13 / 34
狩人との茶会 上
しおりを挟む
タイミングはなんとも悪かったが、都合良くズィルヴァレトと出会したオミッドらは、彼に連れられ第一会議室ではなく同じ階にある応接室へと招かれた。
「まあ、テキトーに掛けてくれ」
言われた通り椅子に座ると、エアルフがトレーに載せた紅茶を一つずつ置いていく。
「どうぞ」
「あっ、どうも」
煌びやかな装飾がなされたカップとソーサーは、明らかに自前の物だ。署の何処にも、ここまで洒落た器は無い。
カップを傾ければ、そこに淹れられた紅茶もまた装飾に引けを取らない格別な味と香りがした。市販のティーパックの味しか知らないオミッドだが、そんな彼でもこの特別さと香りの良さは理解出来た。
「う、美味い……。紅茶ってこんなに味わい深いもんだっけ……?」
「確かに美味しいですね。紅茶は好きですが、ここまでのものを私は飲んだ事ありませんよ」
「そうだろうそうだろう。本物の茶は何にも代え難い美味さがあるだろ?
やはり淹れた者の技量だろうな。それが無ければいくら良い茶葉を使おうがこうはならん」
「ふふっ、ありがとうございます。
ですが、皆様そんなに褒めたところでお茶菓子くらいしかお出し出来ませんよ」
そう言ってエアルフは机に置いたティースタンドにパウンドケーキやクッキー等の焼き菓子を主とした菓子類を並べていく。
「お屋敷なら生菓子等色々とご用意出来たのですが、如何せん日もちしませんのでご容赦下さいませ」
「いやいや十分ですよ……というか何でアフターヌーンティー始めてるんですか!?」
報告をしに来たのであって、茶会に参加しに来たのではないオミッドにとってそれは当然の疑問だ。
しかしズィルヴァレトは首を傾げる。
「貴族の嗜み、というやつだ。如何なる状況であれ、茶を楽しむ余裕は持つべきだ。違うか?」
「貴族? 警部補殿が?」
スカした顔で何を言っているんだ、とオミッドは彼の正気を疑う。
今は中世でも近世でも近代でもない。貴族なんていう時代遅れの言葉にオミッドは頭にハテナマークを浮かべていた。
「困惑するのも仕方ありませんね。
このお方は現存するアルストル七貴族家の一つ、ハウント伯爵家現当主。歴とした貴族でございます」
エアルフに説明を受けて、オミッドはそんなものあったなと朧げながらに思い出す。
そう言われると、自身より年下に見える目の前の相手から滲み出る傲慢さなんかいかにも貴族っぽいなと、オミッドは勝手に納得した。
「お前、なんか失礼な事考えてないか?」
「いえ、別に?」
嘘である。ガッツリ考えていたが、そんな事は勿論口にしない。
「それにしても、お前まだそいつと刑事ごっこしてんのか。暗示はとっくに切れてるだろう?」
「ええ。しかし、デーヴを狩るまではこの協力体制を続けます。先輩もそれは承諾済みです」
それを聞いたズィルヴァレトはキョトンとした表情を浮かべた。
「フフッ。ズィルヴァレト様、どうやらご忠告は無視されてしまったようですよ」
「らしいな。お前さぁ、俺の忠告無視するだけならまだしも、よりにもよって執行官と組むとか正気かよ……」
「失礼ですね。よりにもよってとは何ですか」
「テメーの組織がやらかした事を自分の胸に手を当てて考えやがれ」
呆れながら豪快にカップを傾けて飲み干すズィルヴァレトだが、その所作からは不思議と品の無さを感じなかった。
そして彼はエアルフの近くに自分のカップを置いた。おかわりの催促だったらしく、彼女は無言でカップを受け取る。
その一連の動作から、オミッドは彼らの付き合いの長さを伺い知った。
「そこはすいません。でも知ってしまった以上、早期解決に向けて僕は出来る限りの事をします。ティアも今夜決着をつけてくれると了承を得ています」
「待て。女王に何の了解を得たって? 今夜決着をつけるだぁ!?」
それを聞いたズィルヴァレトは目に見えて狼狽え、反応の薄いエアルフでさえも少し動揺する素振りを見せた。
「お前もしかして馬鹿か!? いや、もしかしなくても馬鹿だな!」
「いきなり馬鹿馬鹿連呼しないでください!」
「いーや馬鹿だよ、浅はかだよお前は! 気持ちは分からんでも無いが、いくら何でも焦りすぎだろ!? つーか、よく承諾したなあの女王! あとお前! 馬鹿ばっかだなクソッ!!!」
「まあまあ。はい、これを飲んで落ち着いて下さいね」
頭を抱えて興奮するズィルヴァレトを、エアルフがおかわりの紅茶を差し出して宥める。
それを受け取った彼はまたも豪快に飲み干し、深い溜息を吐いた。
「はあ……。まあ、女王がやるっつったんなら大丈夫だろ。それで、お前らの報告はそれくらいか?」
「それで全部です」
「分かった。署にはお前らが遅れた理由と報告書云々は俺がテキトーにでっち上げといてやるよ」
「ありがとうございます、警部補殿」
オミッドは軽く一礼をしてズィルヴァレトに感謝を述べた。
「で、だ。俺の方もお前らに伝えなきゃならん事が二つある。
悪いのと悪いのがあるけど、どっちが良い?」
「どっちも一緒じゃないですか。どっちでも良いですよ」
「じゃあ話すが、まず今回お前らが行う狩りに我々連盟は協力しない。というか、出来ない」
「何でですか! 狩りなんて貴方達連盟の一番得意とする所じゃないですか! 自分で言うのもアレですが、血族敵視が強い執行官の私が女王と協力するっていうのに、その女王と関係深い貴方達が参戦せずとはどういう事ですか!?」
カーティが立ち上がって抗議すると、ズィルヴァレトも対抗して声を荒げて立ち上がる。
「仕方ないだろ! 俺が連盟長から任ぜられた命は女王の狩りの援助、そして監視だ。部下はまだ来ないし来たとして最小人数。挙句俺は今回対血族武装を最低限しか持ち込んでいない!」
「二人共落ち着いて……で、その、持ち込んだナントカ武装って具体的には?」
「対血族武装な。あー……工房製の拳銃と小銃が一丁ずつだっけか。エアルフ、アレを」
エアルフはティースタンドを横にずらして、空いたスペースにアタッシュケースを置いて中を開く。
中には刑事のオミッドでも見た事のない拳銃が一丁収められていた。
「これは……拳銃? でも、見た事の無い銃だ」
「見覚えあったら怖いわ。これは俺達の同盟相手、工房の手の物による銃だ。お前が携行している豆鉄砲と違って血族にマトモな傷を負わせられるシロモノさ。
力になってやれん代わりにこれを貸してやる。弾はこの専用弾十二発入の弾倉二つ、大事に使って返しに来やがれ」
ズィルヴァレトがそう言うと、エアルフはアタッシュケースを閉じてオミッドに手渡した。
彼ら狩人の参戦が望めないのは残念だが、武器の援助をしてくれたのは素直にありがたかった。
「あ、ありがとうございます! ……で、もう一つのほうは何ですか?」
「ああ。俺が思うに今回の事件、恐らくこの署の人間の誰かが関わっている」
「まあ、テキトーに掛けてくれ」
言われた通り椅子に座ると、エアルフがトレーに載せた紅茶を一つずつ置いていく。
「どうぞ」
「あっ、どうも」
煌びやかな装飾がなされたカップとソーサーは、明らかに自前の物だ。署の何処にも、ここまで洒落た器は無い。
カップを傾ければ、そこに淹れられた紅茶もまた装飾に引けを取らない格別な味と香りがした。市販のティーパックの味しか知らないオミッドだが、そんな彼でもこの特別さと香りの良さは理解出来た。
「う、美味い……。紅茶ってこんなに味わい深いもんだっけ……?」
「確かに美味しいですね。紅茶は好きですが、ここまでのものを私は飲んだ事ありませんよ」
「そうだろうそうだろう。本物の茶は何にも代え難い美味さがあるだろ?
やはり淹れた者の技量だろうな。それが無ければいくら良い茶葉を使おうがこうはならん」
「ふふっ、ありがとうございます。
ですが、皆様そんなに褒めたところでお茶菓子くらいしかお出し出来ませんよ」
そう言ってエアルフは机に置いたティースタンドにパウンドケーキやクッキー等の焼き菓子を主とした菓子類を並べていく。
「お屋敷なら生菓子等色々とご用意出来たのですが、如何せん日もちしませんのでご容赦下さいませ」
「いやいや十分ですよ……というか何でアフターヌーンティー始めてるんですか!?」
報告をしに来たのであって、茶会に参加しに来たのではないオミッドにとってそれは当然の疑問だ。
しかしズィルヴァレトは首を傾げる。
「貴族の嗜み、というやつだ。如何なる状況であれ、茶を楽しむ余裕は持つべきだ。違うか?」
「貴族? 警部補殿が?」
スカした顔で何を言っているんだ、とオミッドは彼の正気を疑う。
今は中世でも近世でも近代でもない。貴族なんていう時代遅れの言葉にオミッドは頭にハテナマークを浮かべていた。
「困惑するのも仕方ありませんね。
このお方は現存するアルストル七貴族家の一つ、ハウント伯爵家現当主。歴とした貴族でございます」
エアルフに説明を受けて、オミッドはそんなものあったなと朧げながらに思い出す。
そう言われると、自身より年下に見える目の前の相手から滲み出る傲慢さなんかいかにも貴族っぽいなと、オミッドは勝手に納得した。
「お前、なんか失礼な事考えてないか?」
「いえ、別に?」
嘘である。ガッツリ考えていたが、そんな事は勿論口にしない。
「それにしても、お前まだそいつと刑事ごっこしてんのか。暗示はとっくに切れてるだろう?」
「ええ。しかし、デーヴを狩るまではこの協力体制を続けます。先輩もそれは承諾済みです」
それを聞いたズィルヴァレトはキョトンとした表情を浮かべた。
「フフッ。ズィルヴァレト様、どうやらご忠告は無視されてしまったようですよ」
「らしいな。お前さぁ、俺の忠告無視するだけならまだしも、よりにもよって執行官と組むとか正気かよ……」
「失礼ですね。よりにもよってとは何ですか」
「テメーの組織がやらかした事を自分の胸に手を当てて考えやがれ」
呆れながら豪快にカップを傾けて飲み干すズィルヴァレトだが、その所作からは不思議と品の無さを感じなかった。
そして彼はエアルフの近くに自分のカップを置いた。おかわりの催促だったらしく、彼女は無言でカップを受け取る。
その一連の動作から、オミッドは彼らの付き合いの長さを伺い知った。
「そこはすいません。でも知ってしまった以上、早期解決に向けて僕は出来る限りの事をします。ティアも今夜決着をつけてくれると了承を得ています」
「待て。女王に何の了解を得たって? 今夜決着をつけるだぁ!?」
それを聞いたズィルヴァレトは目に見えて狼狽え、反応の薄いエアルフでさえも少し動揺する素振りを見せた。
「お前もしかして馬鹿か!? いや、もしかしなくても馬鹿だな!」
「いきなり馬鹿馬鹿連呼しないでください!」
「いーや馬鹿だよ、浅はかだよお前は! 気持ちは分からんでも無いが、いくら何でも焦りすぎだろ!? つーか、よく承諾したなあの女王! あとお前! 馬鹿ばっかだなクソッ!!!」
「まあまあ。はい、これを飲んで落ち着いて下さいね」
頭を抱えて興奮するズィルヴァレトを、エアルフがおかわりの紅茶を差し出して宥める。
それを受け取った彼はまたも豪快に飲み干し、深い溜息を吐いた。
「はあ……。まあ、女王がやるっつったんなら大丈夫だろ。それで、お前らの報告はそれくらいか?」
「それで全部です」
「分かった。署にはお前らが遅れた理由と報告書云々は俺がテキトーにでっち上げといてやるよ」
「ありがとうございます、警部補殿」
オミッドは軽く一礼をしてズィルヴァレトに感謝を述べた。
「で、だ。俺の方もお前らに伝えなきゃならん事が二つある。
悪いのと悪いのがあるけど、どっちが良い?」
「どっちも一緒じゃないですか。どっちでも良いですよ」
「じゃあ話すが、まず今回お前らが行う狩りに我々連盟は協力しない。というか、出来ない」
「何でですか! 狩りなんて貴方達連盟の一番得意とする所じゃないですか! 自分で言うのもアレですが、血族敵視が強い執行官の私が女王と協力するっていうのに、その女王と関係深い貴方達が参戦せずとはどういう事ですか!?」
カーティが立ち上がって抗議すると、ズィルヴァレトも対抗して声を荒げて立ち上がる。
「仕方ないだろ! 俺が連盟長から任ぜられた命は女王の狩りの援助、そして監視だ。部下はまだ来ないし来たとして最小人数。挙句俺は今回対血族武装を最低限しか持ち込んでいない!」
「二人共落ち着いて……で、その、持ち込んだナントカ武装って具体的には?」
「対血族武装な。あー……工房製の拳銃と小銃が一丁ずつだっけか。エアルフ、アレを」
エアルフはティースタンドを横にずらして、空いたスペースにアタッシュケースを置いて中を開く。
中には刑事のオミッドでも見た事のない拳銃が一丁収められていた。
「これは……拳銃? でも、見た事の無い銃だ」
「見覚えあったら怖いわ。これは俺達の同盟相手、工房の手の物による銃だ。お前が携行している豆鉄砲と違って血族にマトモな傷を負わせられるシロモノさ。
力になってやれん代わりにこれを貸してやる。弾はこの専用弾十二発入の弾倉二つ、大事に使って返しに来やがれ」
ズィルヴァレトがそう言うと、エアルフはアタッシュケースを閉じてオミッドに手渡した。
彼ら狩人の参戦が望めないのは残念だが、武器の援助をしてくれたのは素直にありがたかった。
「あ、ありがとうございます! ……で、もう一つのほうは何ですか?」
「ああ。俺が思うに今回の事件、恐らくこの署の人間の誰かが関わっている」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!


俺が異世界帰りだと会社の後輩にバレた後の話
猫野 ジム
ファンタジー
会社員(25歳・男)は異世界帰り。現代に帰って来ても魔法が使えるままだった。
バレないようにこっそり使っていたけど、後輩の女性社員にバレてしまった。なぜなら彼女も異世界から帰って来ていて、魔法が使われたことを察知できるから。
『異世界帰り』という共通点があることが分かった二人は後輩からの誘いで仕事終わりに食事をすることに。職場以外で会うのは初めてだった。果たしてどうなるのか?
※ダンジョンやバトルは無く、現代ラブコメに少しだけファンタジー要素が入った作品です
※カクヨム・小説家になろうでも公開しています

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる