15 / 33
15話 ノルとルシアとデルカは同じ部屋!?
しおりを挟む
レイチャードにノルは全てを説明し終えると納得してもらえた様で少しホッとした。
「では、デルカちゃんはノル様から離れないようですのでお任せします。」
「今日は疲れたでしょうから部屋を用意させたのでそちらでお休みください。」
「何から何までありがとうございます!」
「リリス、ご案内を。」
「旦那様、畏まりました。」
レイチャード殿は退席するとメイドが近づいて来て案内をしてくれる運になった。
「私はレイチャード邸のメイドをしているリリスと申します。どうぞ、お見知りおき下さい。」
「丁寧な挨拶をありがとうございます!」
「さぁ、こちらでございます。」
僕らはメイドのリリスさんの後ろを歩いて向かう流れになった。
広い邸宅を右に左に曲がって進んでいく……どうしてこんなに広いのか!って言いたいが、人の趣味を指摘するのはヤボだろう。
そんなことを考えながらメイドのリリスの後ろを僕とルシアとデルカとで歩いていると……。
(カルガモの親子っぽい…)
ちょっと頭に浮かんで笑いを堪えた。
「皆様、こちらが3名様のお部屋になります。」
(待て待て…二人は女の子だぞ?僕は男……)
「どうして3人で一つの部屋なんですか?」
「それはレイチャード様からの指示でして……」
リリスさんがレイチャード殿から聞いた話だと、僕の護衛は必須だからルシアは同室じゃないとダメらしい。
デルカは僕が離れるのは酷だろうから同室にした方が良いって話になったみたいだ。
確かに二人と同室の方が何かと安心安全かもしれないなぁ……ルシアは側にいると安全だし、デルカは側にいてもらった方が安心だ。
「素晴らしい…人選かと。」
「他の人を警護に配置すると逆にノル様もゆっくりと休めないだろうっても言ってましたよ!」
「ご配慮してもらってたみたいで…」
「ノル様はビップ待遇でと言われてますからね。」
「ビ、ビ…ビップ待遇!!?」
「未来の国の王をもてなすのは至極当然です!」
「国の王は気が早い……ですが、頑張ります!」
リリスは冗談を交えながら僕を楽しませるように会話をしてくれていたようで……
彼女のお陰で寝室までの長い距離はあまり苦にならなかった。
「ノル様はノル様が考えている以上に今後のこの世界を変えてしまうような鍵になることでしょう。」
「私もそう思います。」
「よくワカラナイけど…ノルならデキル!」
この場の三人がその言葉に反応して答え始めると僕を三人で見つめてくる……。
先ほどまで全く話に入ってこなかったルシアとずっとダンマリだったデルカも話に参加するとは思ってもみなかったけどね…。
「さぁ、こちらになります。」
「では、皆様…お休みなさい。」
リリスは三人が中に入るのを見届けると直ぐに自分の寝室に帰って行った。
最近は襲撃に魔物討伐などなど……帝国の王子だった頃には体験した事がないようなイベントがいっぱい起きた気がするな。
「まさか、三人で横になる日が来ようとは…気にしないように気をつけないと……って!!?」
ルシアが目の前で急に脱ぎ出すと服を着替え始めた…それを見てかデルカも習って抜き始める始末…
僕は急な出来事に一瞬だけ固まってしまったが、慌てて反対方向を向いた。
「おい!二人とも!!脱ぐなら僕がいない時しないと……僕だって男なんだから!」
「あらあら……私の体でも反応されるのですか?」
「反応…するに決まってるじゃないか!」
「オスだからシカタナイナ!」
「こら!」
気にしているのが僕だけって……気にするだけ無駄ってこと……?
そうして眠れない夜になると思いきや…案外、ぐっすりと眠れたノルであった。
「では、デルカちゃんはノル様から離れないようですのでお任せします。」
「今日は疲れたでしょうから部屋を用意させたのでそちらでお休みください。」
「何から何までありがとうございます!」
「リリス、ご案内を。」
「旦那様、畏まりました。」
レイチャード殿は退席するとメイドが近づいて来て案内をしてくれる運になった。
「私はレイチャード邸のメイドをしているリリスと申します。どうぞ、お見知りおき下さい。」
「丁寧な挨拶をありがとうございます!」
「さぁ、こちらでございます。」
僕らはメイドのリリスさんの後ろを歩いて向かう流れになった。
広い邸宅を右に左に曲がって進んでいく……どうしてこんなに広いのか!って言いたいが、人の趣味を指摘するのはヤボだろう。
そんなことを考えながらメイドのリリスの後ろを僕とルシアとデルカとで歩いていると……。
(カルガモの親子っぽい…)
ちょっと頭に浮かんで笑いを堪えた。
「皆様、こちらが3名様のお部屋になります。」
(待て待て…二人は女の子だぞ?僕は男……)
「どうして3人で一つの部屋なんですか?」
「それはレイチャード様からの指示でして……」
リリスさんがレイチャード殿から聞いた話だと、僕の護衛は必須だからルシアは同室じゃないとダメらしい。
デルカは僕が離れるのは酷だろうから同室にした方が良いって話になったみたいだ。
確かに二人と同室の方が何かと安心安全かもしれないなぁ……ルシアは側にいると安全だし、デルカは側にいてもらった方が安心だ。
「素晴らしい…人選かと。」
「他の人を警護に配置すると逆にノル様もゆっくりと休めないだろうっても言ってましたよ!」
「ご配慮してもらってたみたいで…」
「ノル様はビップ待遇でと言われてますからね。」
「ビ、ビ…ビップ待遇!!?」
「未来の国の王をもてなすのは至極当然です!」
「国の王は気が早い……ですが、頑張ります!」
リリスは冗談を交えながら僕を楽しませるように会話をしてくれていたようで……
彼女のお陰で寝室までの長い距離はあまり苦にならなかった。
「ノル様はノル様が考えている以上に今後のこの世界を変えてしまうような鍵になることでしょう。」
「私もそう思います。」
「よくワカラナイけど…ノルならデキル!」
この場の三人がその言葉に反応して答え始めると僕を三人で見つめてくる……。
先ほどまで全く話に入ってこなかったルシアとずっとダンマリだったデルカも話に参加するとは思ってもみなかったけどね…。
「さぁ、こちらになります。」
「では、皆様…お休みなさい。」
リリスは三人が中に入るのを見届けると直ぐに自分の寝室に帰って行った。
最近は襲撃に魔物討伐などなど……帝国の王子だった頃には体験した事がないようなイベントがいっぱい起きた気がするな。
「まさか、三人で横になる日が来ようとは…気にしないように気をつけないと……って!!?」
ルシアが目の前で急に脱ぎ出すと服を着替え始めた…それを見てかデルカも習って抜き始める始末…
僕は急な出来事に一瞬だけ固まってしまったが、慌てて反対方向を向いた。
「おい!二人とも!!脱ぐなら僕がいない時しないと……僕だって男なんだから!」
「あらあら……私の体でも反応されるのですか?」
「反応…するに決まってるじゃないか!」
「オスだからシカタナイナ!」
「こら!」
気にしているのが僕だけって……気にするだけ無駄ってこと……?
そうして眠れない夜になると思いきや…案外、ぐっすりと眠れたノルであった。
56
お気に入りに追加
173
あなたにおすすめの小説

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。
しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた!
今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。
そうしていると……?
※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。


雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

俺を凡の生産職だからと追放したS級パーティ、魔王が滅んで需要激減したけど大丈夫そ?〜誰でもダンジョン時代にクラフトスキルがバカ売れしてます~
風見 源一郎
ファンタジー
勇者が魔王を倒したことにより、強力な魔物が消滅。ダンジョン踏破の難易度が下がり、強力な武具さえあれば、誰でも魔石集めをしながら最奥のアイテムを取りに行けるようになった。かつてのS級パーティたちも護衛としての需要はあるもの、単価が高すぎて雇ってもらえず、値下げ合戦をせざるを得ない。そんな中、特殊能力や強い魔力を帯びた武具を作り出せる主人公のクラフトスキルは、誰からも求められるようになった。その後勇者がどうなったのかって? さぁ…

僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~
いとうヒンジ
ファンタジー
ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。
理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。
パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。
友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。
その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。
カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。
キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。
最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる