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pizzeman

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Beat those who kill creatures 05-2

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「分かりました」

 二人は悪魔の状態になった。シュティーナは羽が生え、鬼羅は全身から煙が出始めた。

「覚悟しろよ……」

 対してエイアはただ構えるだけで、二人のように大きな変化はなかった。本当に強いのだろうか?二人は疑問に思う。

「あなたたちから攻撃してもいいですよ」

「そうかそうか、ならばお望み通りに攻撃してやろう……後悔しても遅いからな『ダインスレイフ』」

 シュティーナの隣にいた魔物が先ほどと同じように禍々しい剣となった。同時にかなりの重さなのかシュティーナの足元がわずかに沈んだ。

「ではいきます」

 まず鬼羅があの目にも止まらない速度でエイアに攻撃を仕掛ける。あの半機械人間ジーク・エグナシルが対応できなかった斬撃だろう。鬼羅が瞬間で移動した瞬間にエイアは消えた。鬼羅はそのままがいた場所に着地した。

「消えた!?」

「だから言っただろう?俺には勝てないと」

 エイアはシュティーナの後ろにいた。風の動きもなく、音もせず、鬼羅よりも早い速度で。

「な……」

 シュティーナは息をのんだ。それは当たり前だ。なぜならシュティーナはここまで早い速度で動いたものなどであったことがなかった。そして鬼羅以上の動きで。

「どうする?終わらせるか?このままやるとしたらそうだな……お前たちはまた誰かを殺しそうだからしばらく動けないようにしてやるか」

「……確かにスピードは私たちよりもかなり上だな……だが力が無くて私たちに勝てるのか?」

「試してみるか?言っておくがお前たちの攻撃なんか当たらないぞ、スピードが違いすぎる」

「だが、二人で同時はどうかな?」

 そういったのは鬼羅だった。同じくスピードを得意としていた鬼羅であったが負けたせいなのかわずかにいら立ちが見える。

「鬼羅、冷静さを失うな。これは殺し合いではないんだぞ、それに先ほどの戦いでだいぶ消耗もしている。本気は出すな」

「……そうですね、少々いら立ってしまったみたいです」

 エイアは傍観としていた。おそらくこちらがいつ攻撃してくるか待っているのだろう。

「一つ策があります。それにこの人に勝てなかったらあのテイトとかいうやつにも勝てなさそうです」
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