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3話 【実 感】

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 このカプセル型のケースはどうやって開けるの…コレ?くもりガラス中に女の子が入っているっぽいけど、開ける為のスイッチみたいなのがない!

「何処かにスイッチないのか……?」

 探していると突然…プシューっと音がしたと思うとくもりガラスが収納され、シエラが姿を表した。

「ちゃんと生きてるよな?目を閉じてるけど…」

 恐る恐る顔に指先が触れると彼女は目を覚まし、オレをじぃ~と見つめる。

「あの…」

 少し小さめの声で話し出すムクは質問をオレに投げかける。

「あなた様のお名前を聞いても宜しいでしょうか?私のマスターですよね?」
(マスターとは…何の話?いゃ、答えないと…)
「オレは拓斗だよ…森山 拓斗もりやま たくと

 本物の人間……だよね?ちょっと機械じみた反応に少し戸惑いつつもあまりの可愛さに些細な問題はどうでも良かった。

「えっと…タクトだね?よろしくタクト♪」
「あぁ、よろしくシエラ!」
(最初の反応は微妙に機械っぽかったけど、今のは普通の女の子って感じだったな……カワイイ♡)

「あっ!タクトに私のできる事を話しておくね!」
「よろしく…じゃなくて頼むね!」
「私は銃の使い手…ガンナー。だから遠距離射撃系のスナイパーライフルから近距離のハンドガンまで扱えるの。」

 銃関係ならばシエラはスペシャリストって理解で良さそうだけど、近距離と遠距離を両方って敵無しじゃないか!

「シエラってかなり優秀だね!ちょっと驚いた。」
「えへん!」
(スゲェー自慢気…シエラがルンルンしてる♪)

「あと、私は近接戦闘も得意だよ!」
「近接戦も得意なの!?」
(サバイバルナイフを装備させたから?)

「うん♪戦闘系はこんな感じ…あとはタクトとの関係についてだけど……」
「オレとの関係について?」
(彼女設定だったけど、やっぱり好感度上げてからになるとかかもな……普通そうだし。)

「タクトとは恋人なんだし、デートとかしよっ♡」
「うん、もちろん!いっぱいしよっ♪」
「やったぁー♪あと、夜も楽しもうねタクト♡」
(コレが彼女の破壊力なのか……)

 オレは気が付けば鼻血を吹き出しながら倒れてしまっていた。
 気がつくとシエラの顔が目の前にある…そう、今はシエラの膝枕攻撃を受けていた!

「ちょっ…」
「待ってタクト!」

 不意にシエラは口付けを交わすとシエラの頬は赤く染まっていた。
 オレもきっとゆでダコみたいに真っ赤ななっているに違いない。

「ふふふっ…タクトに不意打ちしてみたよ♪」
「待て!不意打ちは心臓に悪い……」

 オレの前で見せる彼女の笑顔は可愛く、儚げに見える……大切な存在ができたことに気づかされた。
 
 
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