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第六部 あの二人ってどうなの?編
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「大丈夫か!?」
「っ、やっ、やだっ!」
楓は悲鳴を上げて梅寿の腕を払い除けた。楓は掴まれた腕を抱えて少し震えている。
(楓…なんか、怖がってる?)
楓の梅寿を見る瞳は怯えているように見える。何度も梅寿に悲鳴を上げていた。
(つか、俺、まさか、嫌われ…)
梅寿は意識が遠のいた。知らぬ間に、楓になにかやらかしてしまったのだろうか。恋人が可愛い格好で待っていてくれたらそれは欲情してしまう。人の家とはいえ、こんな格好で人気のない場所に呼び出すなんてそれはつまりそういうことではないのか。ちょっとキスしたりお尻を触ったりのペッティングは許されるのではないか。と思ったが、楓の雰囲気はそんなものじゃなかった。
「か、楓、俺、またなんか、やっちゃいましたか…」
楓から返事はなく、二人は無言で部屋を出た。紅葉の使用人と共に部屋に向かいながら、楓の脳内では彩葉の声がグルグルまわっていた。
『まさかチ◯コより細いもんでも痛いなんて思わねぇじゃん』『貫通すんのもまた痛ぇの』『もう二度とやらねぇと思ったもん、痛すぎて』
(どうしよう………痛いのが、怖すぎる!!)
梅寿の顔を見たら本番を想像してしまい、痛みの恐怖で楓の頭は上手く働かなくなってしまった。梅寿に気を配ることもできず、楓は紅葉の部屋にはいる。梅寿は紅葉の部屋の前で待機させられた。楓は心を少し落ち着かせてから、着替え始めた。
「紅葉ってすげぇのな~『宇宙までぶっ飛ばしちゃうぞ☆』」
「ほんと、漫画から飛び出してきたみたいだわ~つか、なんでタケいねぇの?なんか用事?」
「リアクションつまんなそうだから呼んでない。つまんない男だから、あいつは」
「えぇ…可哀想、タケ。こんなん絶対喜ぶじゃん」
ステッキを持ってポーズを決める彩葉に松寿は何度もシャッターボタンを押した。元々可愛い顔だとは思っていたが、この姿は女の子にしか見えない。彩葉が女の子なら土下座して付き合ってもらうレベルだ。
「はい、アヘ顔ダブルピース♡」
「めっちゃメス堕ち!クオリティやべぇってw女の子がそんな顔しちゃダメだよ?」
「あ、今日男の子なんで」
「なんだよ、おちんちん付きかよ…ハイ、ポーズ♡見て見て、事後」
「ぶふぅうっ!やってるwわからせられてるwww」
彩葉は腹を抱えて笑った。松寿のスマホには松寿の鼻から下とピースサインと、その後ろにアヘ顔ダブルピースの彩葉が写っていた。
「タケに送ろ~『いぇーい彼氏クン見てるー?』っと」
「発想がまじクソw」
彩葉はハヒハヒと呼吸困難を起こしながら松寿の肩を叩いた。やっぱり松寿を呼んで良かった、と彩葉は思った。こうしてふざけ合うのは松寿が一番楽しい。ふと間近にある松寿に見つめられて、彩葉は顔を見つめ返す。相変わらずノリと顔だけはいい男だ。
「っ、やっ、やだっ!」
楓は悲鳴を上げて梅寿の腕を払い除けた。楓は掴まれた腕を抱えて少し震えている。
(楓…なんか、怖がってる?)
楓の梅寿を見る瞳は怯えているように見える。何度も梅寿に悲鳴を上げていた。
(つか、俺、まさか、嫌われ…)
梅寿は意識が遠のいた。知らぬ間に、楓になにかやらかしてしまったのだろうか。恋人が可愛い格好で待っていてくれたらそれは欲情してしまう。人の家とはいえ、こんな格好で人気のない場所に呼び出すなんてそれはつまりそういうことではないのか。ちょっとキスしたりお尻を触ったりのペッティングは許されるのではないか。と思ったが、楓の雰囲気はそんなものじゃなかった。
「か、楓、俺、またなんか、やっちゃいましたか…」
楓から返事はなく、二人は無言で部屋を出た。紅葉の使用人と共に部屋に向かいながら、楓の脳内では彩葉の声がグルグルまわっていた。
『まさかチ◯コより細いもんでも痛いなんて思わねぇじゃん』『貫通すんのもまた痛ぇの』『もう二度とやらねぇと思ったもん、痛すぎて』
(どうしよう………痛いのが、怖すぎる!!)
梅寿の顔を見たら本番を想像してしまい、痛みの恐怖で楓の頭は上手く働かなくなってしまった。梅寿に気を配ることもできず、楓は紅葉の部屋にはいる。梅寿は紅葉の部屋の前で待機させられた。楓は心を少し落ち着かせてから、着替え始めた。
「紅葉ってすげぇのな~『宇宙までぶっ飛ばしちゃうぞ☆』」
「ほんと、漫画から飛び出してきたみたいだわ~つか、なんでタケいねぇの?なんか用事?」
「リアクションつまんなそうだから呼んでない。つまんない男だから、あいつは」
「えぇ…可哀想、タケ。こんなん絶対喜ぶじゃん」
ステッキを持ってポーズを決める彩葉に松寿は何度もシャッターボタンを押した。元々可愛い顔だとは思っていたが、この姿は女の子にしか見えない。彩葉が女の子なら土下座して付き合ってもらうレベルだ。
「はい、アヘ顔ダブルピース♡」
「めっちゃメス堕ち!クオリティやべぇってw女の子がそんな顔しちゃダメだよ?」
「あ、今日男の子なんで」
「なんだよ、おちんちん付きかよ…ハイ、ポーズ♡見て見て、事後」
「ぶふぅうっ!やってるwわからせられてるwww」
彩葉は腹を抱えて笑った。松寿のスマホには松寿の鼻から下とピースサインと、その後ろにアヘ顔ダブルピースの彩葉が写っていた。
「タケに送ろ~『いぇーい彼氏クン見てるー?』っと」
「発想がまじクソw」
彩葉はハヒハヒと呼吸困難を起こしながら松寿の肩を叩いた。やっぱり松寿を呼んで良かった、と彩葉は思った。こうしてふざけ合うのは松寿が一番楽しい。ふと間近にある松寿に見つめられて、彩葉は顔を見つめ返す。相変わらずノリと顔だけはいい男だ。
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