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haze
2-11
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「ちょっと服咥えてて」
たくしあげたプルオーバーパーカーを口に詰め込まれる。
昂良のしなやかな指が、平らな胸を撫でた。指で突起を弾かれ、耳には吐息を吹きかけられる。ぞくりと背筋が震え、体内を圧迫しているものを無意識に締め付ける。
「んんぅ……っ」
「まだ痛い?」
嬌声が漏れ出すのを恐れて、服を噛んだまま首を横に振る。
「じゃあ、動くよ」
彼が朔斗の両足を抱え上げた。すぐさまやってくるであろう衝撃に身構える。だが、与えられた感覚は予想とは違うものだった。
緩徐な動きで中を擦られ、圧迫される。
「うっ、ぅん」
「ここ気持ちいいの?」
昂良は朔斗の気持ちいいところを、朔斗よりも知っている。
浅い位置で擦られ勝手に足がばたついた。おかしくなりそうだ。忘我する前にやめてほしいのに、内側への刺激は容赦なく快感を膨らませ、脚が暴れる度に肉棒を奥へと飲み込んでしまう。
先端で最奥をこねられる苦痛と、性感帯を擦られる快感が合わさって、辛さとも悦びともつかない涙がボロボロと溢れる。喉の奥から溢れ出る声を必死に抑えようと、力任せに服を噛んだ。
「朔斗、自分で動いて全部入れたの?」
「違……ッ」
不意に尋ねられ、思わず衣服を吐き出す。布だけでは足りなかったのか、口の周りは唾液で濡れそぼっている。昂良は自身の袖で唾液を拭うと、そのまま朔斗の右手を取った。
「だってさ、ほら」
指先を結合部に導かれ、触れさせられる。殆ど根本までしっかりと咥え込んでいる事実に、驚きと羞恥が急激に湧き上がった。
そこでやっと、自身があられもない格好を晒していることに気付く。
「は……恥ずかしくて死にそう……」
「やっぱやってる時可愛いな」
「も、手、離し……あぁっ!」
触れたまま、下方から突き上げられる。熱いものが自分の中を出たり入ったりする感触を直に味わわされ、朔斗は駄目、やだ、と叫んだ。
深々と繋がったまま背中から抱き竦められているのだから、逃げを打つことすら出来ない。唯一残されていた発語という手段も、言葉にならないのでは意味がなかった。
「うぅ、あ、も、やめっ……」
「気持ちいいことだけ考えてみて」
そう言う昂良の声にも、切迫感が滲み出ている。
「声、我慢しなくていいから」
直接的な刺激は、自分を抑制することを許さない。
早く、この昂る体から熱を逃したい。
結合部に触れていた指を自身の中心に滑らせ、そのまま扱く。指先に付着したローションの滑りが、さらなる快感を煽った。
声を抑えられない。今は、聞かれる事よりも抑えることの方が苦痛だ。
ただすぐそこにある解放感を求めて本能に身を任せる。
「い、いく」
全身が緊張し、次の瞬間、指の間から噴き出した。視界が白く霞む。たった数秒の余韻の中で、昂良が短く唸るのを聞いた。
劣情が消えかけた頃、背後からきつく抱き締められて、昂良の終わりを知る。
達したばかりの内部を擦りながら、ずるりと抜ける。内臓ごと引き摺られるようなその感覚には、毎度の如く身が竦んでしまう。
もう一度背中から包まれ、朔斗は虚脱状態で全体重を預けた。
たくしあげたプルオーバーパーカーを口に詰め込まれる。
昂良のしなやかな指が、平らな胸を撫でた。指で突起を弾かれ、耳には吐息を吹きかけられる。ぞくりと背筋が震え、体内を圧迫しているものを無意識に締め付ける。
「んんぅ……っ」
「まだ痛い?」
嬌声が漏れ出すのを恐れて、服を噛んだまま首を横に振る。
「じゃあ、動くよ」
彼が朔斗の両足を抱え上げた。すぐさまやってくるであろう衝撃に身構える。だが、与えられた感覚は予想とは違うものだった。
緩徐な動きで中を擦られ、圧迫される。
「うっ、ぅん」
「ここ気持ちいいの?」
昂良は朔斗の気持ちいいところを、朔斗よりも知っている。
浅い位置で擦られ勝手に足がばたついた。おかしくなりそうだ。忘我する前にやめてほしいのに、内側への刺激は容赦なく快感を膨らませ、脚が暴れる度に肉棒を奥へと飲み込んでしまう。
先端で最奥をこねられる苦痛と、性感帯を擦られる快感が合わさって、辛さとも悦びともつかない涙がボロボロと溢れる。喉の奥から溢れ出る声を必死に抑えようと、力任せに服を噛んだ。
「朔斗、自分で動いて全部入れたの?」
「違……ッ」
不意に尋ねられ、思わず衣服を吐き出す。布だけでは足りなかったのか、口の周りは唾液で濡れそぼっている。昂良は自身の袖で唾液を拭うと、そのまま朔斗の右手を取った。
「だってさ、ほら」
指先を結合部に導かれ、触れさせられる。殆ど根本までしっかりと咥え込んでいる事実に、驚きと羞恥が急激に湧き上がった。
そこでやっと、自身があられもない格好を晒していることに気付く。
「は……恥ずかしくて死にそう……」
「やっぱやってる時可愛いな」
「も、手、離し……あぁっ!」
触れたまま、下方から突き上げられる。熱いものが自分の中を出たり入ったりする感触を直に味わわされ、朔斗は駄目、やだ、と叫んだ。
深々と繋がったまま背中から抱き竦められているのだから、逃げを打つことすら出来ない。唯一残されていた発語という手段も、言葉にならないのでは意味がなかった。
「うぅ、あ、も、やめっ……」
「気持ちいいことだけ考えてみて」
そう言う昂良の声にも、切迫感が滲み出ている。
「声、我慢しなくていいから」
直接的な刺激は、自分を抑制することを許さない。
早く、この昂る体から熱を逃したい。
結合部に触れていた指を自身の中心に滑らせ、そのまま扱く。指先に付着したローションの滑りが、さらなる快感を煽った。
声を抑えられない。今は、聞かれる事よりも抑えることの方が苦痛だ。
ただすぐそこにある解放感を求めて本能に身を任せる。
「い、いく」
全身が緊張し、次の瞬間、指の間から噴き出した。視界が白く霞む。たった数秒の余韻の中で、昂良が短く唸るのを聞いた。
劣情が消えかけた頃、背後からきつく抱き締められて、昂良の終わりを知る。
達したばかりの内部を擦りながら、ずるりと抜ける。内臓ごと引き摺られるようなその感覚には、毎度の如く身が竦んでしまう。
もう一度背中から包まれ、朔斗は虚脱状態で全体重を預けた。
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