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格闘 09-6

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 二人に機体が襲い掛かる。腕しか動かせないにもかかわらず、二人を倒すために動いていた。

「すごい力だな」

 エイアが腕を受け止めた鬼羅をみて言った。

「さすがにシュティーナさんには負けるが俺も強いほうだ」

「武器はあるのか?」

「そういえばさっきの敵に壊されてたな。とはいってもあれは仕込みナイフ。こんな化け物には悪魔の力で対抗するのが一番だな」

 そう言いながら鬼羅は腕についてあった仕込みナイフの残骸を外した。

「今は使わないな。ところでエイアはどんな武器を使っているんだ?」

「……俺は武器を使わない」

「は?」

「俺が出来るのはこの瞬間移動だけだ。人間だからな」

 機体の腕を瞬間移動でよけながらエイアは答えた。

「これからすぐに勝てる方法があるが……やるか?」

「……どんな方法だ?」

「お前はここから地上にすぐに逃げろ。ただそれだけだ」

「何だと?本当にそれでいいのか?おれが一人で逃げることはこの化け物を一人で戦うのか?」

「説明はしたくない。はやく逃げろ」

「……分かった」

 鬼羅はエイアを置いて出ていった。ただなぜか安心感があった。

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