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recall
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「今夜の分だけだしこれくらいで足りるか」
ワインボトルをカゴにいれた昇良が、満足げに呟く。カゴの中には既に数種類のつまみも入っており、その内容は可也偏っている。
「あれ? まだなんか買うの?」
買出しを終えたのだと思っていた朔斗は、引き続き店内を歩き出す彼に問い掛けた。
「ゴム。もう無いから」
昇良が何食わぬ顔でコンドームを放り入れる。
「……え、ちょ、今買うの?」
「は? 何、まさか生でやりたいの?」
「ち、違うよ! 恥ずかしいから僕がいないときにして……」
ここには店員、いや、世間の目がある。事実ではあるが、変な勘違いをされても困る。彼とは、あくまで身体だけの関係に過ぎないのだから。
赤面する朔斗とは対照的に、昇良は呆れ顔で口角を吊り上げた。
「……それでもいいけど今夜の分無いぞ」
言い包められ、威勢も徐々に沈んでゆく。
「……わざとだろ」
「そんな怒んなよ、付き合ってくれるんだろ?」
朔斗は小突き回す指を跳ね除けて、深い溜め息を落とした。
ワインボトルをカゴにいれた昇良が、満足げに呟く。カゴの中には既に数種類のつまみも入っており、その内容は可也偏っている。
「あれ? まだなんか買うの?」
買出しを終えたのだと思っていた朔斗は、引き続き店内を歩き出す彼に問い掛けた。
「ゴム。もう無いから」
昇良が何食わぬ顔でコンドームを放り入れる。
「……え、ちょ、今買うの?」
「は? 何、まさか生でやりたいの?」
「ち、違うよ! 恥ずかしいから僕がいないときにして……」
ここには店員、いや、世間の目がある。事実ではあるが、変な勘違いをされても困る。彼とは、あくまで身体だけの関係に過ぎないのだから。
赤面する朔斗とは対照的に、昇良は呆れ顔で口角を吊り上げた。
「……それでもいいけど今夜の分無いぞ」
言い包められ、威勢も徐々に沈んでゆく。
「……わざとだろ」
「そんな怒んなよ、付き合ってくれるんだろ?」
朔斗は小突き回す指を跳ね除けて、深い溜め息を落とした。
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