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森之宮家の三兄弟
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オメガの二人はアイとミイという名前だそうだ。まだモデルになりたてで、ファッションに興味があってこの業界にきたらしいとマネージャーから情報を仕入れた。ちなみに、二人共男性オメガだった。やはり愛らしく着飾ってしまうとオメガは性別がわからなくなってしまう。
泣いていたミイがアルファに襲われたようだ。怪我はなかったが精神的なショックは大きいだろう。
アイは寄り添い、二人で更衣室から出てきた。メイクもきちんと直して、より可愛らしくなった二人は真っ直ぐ前を向いている。
「じゃ、始めましょっか~」
開斗が椅子から立ち上がり、撮影はスタートした。
アイを膝に乗せたりミイと抱き合ったり。恋人同士のような感じで、と指示されて、三人でポーズを取っていく。
挑発的だったり蠱惑的だったりする二人との撮影は楽しく、スムーズに進んでいった。二人は可愛いだけではない。テーマをきちんと把握して、カメラマンと開斗の意図を汲んで動く。とくにアイとミイの二人はお互い、言葉がなくともまるで会話をしているかのように動いている。まるで、心で通じ合っているかのようだ。
ここ最近ではもっとも心躍る撮影だった。モデルの仕事に飽きてきていた開斗は久しぶりに、もっと撮ってほしいと思える撮影だった。この二人ともっと、撮影を続けたい。三人でなら、カメラの向こうにいる人間の心をより、打てる。
撮影が終わり、開斗はアイとミイに手を振って控室に向かう。とても楽しくて充足感のある撮影だった。また二人と撮影ができたらいいなと思う。パタパタと足音が聞こえて、背中を引っ張られた。振り返るとアイとミイが背中にしがみついている。開斗よりもだいぶ身長の低い二人は目を輝かせて開斗を見上げていた。
「あのっ!すごく、楽しかったです!」
「また、一緒に撮影!したいです!」
興奮している二人は素直でとても愛らしい。開斗は二人の頭を撫でた。
「ありがとう、俺も楽しかった。次の撮影で指名していいかな?」
アルファとオメガの絡みは多い。クライアントの指名が最優先だが、ある程度経験を積んでくると、こちらから相手を指定できたりもする。開斗のお願いに、二人は声を揃えた。
「「お願いします!」」
それから何度もアイとミイと三人での撮影が行われた。本人達の相性も良かったが、視聴者のウケがとても良かった。3人をプロモーションに使った商品やブランドは想定を大幅に超えてヒットする。
アイ、ミイと開斗は事務所が違ったが、最近では三人で一つという扱いを受けていた。
休憩時間や打ち上げで話をすることで、二人の境遇や関係を知ることができた。
「僕たち、付き合ってるんです」
「別に隠してなくて、公言してます」
「恋人同士だってあえて公言して、変な人に絡まれないようにって思ってたんですけど…」
「オメガ同士って珍しくて、やっぱり、変な目で見られるんです。この前も、スポンサーさんのアルファが『オメガ同士じゃ寂しいでしょ?』って…」
「「すっごく気持ち悪くて」」
アイとミイは声を揃える。二人は双子かと思っていたが、他人同士だそうだ。二人共親に捨てられて施設で育ち、施設にいた頃からの仲らしい。親の顔はわからないし、どうしているのかも知らないという。二人はとてもよく似ているが、顔も声も少し違っている。二卵性の双子と言われたら納得なのだが、年は同じだが親が違う。
第二性がまだわからない幼い頃から支え合って恋人同士となった二人に、下衆はまだ寄ってくるようだ。その上オメガ同士だということに変に興奮する人間もいるという。
泣いていたミイがアルファに襲われたようだ。怪我はなかったが精神的なショックは大きいだろう。
アイは寄り添い、二人で更衣室から出てきた。メイクもきちんと直して、より可愛らしくなった二人は真っ直ぐ前を向いている。
「じゃ、始めましょっか~」
開斗が椅子から立ち上がり、撮影はスタートした。
アイを膝に乗せたりミイと抱き合ったり。恋人同士のような感じで、と指示されて、三人でポーズを取っていく。
挑発的だったり蠱惑的だったりする二人との撮影は楽しく、スムーズに進んでいった。二人は可愛いだけではない。テーマをきちんと把握して、カメラマンと開斗の意図を汲んで動く。とくにアイとミイの二人はお互い、言葉がなくともまるで会話をしているかのように動いている。まるで、心で通じ合っているかのようだ。
ここ最近ではもっとも心躍る撮影だった。モデルの仕事に飽きてきていた開斗は久しぶりに、もっと撮ってほしいと思える撮影だった。この二人ともっと、撮影を続けたい。三人でなら、カメラの向こうにいる人間の心をより、打てる。
撮影が終わり、開斗はアイとミイに手を振って控室に向かう。とても楽しくて充足感のある撮影だった。また二人と撮影ができたらいいなと思う。パタパタと足音が聞こえて、背中を引っ張られた。振り返るとアイとミイが背中にしがみついている。開斗よりもだいぶ身長の低い二人は目を輝かせて開斗を見上げていた。
「あのっ!すごく、楽しかったです!」
「また、一緒に撮影!したいです!」
興奮している二人は素直でとても愛らしい。開斗は二人の頭を撫でた。
「ありがとう、俺も楽しかった。次の撮影で指名していいかな?」
アルファとオメガの絡みは多い。クライアントの指名が最優先だが、ある程度経験を積んでくると、こちらから相手を指定できたりもする。開斗のお願いに、二人は声を揃えた。
「「お願いします!」」
それから何度もアイとミイと三人での撮影が行われた。本人達の相性も良かったが、視聴者のウケがとても良かった。3人をプロモーションに使った商品やブランドは想定を大幅に超えてヒットする。
アイ、ミイと開斗は事務所が違ったが、最近では三人で一つという扱いを受けていた。
休憩時間や打ち上げで話をすることで、二人の境遇や関係を知ることができた。
「僕たち、付き合ってるんです」
「別に隠してなくて、公言してます」
「恋人同士だってあえて公言して、変な人に絡まれないようにって思ってたんですけど…」
「オメガ同士って珍しくて、やっぱり、変な目で見られるんです。この前も、スポンサーさんのアルファが『オメガ同士じゃ寂しいでしょ?』って…」
「「すっごく気持ち悪くて」」
アイとミイは声を揃える。二人は双子かと思っていたが、他人同士だそうだ。二人共親に捨てられて施設で育ち、施設にいた頃からの仲らしい。親の顔はわからないし、どうしているのかも知らないという。二人はとてもよく似ているが、顔も声も少し違っている。二卵性の双子と言われたら納得なのだが、年は同じだが親が違う。
第二性がまだわからない幼い頃から支え合って恋人同士となった二人に、下衆はまだ寄ってくるようだ。その上オメガ同士だということに変に興奮する人間もいるという。
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