異世界転移~治癒師の日常

コリモ

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第3章森へ行こう

さて、薬草摘みに行きましょう

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ようやく必要なものを手に入れて、これから使いたいものを発注したが、肝心のカバンを忘れていた。さすがに大きなカバンを持って採取に行くわけにもいかない。というわけで、革専門店に原型を見せて、作ってもらったものが今日できると知らせが入っていた。
「ちょっと他のお店に寄りたいのだけど、いいかしら?」とクリンたちに聞くと
「いいよ。今朝連絡があったやつだよね。それって僕らももらっていいの?」と聞いてきたので。
「もちろん。そのために先に出来た分を10個、受け取れるように頼んだのよ」と言って冒険者ギルドへの道すがら革専門店に注文したカバンを取りに行くことになった。
「こんにちわマコトです。お願いしていたもの取りに来ました。残りのボタンは何処に置きましょうか?」とドアを開けて声をかけると、奥からここの店主が顔を出して、
「おお。待っていたよ。ボタンはこちらで受け取る。出来上がったやつを、さっそくあわせてみるか?」と言って3つほど渡してくれた。
「これどうつかうの?」とエリーが聞いてきたので、
「まず、腰にこの太い紐がかかって、バックルが前に来るように止めてね。ものが入る部分が背中に来るようにできているから両手が、自由に使えるわよ」と私が装着しながら見本を見せた。
「すごいこのカバン。フタをボタンで留めている!ポケットが大小あって、使いやすそう」とクリンが喜んでいる横で、
「いいな。俺も欲しいんだが、店主!ギルドで扱いたいので、追加注文としてあと30頼めるか?」とジーク様が言い出した。
「それはガイアス様がもう発注済みです。試作品でよければ、お譲りしますよ」と言われたので
「では銀貨2枚でいいか?」とまだ値段についての交渉が始まっていないのにもかかわらず、代金を払ってしまった。
「ジーク様。その金額では他の冒険者が手にしずらいです。せめて銅貨5枚にしないと」と私が言うと
「いいや。これはそれだけの対価がある。材料費だってバカにならないだろ?」
「いいえ。一部はマコトさんが出してくださいました。主に皮の余り切れで作りましたから、そこまではかかっていません」と言われて
「では銀貨1枚ということで。それ以上高くも安くもしなくていいです。権利は売り上げの1パーセントで」と話して商品を受け取った。
改めて冒険者ギルドに向かいながら
「ところでこの辺の子供達はみんな、どの辺りまでおつかいなんかいくの?」とクリンに聞くと、
「だいたい街中での買い物や届け物、後魔の森の入り口付近までは冒険者さん達と出かけて帰りに拾ってもらう。なぜか子供が魔の森に入っても安全なんだ」というがどうなんだろう
「でもラン達が入ろうとすると迷子になるって言ってたよ」とエリーが言うのでもしかしたら
「お父さんの血のおかげ?」と思わずつぶやいてしまった。確かエルフは感覚が鋭く、鬱蒼と生い茂った森の中でも方角を見失わないってカリエさんが言っていた。
「ちょっと色々なものを取りに行きたいから、他の子達も誘いたいんだけど。そうね大人が2人子供が3人になるように声をかけられる?」と聞くと
「依頼を出したら?子供達向けの依頼と、大人向けの依頼。子供の分は、その日ギルドにこれる人ということで大丈夫として、大人はランクを指定しないと誰でも参加してしまうよ」とのこと
「それじゃあ報酬も込みでガイアス様に相談しましょう」と言ってギルドの扉をくぐると
「さっそくきたか。奥の部屋に来てくれ」とガイアス様が待っていた。
ギルマスの部屋に行くと、
「まず、納品することになっていた折り畳みナイフです。確認お願いします」と言って15本の折り畳みナイフを籠から出した。
「本当に刃が柄の中に収まっているんだな。これならナイフ用の入れ物を作ることもないか」と数を数えながら確認しているので、
「そうでもないですよ。この状態でポケットもない服を着た人は、どこにしまっておくのですか?誰でも収納もちとは限らないです。この間、先に注文していたカバンが出来たので、持ってきました」とヒップバックを見せると
「これだけのサイズなら、薬草採取用にはもってこいだ。どうしても大きいカバンしか用意してやれないからな。ところで、このカバンの追加注文分は何時手に入るんだ?」と聞かれた。
「量が量ですので、1ヶ月以上は待たないといけないと思いますよ。後7つ別にあるのですが、今回それを報酬として依頼を出そうと思うのです。大人が2人、子供が5人。それに引率者が3人」と話すと
「ちょっと待て、3人分の報酬は?」
「まず、この子供の中にクリンとエリーが入ります。実質子供は3人ですし、引率にジーク様絶対入るでしょ!というわけで、ナイフもこの時点で5本渡すことができます」と説明し終わらないうちに
「ジークお前先に手に入れたのか?」とガイアス様がジーク様に詰め寄った。
「たまたま試作品があったので購入してきた。銀貨2枚いい仕事だぞ」と自分の分を見せびらかしていた。
「2~3日中に私の残りの注文品が出来上がるっていうことなので、それまでお待ちください。ジーク様も大人気ないですよ」と諌めた。
「そうか。で、ナイフを渡すのが5人ということは?」
「はい。Fランクの方を2人、Gランクの子を3人ということです」と答えた
「わかった。他に報酬は?」
「それぞれ銀貨1枚ずつということでいいでしょうか」と聞くと
「そこまででなくてもいいぞ。装備や食事も込みなんだろ銅貨3枚でいいぞ」と言った。
「ここはそこまで物価が高くないんだ。1日銅貨5枚あれば過ごせる」
「ではお昼と晩御飯を出せばいいのですね。後、トメニの買取もすることにしましょう」と依頼内容を決めて行った。


最終的に依頼が張り出されたのは翌日で



ーーーーーーーーー《依頼書》ーーーーーーーー


薬草とトメニの採取に同行をお願いします。

1.Fランクの方3名
2.Gランクの方2名

持ち物はいりません。朝食をしっかり取ってきてください。
昼と夜のご飯は当方で用意します。
引率は基本つきます。

報酬               400ガル
           当日支給する装備品2点
なお、各自採取したものはギルドで買い取ります。

依頼主          治癒師  マコト  
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