異世界転移～治癒師の日常

第２章冒険者登録とヒーラーへの道

ジークフリートside②

一度マコトと離れて、狩場へ拠点を作りにもどった。王子を迎える準備も整ったところ、お付きの魔術師によって転移魔法でフェリオ様がいらっしゃった。
「ジークフリート大儀であった。それでドラゴンは来るのか？」
「はい。トメニもかなり生っていましたので、今年生まれた子供に食べさせるために降りてくると思います」
「そうか。ところで、我が来る前に魔力の異常があったそうだが、何か問題でもあったか？」
「転移魔法の暴走による異常でした。使用した者も無事だったので、問題はないかと」
「そうか。そのものは大丈夫であったのか？」
「はいすぐに気がつき、今は近くの魔の森で採取を行っております」
「そうかたくさんのトメニを採ってきてもらえると私も嬉しいのだが」
「はい。こちらで生活をするとのことなので、トメニを含む買い取りの率が高いものを伝えておきました。ご期待に添えるかと思います」
「他大陸のものか？」
「そこまではわかりません」
「判り次第報告を頼む」
「わかりました」
そう言ってドラゴンたちが現れるのを待っていると、突然森の方が騒がしくなってきた。
よくよく見ると、大人のドラゴンが森の上で旋回しているではないかどうもメリルたちが入れない木々が鬱蒼と生い茂るところに子供が降りたらしい。これではこちらに美味しいトメニを用意していても簡単にはきてくれないだろう。
「フェリオ様。どうやら子供が森の中に降りたために、親は気になってこちらに来ることができないようです」
と進言すると魔術師が
「王子、どうも仮契約をドラゴンの子供が、他のものと結んでしまったようです。いかがいたしましょう？」
「仕方がない。このまま他のドラゴンと契約するにも私のレベルが足りない。他を探そう」
「御意」
「ドラゴンは３～４年に１回子供を産むそうです。メリルには子をなせる子が２体おりますので、慌てなくても機会は訪れるでしょう。私もライムと契約できたのは２１歳の時でした」と話すと
「そうだな慌ててもいいことはないのだな。そなたたちの絆を見聞きすると早く自分の契約獣が欲しくなるがテイマーのレベルを上げて４年後またチャレンジしてみるとしよう」とおっしゃっていただけた
「では帰るぞ。４年後までこの森の環境を維持管理してくれ」
「心得ております」そう答えると王子たちはまた転移魔法で帰って行った


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短いですが切りがいいのでここまでにします