋なんですか?」
「それはレイチャード様からの指示でして……」
リリスさんがレイチャード殿から聞いた話だと、僕の護衛は必須だからルシアは同室じゃないとダメらしい。
デルカは僕が離れるのは酷だろうから同室にした方が良いって話になったみたいだ。
確かに二人と同室の方が何かと安心安全かもしれないなぁ……ルシアは側にいると安全だし、デルカは側にいてもらった方が安心だ。
「素晴らしい…人選かと。」
「他の人を警護に配置すると逆にノル様もゆっくりと休めないだろうっても言ってましたよ!」
「ご配慮してもらってたみたいで…」
「ノル様はビップ待遇でと言われてますからね。」
「ビ、ビ…ビップ待遇!!?」
「未来の国の王をもてなすのは至極当然です!」
「国の王は気が早い……ですが、頑張ります!」
リリスは冗談を交えながら僕を楽しませるように会話をしてくれていたようで……
彼女のお陰で寝室までの長い距離はあまり苦にならなかった。
「ノル様はノル様が考えている以上に今後のこの世界を変えてしまうような鍵になることでしょう。」
「私もそう思います。」
「よくワカラナイけど…ノルならデキル!」
この場の三人がその言葉に反応して答え始めると僕を三人で見つめてくる……。
先ほどまで全く話に入ってこなかったルシアとずっとダンマリだったデルカも話に参加するとは思ってもみなかったけどね…。
「さぁ、こちらになります。」
「では、皆様…お休みなさい。」
リリスは三人が中に入るのを見届けると直ぐに自分の寝室に帰って行った。
最近は襲撃に魔物討伐などなど……帝国の王子だった頃には体験した事がないようなイベントがいっぱい起きた気がするな。
「まさか、三人で横になる日が来ようとは…気にしないように気をつけないと……って!!?」
ルシアが目の前で急に脱ぎ出すと服を着替え始めた…それを見てかデルカも習って抜き始める始末…
僕は急な出来事に一瞬だけ固まってしまったが、慌てて反対方向を向いた。
「おい!二人とも!!脱ぐなら僕がいない時しないと……僕だって男なんだから!」
「あらあら……私の体でも反応されるのですか?」
「反応…するに決まってるじゃないか!」
「オスだからシカタナイナ!」
「こら!」
気にしているのが僕だけって……気にするだけ無駄ってこと……?
そうして眠れない夜になると思いきや…案外、ぐっすりと眠れたノルであった。
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