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森之宮家の三兄弟
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「時期を見て開斗と子供を作ろうって話もしてて」
「先に発情期が来たほう…たぶんミイが先だと思うんですけど」
「パパになるため、頑張りまーす☆」
明るく元気に答える開斗とアイとミイに、裕司は再び頭を抱えた。
「えーっもう、ほんっと、わかんない…いいの?二股だし、子供も二人と作るって…時代なの?若い子についてけてない、俺。ジジイなの?」
「待って、裕司のジジイは置いておいて。番が二人って…本当なの?それに、二人は、その…」
顔を覆って嘆く裕司はさておき、華は身を乗り出した。番が二人いるアルファなんて聞いたことがない。歯型はついているのものの、きちんと二人共番として作用しているのだろうか。実はどちらか片方だけが番になっているのではないだろうか。二人はとても仲が良く、インタビューで付き合っていると公言していた。それに、先日開斗が子供ができないと悩んでいるオメガのカップルがいると言っていたのはこの二人のことのはずだ。その辺もどうなっているのだろうか。
アイとミイはお互い顔を見合わせて、頷いてから口を開いた。
「大丈夫です。二人共、番になりました。僕達付き合っていて、今も愛し合ってるんですけど…」
「ね。でも、同じくらい開斗のことも愛しています」
開斗はアイとミイと、顔を見合わせる。
「二人共…俺も、愛してるよ」
「あっ…でも、ごめんなさい。お母様の手前、ちょっと盛りました。本当はアイが一番好きです。開斗、ごめんね?」
「僕も、ごめんなさい。ミイが一番です。でも、ミイ以外の一番は、開斗だから、ねっ?」
「んも~っ!素直!素直だから、この子達。正直~っ!」
開斗は二人をハグしてぐりぐりと頬を寄せ合っている。華は驚いたが、三人姿を見て少し息を吐く。
「子供のこと、ちゃんと話し合って決めたんだよね?」
「「「もちろん」です」」
「…そう。なら、僕はなんにも言うことない、かな」
彼らの言葉は本心のように聞こえる。裕司も言った通り法律の面でどうするのかという問題はあるが、ひとまず、見守ってあげても良いのではないかと思う。
「いやいや華、今の法律では重婚は認められてないしだね、」
「それ!重婚は無理だけどさ、子供は認知するとかアイとミイを配偶者として認めるパートナー制度とかさぁ…なんか方法ない?裕司、広末さんか健ちゃんに聞いてよ」
「広末さんも伯父さんも、うちの顧問弁護士もやってっから時間取れねぇんじゃね?そもそも自分で聞けよ…朝陽、大丈夫か?」
咲也は開斗に答える。広末はアルファ女性で裕司より少し年上だ。華が咲也を妊娠している最中、裕司が生活の基盤を整えている時に尽力してくれた弁護士だ。彼女は今も精力的に仕事をこなしてくれているが、先日孫が産まれたと孫休を取っている。
そして裕司の兄、健司は弁護士になった。森之宮製薬は裕司に任せて自分の興味のある分野で働きたいと、広末の事務所で働いた後に独立した。広末と同じく、森之宮製薬と咲也の会社の顧問弁護士をしてくれている。
咲也の隣に座る朝陽は顔色が悪い。少し前から落ち込んだ顔を見せていて、理由を聞いても『なんでもない』と教えてくれなかった。朝陽がぐっと両手を握り込んで顔を上げた。
「あ、あのっ!僕、お、お話、が…」
その場にいた全員が朝陽を見た。朝陽はなんとか声を絞り出す。
「あの…赤ちゃんの、こと、で…僕、その、妊娠、したく、なくて………僕、赤ちゃん…産まないと、だめ、ですか?」
「先に発情期が来たほう…たぶんミイが先だと思うんですけど」
「パパになるため、頑張りまーす☆」
明るく元気に答える開斗とアイとミイに、裕司は再び頭を抱えた。
「えーっもう、ほんっと、わかんない…いいの?二股だし、子供も二人と作るって…時代なの?若い子についてけてない、俺。ジジイなの?」
「待って、裕司のジジイは置いておいて。番が二人って…本当なの?それに、二人は、その…」
顔を覆って嘆く裕司はさておき、華は身を乗り出した。番が二人いるアルファなんて聞いたことがない。歯型はついているのものの、きちんと二人共番として作用しているのだろうか。実はどちらか片方だけが番になっているのではないだろうか。二人はとても仲が良く、インタビューで付き合っていると公言していた。それに、先日開斗が子供ができないと悩んでいるオメガのカップルがいると言っていたのはこの二人のことのはずだ。その辺もどうなっているのだろうか。
アイとミイはお互い顔を見合わせて、頷いてから口を開いた。
「大丈夫です。二人共、番になりました。僕達付き合っていて、今も愛し合ってるんですけど…」
「ね。でも、同じくらい開斗のことも愛しています」
開斗はアイとミイと、顔を見合わせる。
「二人共…俺も、愛してるよ」
「あっ…でも、ごめんなさい。お母様の手前、ちょっと盛りました。本当はアイが一番好きです。開斗、ごめんね?」
「僕も、ごめんなさい。ミイが一番です。でも、ミイ以外の一番は、開斗だから、ねっ?」
「んも~っ!素直!素直だから、この子達。正直~っ!」
開斗は二人をハグしてぐりぐりと頬を寄せ合っている。華は驚いたが、三人姿を見て少し息を吐く。
「子供のこと、ちゃんと話し合って決めたんだよね?」
「「「もちろん」です」」
「…そう。なら、僕はなんにも言うことない、かな」
彼らの言葉は本心のように聞こえる。裕司も言った通り法律の面でどうするのかという問題はあるが、ひとまず、見守ってあげても良いのではないかと思う。
「いやいや華、今の法律では重婚は認められてないしだね、」
「それ!重婚は無理だけどさ、子供は認知するとかアイとミイを配偶者として認めるパートナー制度とかさぁ…なんか方法ない?裕司、広末さんか健ちゃんに聞いてよ」
「広末さんも伯父さんも、うちの顧問弁護士もやってっから時間取れねぇんじゃね?そもそも自分で聞けよ…朝陽、大丈夫か?」
咲也は開斗に答える。広末はアルファ女性で裕司より少し年上だ。華が咲也を妊娠している最中、裕司が生活の基盤を整えている時に尽力してくれた弁護士だ。彼女は今も精力的に仕事をこなしてくれているが、先日孫が産まれたと孫休を取っている。
そして裕司の兄、健司は弁護士になった。森之宮製薬は裕司に任せて自分の興味のある分野で働きたいと、広末の事務所で働いた後に独立した。広末と同じく、森之宮製薬と咲也の会社の顧問弁護士をしてくれている。
咲也の隣に座る朝陽は顔色が悪い。少し前から落ち込んだ顔を見せていて、理由を聞いても『なんでもない』と教えてくれなかった。朝陽がぐっと両手を握り込んで顔を上げた。
「あ、あのっ!僕、お、お話、が…」
その場にいた全員が朝陽を見た。朝陽はなんとか声を絞り出す。
「あの…赤ちゃんの、こと、で…僕、その、妊娠、したく、なくて………僕、赤ちゃん…産まないと、だめ、ですか?」
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