異世界転移~治癒師の日常

コリモ

文字の大きさ
上 下
26 / 129
第2章冒険者登録とヒーラーへの道

納品と登録  そして買い物を少し その3

しおりを挟む
途中寄り道をすることもなく、治療ギルドに到着。さすがにこの領内では滅多に大怪我を負わないというだけあって、薬草や化粧品なども扱っている。やった~!!
【はっきり言って肌に合わないと思われます。ご自分で基礎から作られることをお勧めします】
『そうなんだ。石鹸なんかもそうなの?』
【はい。落ちているのかはっきりしないぐらい怪しいです】
わ~。『ナビさんすごくお仕事してくれるのはいいけど、私の鑑定意味ないような…』
【いいえ鑑定のスキルに含まれております】
なんかすごすぎて一体私を何にしたいのかわからない。

「いらっしゃいませ。あなたがマコトさんね、ガイアスから話は聞いているわ。私はカリエ、この治療ギルドのマスターをやっているわ」
「初めましてマコトと申します。スキルに治癒師とあったのでこちらに登録するように言われたのですが、ほとんど治癒魔法といわれるものが使えないのです」
「一度も使ったことがないの?」とカリエ様に言われたが、
「はっきり言って、薬草や薬を扱うことが多くて実際ヒールの方法もわかりません」と答えると
「最低ヒールとキュアだけでも覚えて欲しいのだけど、いま時間ある?」とジーク様に聞いてきた
「ああ。今の所必要なものは揃っているから、時間は大丈夫だ」と言ったので
「早速奥の部屋でやってみない?」
「なんか怖いんですが」
「大丈夫ちょっと怪我をしたみたいなの。他の魔法は使えるのでしょ?」
「はい。なんとか風魔法の《ウィンド》と土魔法で使える《採取》は使えます」
「じゃあ魔力操作はできるのね。あとはイメージだから大丈夫」
「イメージですか?」
「おい。お前のやり方を押し付けるな」と横からジーク様が言ってくださった
「だってそういうしかないじゃない。とにかく実践あるのみ」そう背中を押されて奥の部屋に行くと確かにケガ人と病人が二人ほど寝ていた。
「まずケガ人の方なんだけど、高いところから落ちて両足骨折、他にもいろいろあるんだけど、私一人じゃ手に追えないのよ。もう一人は熱が昨日から出てなかなか下がらないと言って来たの。薬草棚を利用していいから手伝って」と懇願された。
「では怪我をしている人は応急処置をしてありますか?」
「もちろん折れたところを添え木して固定してあるわ」
「病人は食べ物とか何か問題があったなど聞いていませんか?」
「特には聞いていないけど、お腹を壊しているって言ったかしら」
「じゃあ、まず病人の方に《鑑定》をかけてみますね『よろしく』」
【ケイト:犬獣人、腹痛を伴う発熱は食中毒の可能性が大。寄生虫は存在せず。キュアをかけてからライル草を煎じたものか、ザクロを使ったお茶をお勧めします】
『他に問題は?』
【ご家族も同じ症状が出る可能性があるので、呼びに行ってもらってください】
「カリエ様。この方は食中毒の可能性があります。熱冷まし以外にザクロ茶を飲ませてください。あとご家族も呼んで同じ治療を」というと
「わかったわ。そこの薬草棚にあなたの言うザクロはある?」
【その右から3番目下から4段目にある瓶です】
「多分これですね」と言ってナビの示してくれた瓶を取ると、
「ああクロスのことね。わかったわ。それから普通に名前で呼んでもらえるかしら?なんかむずがゆくて」そう言ってカリエさんはジーク様に彼女の家族を連れてくるように話したあと、クロスを持ってお茶を入れに行った。
『じゃあキュアをかけてみようかと思うの。ナビ具体的にお願い』
【まず彼女の体全体に正常な流れを作るように念じてください。】
『何か途中で止まってしまうところがあるわ』
【そこが患部です。そっこの部分にキュアをかけてみてください】
『わかったわ[キュア]』
【もう一度。体の汚れを取り出すつもりで】
[キュア]
【これで大丈夫でしょう。Lvが上がりました。光魔法《キュア》と《ヒール》が使えるようになりました。鑑定に患部発見がつきました】
「あらだいぶ良くなったみたいね呼吸も落ち着いているわ」とカリエさんがクロス茶を持ってきてくれてびっくりしていた。
「なんとか《キュア》を習得できました。あとはそのお茶を飲んで安静にしていることですね」と答えると、
「よかったわ。やっぱり実践あるのみねさあ、このケガ人も見てちょうだい」
「はい『じゃあ、この怪我をしている人を見ましょう』
【ジン:猫獣人、屋根の上での作業中に足を滑らせて落ちたため両足複雑骨折。となっているが実際は下から突然石を投げられて落ちた。一応添え木はされているが、患部はそのまま】
『チョット待ってなんで高所で仕事している人に石を投げるの?』
【この大陸では彼ら獣人族など亜人は、人より劣るとされており、忌避されて下手すると奴隷にされます】
『でもこの人たち奴隷とはでなかったよね』
【ジーク様が奴隷制度を廃止されたからです。でも彼らを馬鹿にするものはあとを絶ちません】
『そうか。とにかくヒールをかけないと足が腐ってダメになっちゃう。ナビよろしく』
【では骨の形状配置は人のそれと変わりません。まず体をきれいにするイメージで《キュア》をかけてください】
[キュア]
【今度は一発で成功しましたね。次に《ヒール》をかけるのですが、骨を治すには出力不足です。今のMPでもきついかも。ですので、カリエさんにお手伝いいただいた方が得策です】
「すいませんカリエさんこの方の足、複雑骨折なのでこのままではただ添え木しても良くなりません。ですので《ヒール》の上級をおしえていただけませんか?」と聞くと
「《ハイヒール》のことね。そうね難しいこともないけど、そうだいい方法がある。私が彼の足の骨に正常な位置になるように《ヒール》をかけるからその上から繋がるように《ヒール》をかけてくれれば大丈夫」
「おいカリエ、適当なことを言うなよ。それでも両足をやるにはMPも効き具合も足りないはずだぞ」とちょうどケイトさんの家族を連れてきたジーク様にツッコミを受けたが
「そんなこと言っていられないの。とにかくまず実践よ。マコト手伝って」というのが早いか彼のそばに寄って[ヒール]と唱えながら足の骨を正常の位置に戻してくれた。
よし私も[ヒール]とにかく彼の足の骨がくっつくのをイメージしてもう一度[ヒール]

あたり一面が光り出したと思ったら、そこにいた患者さん全員の患部が光り出し全部の光が消えた頃、私は意識を失った
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

異世界転移した町民Aは普通の生活を所望します!!

コスモクイーンハート
ファンタジー
異世界転移してしまった女子高生の合田結菜はある高難度ダンジョンで一人放置されていた。そんな結菜を冒険者育成クラン《炎樹の森》の冒険者達が保護してくれる。ダンジョンの大きな狼さんをもふもふしたり、テイムしちゃったり……。 何気にチートな結菜だが、本人は普通の生活がしたかった。 本人の望み通りしばらくは普通の生活をすることができたが……。勇者に担がれて早朝に誘拐された日を境にそんな生活も終わりを告げる。 何で⁉私を誘拐してもいいことないよ⁉ 何だかんだ、半分無意識にチートっぷりを炸裂しながらも己の普通の生活の(自分が自由に行動できるようにする)ために今日も元気に異世界を爆走します‼ ※現代の知識活かしちゃいます‼料理と物作りで改革します‼←地球と比べてむっちゃ不便だから。 #更新は不定期になりそう #一話だいたい2000字をめどにして書いています(長くも短くもなるかも……) #感想お待ちしてます‼どしどしカモン‼(誹謗中傷はNGだよ?) #頑張るので、暖かく見守ってください笑 #誤字脱字があれば指摘お願いします! #いいなと思ったらお気に入り登録してくれると幸いです(〃∇〃) #チートがずっとあるわけではないです。(何気なく時たまありますが……。)普通にファンタジーです。

ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない

兎屋亀吉
ファンタジー
底辺冒険者クロードは転生者である。しかしチートはなにひとつ持たない。だが救いがないわけじゃなかった。その世界にはスキルと呼ばれる力を後天的に手に入れる手段があったのだ。迷宮の宝箱から出るスキルオーブ。それがあればスキル無双できると知ったクロードはチートスキルを手に入れるために、今日も薬草を摘むのであった。

スキルを極めろ!

アルテミス
ファンタジー
第12回ファンタジー大賞 奨励賞受賞作 何処にでもいる大学生が異世界に召喚されて、スキルを極める! 神様からはスキルレベルの限界を調査して欲しいと言われ、思わず乗ってしまった。 不老で時間制限のないlv上げ。果たしてどこまでやれるのか。 異世界でジンとして生きていく。

異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜

トンコツマンビックボディ
ファンタジー
馬場香澄49歳 専業主婦 ある日、香澄は買い物をしようと町まで出向いたんだが 突然現れた暴走トラック(高齢者ドライバー)から子供を助けようとして 子供の身代わりに車にはねられてしまう

家ごと異世界ライフ

ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

貴方の隣で私は異世界を謳歌する

紅子
ファンタジー
あれ?わたし、こんなに小さかった?ここどこ?わたしは誰? あああああ、どうやらわたしはトラックに跳ねられて異世界に来てしまったみたい。なんて、テンプレ。なんで森の中なのよ。せめて、街の近くに送ってよ!こんな幼女じゃ、すぐ死んじゃうよ。言わんこっちゃない。 わたし、どうなるの? 不定期更新 00:00に更新します。 R15は、念のため。 自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ

Crosis
ファンタジー
新たな世界で新たな人生を_(:3 」∠)_ 【残酷な描写タグ等は一応保険の為です】 後悔ばかりの人生だった高柳美里(40歳)は、ある日突然唯一の趣味と言って良いVRMMOのゲームデータを引き継いだ状態で異世界へと転移する。 目の前には心血とお金と時間を捧げて作り育てたCPUキャラクター達。 そして若返った自分の身体。 美男美女、様々な種族の|子供達《CPUキャラクター》とアイテムに天空城。 これでワクワクしない方が嘘である。 そして転移した世界が異世界であると気付いた高柳美里は今度こそ後悔しない人生を謳歌すると決意するのであった。

暗殺者から始まる異世界満喫生活

暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。 流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。 しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。 同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。 ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。 新たな生活は異世界を満喫したい。

処理中です...