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第二章

グリディア王都

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ビビの屋敷にこのまま宿泊し朝から出発したトーマ達はいよいよ王都に辿り着く

 二人きりだった旅が今は女性三人に男性一人のハーレム状態である

「これがグリディア王都!?スゲ~」
「ふん、田舎者が!キョロキョロするな」
「人も建物もいっぱいっちゃ~!」
「まずは宿を取りましょう」
 商業都市オーシャンよりも厳重で、検問もかなり時間を取られたが無事に王都に入ることが出来た

 ――いや~いろいろあったなぁ~……エリィとの出会いからここまで……カリヨンの森から考えたら軽い気持ちで一緒に行くって言っちゃったけど今やオレももうすぐ騎士!騎士になったらエリィにオレの気持ちを……いやいや駄目だ!今エリィはレイさんの件で傷心の身だ!そんなところにつけ込むなんて男らしくない!……しかし……はたしてオレは正々堂々としてレイさんに勝てるのか?……だったら今がチャンスなんじゃないか?どうするんだトーマ!これを逃すとエリィは他のイケメンに取られちゃうんじゃないか?そうだ!卑怯なんて言ってる場合じゃない!後悔するくらいなら当たって砕ける覚悟で告…………――

「トーマっち~!王都すごいっちゃ~!どこから行くソ~!」
コーラルがトーマの腕にしがみ付く

「おいトーマ!高級な宿取ってやるから部屋で吸わせろ!はからえ!」
ビビが背中に乗り首筋を狙おうとする

「ちょっ!二人共くっ付くな!重い重い!っていうかなんでビビまでくっ付いてんだ!」
「お前の味が忘れられんでな~あの(魔力に)満ちた瞬間を!」

「バカビビ!街中で変な言い回しすんな!」
「お前ビビを愚弄ぐろうするのか~!」
「痛い!痛い!噛むな!」
「じゃあウチだけならいいってことかにゃ~?」
「違うわ!コーラルもぶら下がるな!……ハッ!」

「……いつの間にかビビさんともすっかり仲良くて……トーマくんは誰にでもそうなんですね……」

エリィは俯きぶら下げたポシェットの口を開けたり閉めたりしている

「エリィ……違うんだ……コイツらの頭がおかしいだ……アホなんだよ……」
 
「なんて~!」
「愚弄するなら消し炭にする!」
「だぁぁ~!」

 結局いつもの感じにわちゃわちゃで終わる
 
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