27 / 30
【灰島先生の学級】
しおりを挟む
ぷつ。
ひすいは、DVDを停止した。
「さあ! ヒントはここまで!」
リモコンを教卓置いて、にっこり笑った。
「月子ちゃん、もう、分かったかな?」
月子は、床に落ちたガラスの剣を拾った。
「あれれ。駄目だったか。……まあ、いいよ。ここの時間は無限。いつだって、ひすいが付き合ってあげる」
十一歳のひすいは、ポケットからガラスの剣を取り出した。
「さあ、おいで、月子ちゃん」
剣を、正眼に構えた。
月子は、後ろを見た。
両親は「台」に乗って、縄を掴んでいる。
床を見た。
太陽は苦しそうで、もうまともに呼吸が出来ていない。
ビデオで、見た通りだ。
──時間が無い。
「ぼたん! アキ! サクラ! つばき!」
月子は叫んだ。
祈りを込めて。
「あなた達のいのち、あたしに頂戴っ!」
校舎中に響くくらいに。
「!」
サクラが反応した。
「いのちぃ? なんで?」
ぼたんは気づかない。
「! ……わかったよ、月子ちゃん……」
つばきが心を読んだ。
「……なんなの? 教えなさいよ」
アキがつばきを突く。
「みんな、聞くのです!」
「……みんな、糸を月子ちゃんに……」
妹達が鈍い姉達に教えようとした。
その時。
「はいはい、皆さん、ちょっと。ちょっと待ってね。……月子ちゃん。月子ちゃん?」
ガラスの剣をポケットに仕舞ったひすいが近づく。
「いのちって。だめだよ。だめだめ。この子達は──」
「ひすい。ごめん。でも、これしかないの」
月子は、ガラスの剣を握りしめたまま、動かない。
「本気で言ってる? この子達はひすいの大切なお友達で、大切な娘達みたいな」
ひすいは目を細めた。
「だから謝ってるの。あなたの大切なお友達の、いのちを、頂戴って。ひすいの協力も要る」
でも、月子は引かない。
一歩も引かない。
「良いって……言うと思った? いのちを? あげる? ひとりぼっちになっちゃうよ。ひすい。そんなの」
ひすいに焦りの表情が浮かび始める。
「ひすいは! あたしに! 先生になって欲しいんでしょっ? 最高の、先生に!」
「ひすいちゃんっ! 聞くのです!」
サクラが、叫んだ。
「サクラには分かったのです、月子ちゃんの考えが! 決意が!」
「サクラ……」
ひすいが振り返ってサクラを見る。
「……月子ちゃんを最高の先生にする為に、わたしたちのいのちが必要……そう、言ってる」
「つばきまで……」
「さっき、テレパシーでつばきに教えて貰ったよ! 私のいのち、月子ちゃんにあげる!」
「ふふ、こんな人形のいのちで、月子ちゃんを最高の先生に出来るなら、喜んで」
「ぼたん……アキ……」
「さあ、決めて! ひすい! もう時間が無いっ」
「……最高の、最高の先生になるって、約束して」
ひすいは月子の元まで歩いて、その手にもうひとつのガラスの剣を渡した。
「……ありがとう、ひすい」
「で、何をすればいいの?」
ひすいが月子の目を見る。
「編みぐるみの毛糸を持ってきて! ありったけ!」
ひすいは、教室隅に置いてある紙袋に走った。
「いくよ! つばき! おいで!」
「……うん!」
しゅるしゅるしゅるしゅる……
金色の優しい光を放つ毛糸が、つばきから月子の髪の毛まで飛んで行った。
「ひすいちゃん!」
紙袋から毛糸玉を手にしたひすいが、ハッとしてつばきを見る。
「姉妹でいちばん短い時間しか居れなかったけど、じゅうぶん、幸せだったよ。心を読む力をくれたこと、とても感謝してる。……ありがとう……」
毛糸が解れ尽くしたつばきは、月子の輝く金髪になって、消えた。
「サクラ、おいで!」
「わかったのです!」
するするするする……
桃色の愛おしさを纏った毛糸が、サクラから月子の顔まで飛んで行った。
「ひすいちゃん!」
毛糸玉を持って月子の元に駆けつけたハッとしてサクラを見る。
「怪我をしちゃったサクラのこと、もう一人のサクラと共に、愛してくれてありがとうなのです! サクラは月子ちゃんと、最高の先生になるのです! さようなら!」
毛糸が解れ尽くしたサクラは、月子の優しい表情になって、消えた。
「アキ、おいで!」
「今行くわ!」
さらさらさらさら……
青い気品を纏った毛糸が、アキから月子の脚まで飛んで行った。
「ひすいちゃん!」
編み棒を持って毛糸を巻き付けていたひすいは、ハッとしてアキを見る。
「いつもいつも、ぼたんと比べてばかり。本当は一番になりたかった。でも、ひすいちゃんにもらったほくろ、本当に嬉しかった。また新しい編みぐるみも、青い髪で作ってね。それじゃあ、ね!」
毛糸が解れ尽くしたアキは、月子の力強い脚になって、消えた。
「ぼたん、おいで!」
「任せてっ!」
くるくるくるくる……
真っ赤な炎を纏った毛糸が、ぼたんから月子の手まで飛んで行った。
「ひすいちゃん!」
新しい毛糸で編み始めたひすいは、ハッとしてぼたんを見る。
「いちばん初めに編んでもらった。いちばん初めにいのちをもらった。いちばん初めにお姉ちゃんにしてくれた。なんでも私がいちばん。……もう、これ以上、望むものはないよ。じゅうぶん、じゅうぶん生きたよ! また作ってね、大好き!」
毛糸が解れ尽くしたぼたんは、月子の暖かい手になって、消えた。
「さっき、消えかけたつばきから、作戦は聞いたよ! 月子ちゃんを編みぐるみで置き換えればいいのね!」
「うん。ひすいなら、出来る。信じてる」
月子は、手にしたガラスの剣を見つめた。
「人間の身体だと、ぜったい出来ないから……」
前を向く。
両親は首に縄を掛けている。
太陽はチアノーゼ寸前だ。
はやく……はやくはやく──
「出来たよ! 作戦通り、『心臓以外』を編みぐるみで置き換えたよ!」
よし。
やるわ。
やるのよ、月子。
あの日逃げた自分を精算するの。
虹色の髪になった月子が、ガラスの剣を見つめる。
月子が反射して映っている。
髪は赤、青、ピンク、金色のグラデーションに輝いている。
瞳も、同じだ。
剣を自分の胸目掛けて構える。
ぼたん、アキ、サクラ、つばき。
ありがとう。
ひすい。
大好きよ。
萌。黒木先生。
ごめんなさい。
紫園太陽くん。
──いま、行くわ。
ずぶっ。
ガラスの剣を、心臓の「横辺り」に刺した。
「ぐうっ……」
痛い。痛い、痛い。
でも、不思議と血は出ない。
まだ、まだまだ──
ずぶぶぶ。
刺したナイフで、胸の周りを切り裂いていく。
「ぐ……ぐあ……」
「月子ちゃん……!」
ひすいが小さく悲鳴を上げる。
からん。
ガラスの剣を捨てた。
そして。
「うあああああっ!」
心臓を、「取り出した」。
どくん、どくん。
真っ赤なその命は、今もまだ身体にあるかのように力強く脈打っている。
月子は、歩いた。
心臓を持って。
そして倒れた太陽の傍で歩みを止め、しゃがんだ。
「あたしは、生きるのを自分で止めた愚かな人間。人を一人、巻き込んで殺した最低な人間。でも──」
愚かな女は、自分の命そのものを、病で苦しむ少年に与えた。
「神様、もう一度チャンスを。こんな女に、誰かを救う、チャンスを──」
心臓は、太陽の胸に近付けると、吸い込まれるようにして、消えた。
「神様──」
ころん。
胸に大穴が空いた、虹色の髪をあしらわれた編みぐるみは、静かに、静かに転がった。
ひすい以外誰もいなくなった教室で。
「月子ちゃん、おめでとう」
「最終試験は、合格。あなたは、正式に人形学級の教師になりました」
ひすいは涙を流しながら、虹色の髪の人形に、そう告げた。
「つくったよ、ひすい。吉祥寺で約束した虹色の、いちばん素敵なお友達を『作った』よ……月子ちゃん……」
新人教師の願いが神様に届いたかは、この学級から窺い知ることは出来ない。
ひすいは、DVDを停止した。
「さあ! ヒントはここまで!」
リモコンを教卓置いて、にっこり笑った。
「月子ちゃん、もう、分かったかな?」
月子は、床に落ちたガラスの剣を拾った。
「あれれ。駄目だったか。……まあ、いいよ。ここの時間は無限。いつだって、ひすいが付き合ってあげる」
十一歳のひすいは、ポケットからガラスの剣を取り出した。
「さあ、おいで、月子ちゃん」
剣を、正眼に構えた。
月子は、後ろを見た。
両親は「台」に乗って、縄を掴んでいる。
床を見た。
太陽は苦しそうで、もうまともに呼吸が出来ていない。
ビデオで、見た通りだ。
──時間が無い。
「ぼたん! アキ! サクラ! つばき!」
月子は叫んだ。
祈りを込めて。
「あなた達のいのち、あたしに頂戴っ!」
校舎中に響くくらいに。
「!」
サクラが反応した。
「いのちぃ? なんで?」
ぼたんは気づかない。
「! ……わかったよ、月子ちゃん……」
つばきが心を読んだ。
「……なんなの? 教えなさいよ」
アキがつばきを突く。
「みんな、聞くのです!」
「……みんな、糸を月子ちゃんに……」
妹達が鈍い姉達に教えようとした。
その時。
「はいはい、皆さん、ちょっと。ちょっと待ってね。……月子ちゃん。月子ちゃん?」
ガラスの剣をポケットに仕舞ったひすいが近づく。
「いのちって。だめだよ。だめだめ。この子達は──」
「ひすい。ごめん。でも、これしかないの」
月子は、ガラスの剣を握りしめたまま、動かない。
「本気で言ってる? この子達はひすいの大切なお友達で、大切な娘達みたいな」
ひすいは目を細めた。
「だから謝ってるの。あなたの大切なお友達の、いのちを、頂戴って。ひすいの協力も要る」
でも、月子は引かない。
一歩も引かない。
「良いって……言うと思った? いのちを? あげる? ひとりぼっちになっちゃうよ。ひすい。そんなの」
ひすいに焦りの表情が浮かび始める。
「ひすいは! あたしに! 先生になって欲しいんでしょっ? 最高の、先生に!」
「ひすいちゃんっ! 聞くのです!」
サクラが、叫んだ。
「サクラには分かったのです、月子ちゃんの考えが! 決意が!」
「サクラ……」
ひすいが振り返ってサクラを見る。
「……月子ちゃんを最高の先生にする為に、わたしたちのいのちが必要……そう、言ってる」
「つばきまで……」
「さっき、テレパシーでつばきに教えて貰ったよ! 私のいのち、月子ちゃんにあげる!」
「ふふ、こんな人形のいのちで、月子ちゃんを最高の先生に出来るなら、喜んで」
「ぼたん……アキ……」
「さあ、決めて! ひすい! もう時間が無いっ」
「……最高の、最高の先生になるって、約束して」
ひすいは月子の元まで歩いて、その手にもうひとつのガラスの剣を渡した。
「……ありがとう、ひすい」
「で、何をすればいいの?」
ひすいが月子の目を見る。
「編みぐるみの毛糸を持ってきて! ありったけ!」
ひすいは、教室隅に置いてある紙袋に走った。
「いくよ! つばき! おいで!」
「……うん!」
しゅるしゅるしゅるしゅる……
金色の優しい光を放つ毛糸が、つばきから月子の髪の毛まで飛んで行った。
「ひすいちゃん!」
紙袋から毛糸玉を手にしたひすいが、ハッとしてつばきを見る。
「姉妹でいちばん短い時間しか居れなかったけど、じゅうぶん、幸せだったよ。心を読む力をくれたこと、とても感謝してる。……ありがとう……」
毛糸が解れ尽くしたつばきは、月子の輝く金髪になって、消えた。
「サクラ、おいで!」
「わかったのです!」
するするするする……
桃色の愛おしさを纏った毛糸が、サクラから月子の顔まで飛んで行った。
「ひすいちゃん!」
毛糸玉を持って月子の元に駆けつけたハッとしてサクラを見る。
「怪我をしちゃったサクラのこと、もう一人のサクラと共に、愛してくれてありがとうなのです! サクラは月子ちゃんと、最高の先生になるのです! さようなら!」
毛糸が解れ尽くしたサクラは、月子の優しい表情になって、消えた。
「アキ、おいで!」
「今行くわ!」
さらさらさらさら……
青い気品を纏った毛糸が、アキから月子の脚まで飛んで行った。
「ひすいちゃん!」
編み棒を持って毛糸を巻き付けていたひすいは、ハッとしてアキを見る。
「いつもいつも、ぼたんと比べてばかり。本当は一番になりたかった。でも、ひすいちゃんにもらったほくろ、本当に嬉しかった。また新しい編みぐるみも、青い髪で作ってね。それじゃあ、ね!」
毛糸が解れ尽くしたアキは、月子の力強い脚になって、消えた。
「ぼたん、おいで!」
「任せてっ!」
くるくるくるくる……
真っ赤な炎を纏った毛糸が、ぼたんから月子の手まで飛んで行った。
「ひすいちゃん!」
新しい毛糸で編み始めたひすいは、ハッとしてぼたんを見る。
「いちばん初めに編んでもらった。いちばん初めにいのちをもらった。いちばん初めにお姉ちゃんにしてくれた。なんでも私がいちばん。……もう、これ以上、望むものはないよ。じゅうぶん、じゅうぶん生きたよ! また作ってね、大好き!」
毛糸が解れ尽くしたぼたんは、月子の暖かい手になって、消えた。
「さっき、消えかけたつばきから、作戦は聞いたよ! 月子ちゃんを編みぐるみで置き換えればいいのね!」
「うん。ひすいなら、出来る。信じてる」
月子は、手にしたガラスの剣を見つめた。
「人間の身体だと、ぜったい出来ないから……」
前を向く。
両親は首に縄を掛けている。
太陽はチアノーゼ寸前だ。
はやく……はやくはやく──
「出来たよ! 作戦通り、『心臓以外』を編みぐるみで置き換えたよ!」
よし。
やるわ。
やるのよ、月子。
あの日逃げた自分を精算するの。
虹色の髪になった月子が、ガラスの剣を見つめる。
月子が反射して映っている。
髪は赤、青、ピンク、金色のグラデーションに輝いている。
瞳も、同じだ。
剣を自分の胸目掛けて構える。
ぼたん、アキ、サクラ、つばき。
ありがとう。
ひすい。
大好きよ。
萌。黒木先生。
ごめんなさい。
紫園太陽くん。
──いま、行くわ。
ずぶっ。
ガラスの剣を、心臓の「横辺り」に刺した。
「ぐうっ……」
痛い。痛い、痛い。
でも、不思議と血は出ない。
まだ、まだまだ──
ずぶぶぶ。
刺したナイフで、胸の周りを切り裂いていく。
「ぐ……ぐあ……」
「月子ちゃん……!」
ひすいが小さく悲鳴を上げる。
からん。
ガラスの剣を捨てた。
そして。
「うあああああっ!」
心臓を、「取り出した」。
どくん、どくん。
真っ赤なその命は、今もまだ身体にあるかのように力強く脈打っている。
月子は、歩いた。
心臓を持って。
そして倒れた太陽の傍で歩みを止め、しゃがんだ。
「あたしは、生きるのを自分で止めた愚かな人間。人を一人、巻き込んで殺した最低な人間。でも──」
愚かな女は、自分の命そのものを、病で苦しむ少年に与えた。
「神様、もう一度チャンスを。こんな女に、誰かを救う、チャンスを──」
心臓は、太陽の胸に近付けると、吸い込まれるようにして、消えた。
「神様──」
ころん。
胸に大穴が空いた、虹色の髪をあしらわれた編みぐるみは、静かに、静かに転がった。
ひすい以外誰もいなくなった教室で。
「月子ちゃん、おめでとう」
「最終試験は、合格。あなたは、正式に人形学級の教師になりました」
ひすいは涙を流しながら、虹色の髪の人形に、そう告げた。
「つくったよ、ひすい。吉祥寺で約束した虹色の、いちばん素敵なお友達を『作った』よ……月子ちゃん……」
新人教師の願いが神様に届いたかは、この学級から窺い知ることは出来ない。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
荷車尼僧の回顧録
石田空
大衆娯楽
戦国時代。
密偵と疑われて牢屋に閉じ込められた尼僧を気の毒に思った百合姫。
座敷牢に食事を持っていったら、尼僧に体を入れ替えられた挙句、尼僧になってしまった百合姫は処刑されてしまう。
しかし。
尼僧になった百合姫は何故か生きていた。
生きていることがばれたらまた処刑されてしまうかもしれないと逃げるしかなかった百合姫は、尼寺に辿り着き、僧に泣きつく。
「あなたはおそらく、八百比丘尼に体を奪われてしまったのでしょう。不死の体を持っていては、いずれ心も人からかけ離れていきます。人に戻るには人魚を探しなさい」
僧の連れてきてくれた人形職人に義体をつくってもらい、日頃は人形の姿で人らしく生き、有事の際には八百比丘尼の体で人助けをする。
旅の道連れを伴い、彼女は戦国時代を生きていく。
和風ファンタジー。
カクヨム、エブリスタにて先行掲載中です。

パーフェクトアンドロイド
ことは
キャラ文芸
アンドロイドが通うレアリティ学園。この学園の生徒たちは、インフィニティブレイン社の実験的試みによって開発されたアンドロイドだ。
だが俺、伏木真人(ふしぎまひと)は、この学園のアンドロイドたちとは決定的に違う。
俺はインフィニティブレイン社との契約で、モニターとしてこの学園に入学した。他の生徒たちを観察し、定期的に校長に報告することになっている。
レアリティ学園の新入生は100名。
そのうちアンドロイドは99名。
つまり俺は、生身の人間だ。
▶︎credit
表紙イラスト おーい
パラダイス・ロスト
真波馨
ミステリー
架空都市K県でスーツケースに詰められた男の遺体が発見される。殺された男は、県警公安課のエスだった――K県警公安第三課に所属する公安警察官・新宮時也を主人公とした警察小説の第一作目。
※旧作『パラダイス・ロスト』を加筆修正した作品です。大幅な内容の変更はなく、一部設定が変更されています。旧作版は〈小説家になろう〉〈カクヨム〉にのみ掲載しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる