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花霞の中に見える君の顔
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恋人同士でありながら、椿に対しての恋愛感情は未だにこの胸に咲いていない。
そして恐らく椿も、“朝比奈穂希”が好きなわけではなく、“傷が絶えない体”を愛していた。
――――それでも彼と、繋がり合っていたかった。
ぽっかりと穴の開いた心のその隙間に、毒でも流し込まれているような、酷い苦痛に苛まれる。
椿のいない部屋はただ索漠とするばかりで、やがて濃い闇を連れ添って穂希を飲み込んだ。
そして恐らく椿も、“朝比奈穂希”が好きなわけではなく、“傷が絶えない体”を愛していた。
――――それでも彼と、繋がり合っていたかった。
ぽっかりと穴の開いた心のその隙間に、毒でも流し込まれているような、酷い苦痛に苛まれる。
椿のいない部屋はただ索漠とするばかりで、やがて濃い闇を連れ添って穂希を飲み込んだ。
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