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序章

突然の立ち退き1

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初夏の陽気を告げるカッコウの声が聞こえたと林に薬草取りに行っていた子供たちが帰って来るなり楽しそうにそう告げた。
「お疲れ様。みんな怪我をしなかった?ヒール草やマギ草はきちんとギルドに渡したんでしょうね」そう行って教会から続く孤児院への扉の前で今年7歳になるエマが一人一人の状態を見ながら奥へと通した。
「大丈夫だよ。今日は山菜や桑の実、野苺も取れたから遅くなったんだ」そうこの院で年長のトムが言った。
「あら。それはすぐにジャムにして美味しく皆さんにもおそそ分けしなければね」そう言ってカゴいっぱいに入っている荷物を受け取ると何やらゴソゴソと何かが動いた。
「「「?????」」」院に残っていた他の子供たちも私が動かないことにびっくりしてそばに寄ってきた。
「ごめん。シスター。なんか採取している間にこいつが中に入って寝ていたらしくて」そう行って小さな魔獣を取り出した。
「まさかそのまま連れてきたの?」そう聞くと
「他のカゴの中にも他の種族がいて、親はひとまずギルド預かりになっているんだ。一応こいつらね」そう行って他のカゴから2匹、それとこの子たちのご飯を出してくれた。
「まず、親と一緒に入っていたのがカーバンクルって言うらしんだけど、この石が額に付いている子」そう行って私の腕に乗せてくれたまだ幼いらしくよく寝ている。
「続いて子犬にしか見えないけど一応フェンリルの子らしいよ」そう言って地面に下ろしてくれるとトテトテと歩いてきて挨拶をしてくれた。ん~かわいい
「で、最後がまずいらしいんだけれど…」
「どうしたの?ずいぶんと可愛らしい翼を持ったトカゲね」そう言うと
「実は親が一時的に俺たちのカゴに預けていたらしいんだよね」「うんうん」
「何かまずいの?」
「成体のサイズが半端ないんだ」そうジータが言うので
「まさかドラゴン?」と聞くと
「親は今、人化してギルドで話している。終わり次第他の親を連れてきてくれることになっているんだ」そう言うので
「じゃあ、状況説明ができる方が来てくれるのですね安心したわ」そう言って子供たちと小さな魔獣たちを連れて孤児院へと向かった。







この後、開拓という名の区画整理のため、自分達の住む家を追い出されるなんて思いもしないで
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