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第六部 あの二人ってどうなの?編
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楓にメッセージを送ってもガン無視されていた。声をかけたらそっぽを向いて無視された。楓の話は置いておいて、とにかく松寿は今弱っていた。それもこれも紅葉のせいだと責めたくなってしまう。
「改めて、お願いがあります。松寿さん、私とお付き合いをして下さい」
周りにいた数人は立ち止まってこちらを見ていた。紅葉は今女の子だった。それは胸元を見ればすぐわかる。紅葉は細い体に沿った服を着ていて、そのせいでおっぱいの大きさがまるわかりだった。紅葉を知らない人から見たら、松寿が女性から告白されているという光景だろう。松寿がどう答えるのか、周りの人間の好奇の目を感じた。もしかしたら今日はあえて、わざとこの格好かもしれない。
「…紅葉、格闘技とかやってる?」
「は?いえ、経験はありませんが…」
格闘技の経験もないとなれば、男の紅葉に押し倒されたところで逃げられる。それよりも、うまいこと言いくるめてこのおっぱいを好き勝手できたほうが良い。松寿は一歩紅葉に歩み寄った。近づいてみると、紅葉のたわわなおっぱいがすぐそこにあった。楓に告白するつもりで女性との関係を断っていた松寿は久々に間近でおっぱいを見た。やはりでかい、しかしでかすぎない良いおっぱいだ。今日はわざとこの服を着てきている気がする。見せつけようとしている気がする。
松寿は紅葉の耳に唇を寄せた。
「なんで急に、付き合おうって思ったの?」
紅葉がごくりとつばを飲んだ。
「それは…松寿さんが、いなくなってしまうかと、思って…あんなことを言ってしまったので、あなたが離れていってしまうんじゃないかと…申し訳ありません。つながりを、絶ちたくないんです。松寿さんが、好きなんです」
紅葉は俯いて、小さな声で答える。松寿は納得した。お付き合いをすれば松寿は離れていかないと紅葉は思っているようだ。それは思い違いだが、松寿には都合が良い。
松寿はキラキラの王子様スマイルを紅葉に向ける。
「いいよ。付き合お」
紅葉は首まで顔を赤くして固まっている。
わざわざおっぱいを強調する服を着て、初めて出会った場所での告白。紅葉はどうにか松寿を落とそうと必死なようだ。
わかってはいたが、紅葉は相当松寿のことが好きらしい。
改めて確信を得て松寿は安堵した。これならうまく丸め込んですぐにやれそうだ。いつも通り、何度か寝たらさよならすればいい。
「…性交渉はお互いの同意があってこそ、です。それは私も同じです。私の体も、同意がなければ触れることは許しません」
「わかった。お互いちゃんと納得してから、そういうことしよう。ね?」
「改めて、お願いがあります。松寿さん、私とお付き合いをして下さい」
周りにいた数人は立ち止まってこちらを見ていた。紅葉は今女の子だった。それは胸元を見ればすぐわかる。紅葉は細い体に沿った服を着ていて、そのせいでおっぱいの大きさがまるわかりだった。紅葉を知らない人から見たら、松寿が女性から告白されているという光景だろう。松寿がどう答えるのか、周りの人間の好奇の目を感じた。もしかしたら今日はあえて、わざとこの格好かもしれない。
「…紅葉、格闘技とかやってる?」
「は?いえ、経験はありませんが…」
格闘技の経験もないとなれば、男の紅葉に押し倒されたところで逃げられる。それよりも、うまいこと言いくるめてこのおっぱいを好き勝手できたほうが良い。松寿は一歩紅葉に歩み寄った。近づいてみると、紅葉のたわわなおっぱいがすぐそこにあった。楓に告白するつもりで女性との関係を断っていた松寿は久々に間近でおっぱいを見た。やはりでかい、しかしでかすぎない良いおっぱいだ。今日はわざとこの服を着てきている気がする。見せつけようとしている気がする。
松寿は紅葉の耳に唇を寄せた。
「なんで急に、付き合おうって思ったの?」
紅葉がごくりとつばを飲んだ。
「それは…松寿さんが、いなくなってしまうかと、思って…あんなことを言ってしまったので、あなたが離れていってしまうんじゃないかと…申し訳ありません。つながりを、絶ちたくないんです。松寿さんが、好きなんです」
紅葉は俯いて、小さな声で答える。松寿は納得した。お付き合いをすれば松寿は離れていかないと紅葉は思っているようだ。それは思い違いだが、松寿には都合が良い。
松寿はキラキラの王子様スマイルを紅葉に向ける。
「いいよ。付き合お」
紅葉は首まで顔を赤くして固まっている。
わざわざおっぱいを強調する服を着て、初めて出会った場所での告白。紅葉はどうにか松寿を落とそうと必死なようだ。
わかってはいたが、紅葉は相当松寿のことが好きらしい。
改めて確信を得て松寿は安堵した。これならうまく丸め込んですぐにやれそうだ。いつも通り、何度か寝たらさよならすればいい。
「…性交渉はお互いの同意があってこそ、です。それは私も同じです。私の体も、同意がなければ触れることは許しません」
「わかった。お互いちゃんと納得してから、そういうことしよう。ね?」
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