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第2章隣町にて
依頼を探せませんでした…
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結局、気絶した4人は、エミーが転移魔法でギルドに運んだ。残りは私達がギルドに連れて行く事になり、道すがら話を聞く事にした。
「私はカリエ。後ろの二人は、ケリーとトム。そして私の隣が「モリーよ」貴方の悲鳴が聞こえたので、駆け付けたのだけど、大丈夫?」
「ありがとうございます。私はガント。昨日出てきたばかりです。冒険者登録を終えたところで、彼らに絡まれたところに皆さんが駆けつけてくれたので、大事には至りませんでした」と言った。
「それは何より。ところで、この国はいろいろな種族が混在していて、領主は魔族だが、何か気になることは無いかい?」とトムが聞くと
「僕の容姿は変ですか?どこへ行っても絡まれるんですけど」と聞いてきたので
「確かに珍しいとは思う。天使族は滅多に降りてこないからな」そう。彼は白い翼を持つ有翼族の中でも有名な、天使族という容姿をしているのだ。
「【隠蔽】がうまくできなくて… そしたらこの有様なんです」と悲しそうな顔をしていった。
「翼は仕舞うことはできないの?」とケリーが聞くと
「ああッ!そうすればよかったんですね。容姿だけを気にしてしまって、他に特徴を変えられるところがあることを忘れていました」そう言って翼をしまうと、普通のヒューマ族に見えるようになった。
「この大陸は、《種族の坩堝》と言われるくらい、いろいろな種族があつまってきている。しかし、それゆえに考え方がまったく違うものも集まってくる。注意したほうがいいよ」と話しながらギルドに着いた。
「ようやくお出ましか」中に入った途端ギルマスおアーサーが声をかけてきた。
「先ほどの4人は?」とモリーが聞くと
「ひとまず、街中で騒動を起こしたということで牢屋に入れてある」と答えてくれた。
「こちらが、被害者のガントさん。後ろは、さっきの4人の奴隷だったみたい。敵意はないから話をきいてくれる?」とケリーが言うと
「確かに隷属の首輪や腕輪をしているな。こいつは、自分の意思では簡単に外すことができない以上に、主人の命令どうりにしか動くことができない代物だ」さすがギルマスだけあって、簡単に見破ってしまった。
「だからエミーはリーダーを先に倒したのね」と私は感心しきりだった。
「ひとまず、奴隷になった経緯を教えてくれるか?どう見ても君達はパーティ丸ごと奴隷になっているみたいだ」外からの魔力による干渉を避けるための魔道具を取り出して作動させ、そう言って話すように促した。
意を決して一人の奴隷が話し始めた。
「俺たち6人は”風魔の盾”というパーティで、俺はリーダーを務めるケントって言います。この度は話す機会を与えてくださってありがとうございます。あいつらは隣国の港町であるカントに3ヶ月前やってきたのです。商人と名乗ったのですが、どう見てもどこかのヒューマ族至上主義国の回し者にしか見えませんでした。皆危険視して近づかなかった。しかし、どうもこの大陸の案内するものが必要だったらしく、たまたま同じ宿屋に泊まっていた俺たちに指名依頼をして、街道で野宿をしているとことを、この首輪や腕輪をつけられて意のままに操られていたのです。ガントさん本当に「「「「「すいませんでした」」」」」」と事情を話してくれた。
こうなると、隷属の首輪と腕輪は破壊した方がみんなのためになる。しかし、この話が本当かどうかは…
あれモリーさんなんか難しい顔をしているけど?
「どうかしたの?話に信憑性が有るかどうかは、嘘発見器を使えば一発だよ」と私が言うと
「わかっていたけど、ここまでひどい奴らだったとは。とにかく依頼は破棄ということでいいわよね」とモリーさんがギルマスに聞いて
「そうだな反応もないことだし、信憑性がある。君達が受けた指名依頼は《依頼者の不逞行為による破棄》として扱わせてもらう。この空間は気づいていると思うが、外部からの魔力での干渉を魔道具で遮断している。ここにいるうちに腕輪と首輪を外して、破壊してしまいたいのだがいいかな?」と6人に聞くと
「よろしくお願いします」と全員頭を下げてきたので、早速全て外して破壊した。
これにより、勝手に奴隷にされていたケントさんたちを解放。逆に商人を名乗っていた4人は、魔力を封印して鉱山送りとなった。
なお余談だが、私が嘘発見器だと思っていた水晶は万能魔道具で、持ち主の意思でいろいろなことができるそうだ。今回は結界を張るのと、嘘を見破るという2つを同時にやってのけたわけだが、最高5つ同時にできるらしい。
「私はカリエ。後ろの二人は、ケリーとトム。そして私の隣が「モリーよ」貴方の悲鳴が聞こえたので、駆け付けたのだけど、大丈夫?」
「ありがとうございます。私はガント。昨日出てきたばかりです。冒険者登録を終えたところで、彼らに絡まれたところに皆さんが駆けつけてくれたので、大事には至りませんでした」と言った。
「それは何より。ところで、この国はいろいろな種族が混在していて、領主は魔族だが、何か気になることは無いかい?」とトムが聞くと
「僕の容姿は変ですか?どこへ行っても絡まれるんですけど」と聞いてきたので
「確かに珍しいとは思う。天使族は滅多に降りてこないからな」そう。彼は白い翼を持つ有翼族の中でも有名な、天使族という容姿をしているのだ。
「【隠蔽】がうまくできなくて… そしたらこの有様なんです」と悲しそうな顔をしていった。
「翼は仕舞うことはできないの?」とケリーが聞くと
「ああッ!そうすればよかったんですね。容姿だけを気にしてしまって、他に特徴を変えられるところがあることを忘れていました」そう言って翼をしまうと、普通のヒューマ族に見えるようになった。
「この大陸は、《種族の坩堝》と言われるくらい、いろいろな種族があつまってきている。しかし、それゆえに考え方がまったく違うものも集まってくる。注意したほうがいいよ」と話しながらギルドに着いた。
「ようやくお出ましか」中に入った途端ギルマスおアーサーが声をかけてきた。
「先ほどの4人は?」とモリーが聞くと
「ひとまず、街中で騒動を起こしたということで牢屋に入れてある」と答えてくれた。
「こちらが、被害者のガントさん。後ろは、さっきの4人の奴隷だったみたい。敵意はないから話をきいてくれる?」とケリーが言うと
「確かに隷属の首輪や腕輪をしているな。こいつは、自分の意思では簡単に外すことができない以上に、主人の命令どうりにしか動くことができない代物だ」さすがギルマスだけあって、簡単に見破ってしまった。
「だからエミーはリーダーを先に倒したのね」と私は感心しきりだった。
「ひとまず、奴隷になった経緯を教えてくれるか?どう見ても君達はパーティ丸ごと奴隷になっているみたいだ」外からの魔力による干渉を避けるための魔道具を取り出して作動させ、そう言って話すように促した。
意を決して一人の奴隷が話し始めた。
「俺たち6人は”風魔の盾”というパーティで、俺はリーダーを務めるケントって言います。この度は話す機会を与えてくださってありがとうございます。あいつらは隣国の港町であるカントに3ヶ月前やってきたのです。商人と名乗ったのですが、どう見てもどこかのヒューマ族至上主義国の回し者にしか見えませんでした。皆危険視して近づかなかった。しかし、どうもこの大陸の案内するものが必要だったらしく、たまたま同じ宿屋に泊まっていた俺たちに指名依頼をして、街道で野宿をしているとことを、この首輪や腕輪をつけられて意のままに操られていたのです。ガントさん本当に「「「「「すいませんでした」」」」」」と事情を話してくれた。
こうなると、隷属の首輪と腕輪は破壊した方がみんなのためになる。しかし、この話が本当かどうかは…
あれモリーさんなんか難しい顔をしているけど?
「どうかしたの?話に信憑性が有るかどうかは、嘘発見器を使えば一発だよ」と私が言うと
「わかっていたけど、ここまでひどい奴らだったとは。とにかく依頼は破棄ということでいいわよね」とモリーさんがギルマスに聞いて
「そうだな反応もないことだし、信憑性がある。君達が受けた指名依頼は《依頼者の不逞行為による破棄》として扱わせてもらう。この空間は気づいていると思うが、外部からの魔力での干渉を魔道具で遮断している。ここにいるうちに腕輪と首輪を外して、破壊してしまいたいのだがいいかな?」と6人に聞くと
「よろしくお願いします」と全員頭を下げてきたので、早速全て外して破壊した。
これにより、勝手に奴隷にされていたケントさんたちを解放。逆に商人を名乗っていた4人は、魔力を封印して鉱山送りとなった。
なお余談だが、私が嘘発見器だと思っていた水晶は万能魔道具で、持ち主の意思でいろいろなことができるそうだ。今回は結界を張るのと、嘘を見破るという2つを同時にやってのけたわけだが、最高5つ同時にできるらしい。
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