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後編
36.お茶会
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プルーメに与えられている離宮は、小さいころにはレーネも暮らしていた場所だ。キッチンも備えつけられていて、食材さえあれば料理も作れる。庭の木から果物を採ってきて、二人でお菓子を作ったこともあった。手伝おうとして失敗して、泣き出してしまったレーネをあやしながらプルーメがお菓子を作ってくれて、優しくてすごい人だと、プルーメのことがますます大好きになった優しい思い出もある。
久しぶりにプルーメと並んでそのキッチンに立って、レーネは湯が沸くのをじっと見守っていた。
「困ったなぁ、お菓子の用意がないんだけど」
「ないとだめ?」
「リオヴァス、甘いもの好きだからねぇ」
リユネルヴェニア国王リオヴァス・リユネルヴェニアと、西方将軍ティノールト・ヴァリエを離宮に迎えても、プルーメは緊張した様子も慌てたところもなく、いつも通り優雅に微笑んでいた。どれがいいかなと楽しそうにカップを選んで、どの茶葉がいいかとあれこれ缶を見比べている。
「何か探してくる?」
「ううん、ないならないで仕方ないから」
キッチンからちらっと覗いてみると、椅子にふんぞり返ったリオヴァスと、姿勢よく座ったティノールトが見えた。円形テーブルだというのに真向かいに座っているうえ、二人で何か話している様子もない。気まずそうだと思いながらお茶を用意して、魔法で浮かべて運んでいく。
「お待たせ」
ソーサーがテーブルに下ろされてから、カップがセットされてミルクや砂糖が並んでいく。ティースプーンがそれぞれのカップに添えられると、レーネとプルーメも席についた。リオヴァスとティノールトが向かい合っているので、レーネとプルーメがそれぞれ間に座ることになる。
「まずは前提の話だけど……この場ではリオヴァスも僕も、私人だから。君も西方将軍じゃなくて、ただのティノールトとして話せばいいよ」
「……お心遣い、感謝いたします」
「堅ッ苦しいなァ、まじめが服着て歩いてんのか、お前は」
プルーメが雰囲気を和らげようとしてくれたのに、台無しだ。たしなめられたものの気にする様子もなく、リオヴァスはお茶に砂糖を入れて溶かし始めた。こっそり塩に変えてしまおうかと思ったが、さすがにかわいそうかとレーネは思いとどまった。今はリオヴァスにいたずらをしかけるより、ティノールトの味方であることを印象づけたほうがいい。
音をたてないように魔法で、レーネの椅子をほんの心持ちティノールトに近づける。ティノールトはすぐに気づいてくれて、ふわりと笑みを向けてくれた。
「俺のかわいいレーたんといちゃつくな!」
「僕、リオおじさんのじゃない」
「リオヴァス、話がややこしくなるから黙ってて」
両側から言われ散々なはずだが、リオヴァスにへこたれる様子はない。一応、口はつぐんでくれるようだが、腕を組んで、青い目をティノールトに据えている。
「……まずは、来てくれてありがとう。僕はあまりここから離れるわけにいかないから、呼び出す形になってごめんね」
「いえ、こちらこそご挨拶が遅れ、申し訳ございません」
また深々と頭を下げるティノールトを見て、リオヴァスの眉間にしわが入った。今の何が不満だったのかと首を傾げるレーネの反対側で、くすくす笑い出したプルーメがリオヴァスの眉間を指で伸ばす。
「君も、彼が誠実な人なのは知ってるだろう。将軍に置いてるわけだし」
「……それとこれとは別だろう……」
うめくように絞り出して、リオヴァスが大きくため息をついた。腕組みはやめないようだが、視線の強さが少し和らいでいる。
ティノールトも顔を上げたので、レーネはそっと手を伸ばして、ティノールトの手に重ねた。プルーメがリオヴァスをなだめてくれるなら、レーネはティノールトを力づければいい。
「もし……お伺いしてもよろしければ……レーネさんと陛下、プルーメ様はいったい……」
「僕がレーネの育ての親、なのはなんとなく予想がついていると思うけど……僕はリオヴァスのSubなんだ」
プルーメの首には、青いCollarがつけられている。レーネがここに来る前からリオヴァスとプルーメはClaimしていて、基本的に離宮を離れず王都を守護する約束だった。
だから何の知らせもなくプルーメがレーネを拾ってきて、リオヴァスは驚いたし、Subの勝手な行動に眉をひそめたが、すぐにレーネをかわいがるようになった。
レーネが他に庇護してくれるもののいない子どもだったからということもあるが、それまでに生まれていた実子たちより、よほど気を使わなくていい存在だったからだ。
「妻の実家を気にしなくていいし、本人は素直だし、偶然とはいえプルーメとよく似た目をしているし、かわいくないわけないだろう」
「……なるほど」
まだ子どもだったレーネはリオヴァスが国王だということも知らず、かくして、リオおじさんとレーたんの間柄になったわけだ。育つ中でレーネもリオヴァスが国王であることも知ったが、先ほどのように陛下と呼ぶと他人行儀だと嘆かれるため、離宮では一応リオおじさんと呼ぶことにしている。
なお、レーネは外見を老けさせることに魔力を使い、リオヴァスとプルーメは若々しい見た目を保っているため、はたから見ると奇妙な関係である。
「そのかわいいレーたんに手ェ出されたら黙ってるわけにいかねェ」
「というわけで、呼び出すことになっちゃったんだよね。ごめんね」
「……なるほど」
ティノールトも将軍職についており、リオヴァス個人がどういう性格なのか知らないわけではない。まっすぐで気風のいい人で、何かを守るためなら相手に容赦しない男だ。
どうやって証を立てれば、と考え始めたティノールトのそばに、ふっと人影が立つ。
「違う。僕が、ティノールトくんがほしいと思って、Claimしたいって言った」
リオヴァスに、ティノールトが責められるというのは納得がいかない。ティノールトにもレーネを求めてくれる気持ちはあると思うが、レーネの意思だってある。
半ば憤慨してリオヴァスをねめつけるレーネの手に、そっと誰かの手が触れた。
「……俺も、Claimする相手はレーネさんがいいです」
ティノールトと触れ合っているところがじんわりして、苛立ちが霧散して消えていく。プルーメと暮らしていたころと同じくらい、ティノールトのそばにいると、レーネは穏やかな気持ちでいられる。それはめったに得られるものではないし、レーネがティノールトに心惹かれている証拠だと思うのだ。
リオヴァスをにらむのをやめて、レーネはティノールトの膝の上に座って抱きついた。この人は手放したくないし、Subとしてもそばにいてほしい。リオヴァスが邪魔するなら、戦ってもいいくらいだ。
「リオおじさんが何言っても、僕もティノールトくんがいい」
ぎゅ、とティノールトを抱きしめリオヴァスをにらんでから、ぷいとそっぽを向く。ティノールトが苦笑する気配が伝わってくるが、あれこれ言ってくるリオヴァスが悪いだろう。撫でてくれる手に気持ちよく身をゆだねていたら、プルーメが笑う声が聞こえてきた。
「だから言ったのに……あんまり頑固おやじみたいなことしたら、レーネに嫌われるよって」
「俺の、俺のレーたん……」
そろりと振り返ってみると、リオヴァスがテーブルに突っ伏していた。プルーメが笑いながらその背を撫でているので、何か問題があるわけではないだろう。ティノールトと顔を見合わせて、二人同時に吹き出す。
きっと、リオヴァスも折れてくれたはずだ。少し伸び上がってティノールトの頬に口づけ、ふわりと飛んでリオヴァスのそばに降り立つ。プルーメと一緒になってそっと背中を撫でると、リオヴァスが起き上がって、ぎゅっと抱きしめてきた。
「レーたん……俺はほんとにお前がかわいいんだ……」
「うん、ありがとう、リオおじさん」
リオヴァスがレーネをかわいがってくれていたのは事実だ。珍しいものを見せてくれたり、上等な服やお菓子をくれたり、Domとしての責任についても教えてくれた。離宮に来る目的の大半はプルーメに会うことだっただろうが、少ない時間をやりくりして、レーネにも向き合ってくれていたと思う。
「ティノールト・ヴァリエ」
改まった声にティノールトが椅子から下りて、片膝をついた。リオヴァスも立ち上がり、レーネの肩に手を置く。
「この子と俺は血は繋がってない。けど、自分の子どもみたいに思ってる大切な子だ。悲しませるようなことしてみろ、俺が直々にぶん殴ってやるからな」
「……肝に銘じます」
仕方ないか、とでも言いたげに息をついたリオヴァスが、促すようにレーネの背中を押してくれる。リオヴァスに一度微笑むと、レーネはティノールトの前に立った。
「二人とも、僕とティノールトくんがClaimしてもいいって」
「……お許しいただけて、よかったです」
心底ほっとしたような声のティノールトに笑って、レーネはぎゅっと抱きついた。
久しぶりにプルーメと並んでそのキッチンに立って、レーネは湯が沸くのをじっと見守っていた。
「困ったなぁ、お菓子の用意がないんだけど」
「ないとだめ?」
「リオヴァス、甘いもの好きだからねぇ」
リユネルヴェニア国王リオヴァス・リユネルヴェニアと、西方将軍ティノールト・ヴァリエを離宮に迎えても、プルーメは緊張した様子も慌てたところもなく、いつも通り優雅に微笑んでいた。どれがいいかなと楽しそうにカップを選んで、どの茶葉がいいかとあれこれ缶を見比べている。
「何か探してくる?」
「ううん、ないならないで仕方ないから」
キッチンからちらっと覗いてみると、椅子にふんぞり返ったリオヴァスと、姿勢よく座ったティノールトが見えた。円形テーブルだというのに真向かいに座っているうえ、二人で何か話している様子もない。気まずそうだと思いながらお茶を用意して、魔法で浮かべて運んでいく。
「お待たせ」
ソーサーがテーブルに下ろされてから、カップがセットされてミルクや砂糖が並んでいく。ティースプーンがそれぞれのカップに添えられると、レーネとプルーメも席についた。リオヴァスとティノールトが向かい合っているので、レーネとプルーメがそれぞれ間に座ることになる。
「まずは前提の話だけど……この場ではリオヴァスも僕も、私人だから。君も西方将軍じゃなくて、ただのティノールトとして話せばいいよ」
「……お心遣い、感謝いたします」
「堅ッ苦しいなァ、まじめが服着て歩いてんのか、お前は」
プルーメが雰囲気を和らげようとしてくれたのに、台無しだ。たしなめられたものの気にする様子もなく、リオヴァスはお茶に砂糖を入れて溶かし始めた。こっそり塩に変えてしまおうかと思ったが、さすがにかわいそうかとレーネは思いとどまった。今はリオヴァスにいたずらをしかけるより、ティノールトの味方であることを印象づけたほうがいい。
音をたてないように魔法で、レーネの椅子をほんの心持ちティノールトに近づける。ティノールトはすぐに気づいてくれて、ふわりと笑みを向けてくれた。
「俺のかわいいレーたんといちゃつくな!」
「僕、リオおじさんのじゃない」
「リオヴァス、話がややこしくなるから黙ってて」
両側から言われ散々なはずだが、リオヴァスにへこたれる様子はない。一応、口はつぐんでくれるようだが、腕を組んで、青い目をティノールトに据えている。
「……まずは、来てくれてありがとう。僕はあまりここから離れるわけにいかないから、呼び出す形になってごめんね」
「いえ、こちらこそご挨拶が遅れ、申し訳ございません」
また深々と頭を下げるティノールトを見て、リオヴァスの眉間にしわが入った。今の何が不満だったのかと首を傾げるレーネの反対側で、くすくす笑い出したプルーメがリオヴァスの眉間を指で伸ばす。
「君も、彼が誠実な人なのは知ってるだろう。将軍に置いてるわけだし」
「……それとこれとは別だろう……」
うめくように絞り出して、リオヴァスが大きくため息をついた。腕組みはやめないようだが、視線の強さが少し和らいでいる。
ティノールトも顔を上げたので、レーネはそっと手を伸ばして、ティノールトの手に重ねた。プルーメがリオヴァスをなだめてくれるなら、レーネはティノールトを力づければいい。
「もし……お伺いしてもよろしければ……レーネさんと陛下、プルーメ様はいったい……」
「僕がレーネの育ての親、なのはなんとなく予想がついていると思うけど……僕はリオヴァスのSubなんだ」
プルーメの首には、青いCollarがつけられている。レーネがここに来る前からリオヴァスとプルーメはClaimしていて、基本的に離宮を離れず王都を守護する約束だった。
だから何の知らせもなくプルーメがレーネを拾ってきて、リオヴァスは驚いたし、Subの勝手な行動に眉をひそめたが、すぐにレーネをかわいがるようになった。
レーネが他に庇護してくれるもののいない子どもだったからということもあるが、それまでに生まれていた実子たちより、よほど気を使わなくていい存在だったからだ。
「妻の実家を気にしなくていいし、本人は素直だし、偶然とはいえプルーメとよく似た目をしているし、かわいくないわけないだろう」
「……なるほど」
まだ子どもだったレーネはリオヴァスが国王だということも知らず、かくして、リオおじさんとレーたんの間柄になったわけだ。育つ中でレーネもリオヴァスが国王であることも知ったが、先ほどのように陛下と呼ぶと他人行儀だと嘆かれるため、離宮では一応リオおじさんと呼ぶことにしている。
なお、レーネは外見を老けさせることに魔力を使い、リオヴァスとプルーメは若々しい見た目を保っているため、はたから見ると奇妙な関係である。
「そのかわいいレーたんに手ェ出されたら黙ってるわけにいかねェ」
「というわけで、呼び出すことになっちゃったんだよね。ごめんね」
「……なるほど」
ティノールトも将軍職についており、リオヴァス個人がどういう性格なのか知らないわけではない。まっすぐで気風のいい人で、何かを守るためなら相手に容赦しない男だ。
どうやって証を立てれば、と考え始めたティノールトのそばに、ふっと人影が立つ。
「違う。僕が、ティノールトくんがほしいと思って、Claimしたいって言った」
リオヴァスに、ティノールトが責められるというのは納得がいかない。ティノールトにもレーネを求めてくれる気持ちはあると思うが、レーネの意思だってある。
半ば憤慨してリオヴァスをねめつけるレーネの手に、そっと誰かの手が触れた。
「……俺も、Claimする相手はレーネさんがいいです」
ティノールトと触れ合っているところがじんわりして、苛立ちが霧散して消えていく。プルーメと暮らしていたころと同じくらい、ティノールトのそばにいると、レーネは穏やかな気持ちでいられる。それはめったに得られるものではないし、レーネがティノールトに心惹かれている証拠だと思うのだ。
リオヴァスをにらむのをやめて、レーネはティノールトの膝の上に座って抱きついた。この人は手放したくないし、Subとしてもそばにいてほしい。リオヴァスが邪魔するなら、戦ってもいいくらいだ。
「リオおじさんが何言っても、僕もティノールトくんがいい」
ぎゅ、とティノールトを抱きしめリオヴァスをにらんでから、ぷいとそっぽを向く。ティノールトが苦笑する気配が伝わってくるが、あれこれ言ってくるリオヴァスが悪いだろう。撫でてくれる手に気持ちよく身をゆだねていたら、プルーメが笑う声が聞こえてきた。
「だから言ったのに……あんまり頑固おやじみたいなことしたら、レーネに嫌われるよって」
「俺の、俺のレーたん……」
そろりと振り返ってみると、リオヴァスがテーブルに突っ伏していた。プルーメが笑いながらその背を撫でているので、何か問題があるわけではないだろう。ティノールトと顔を見合わせて、二人同時に吹き出す。
きっと、リオヴァスも折れてくれたはずだ。少し伸び上がってティノールトの頬に口づけ、ふわりと飛んでリオヴァスのそばに降り立つ。プルーメと一緒になってそっと背中を撫でると、リオヴァスが起き上がって、ぎゅっと抱きしめてきた。
「レーたん……俺はほんとにお前がかわいいんだ……」
「うん、ありがとう、リオおじさん」
リオヴァスがレーネをかわいがってくれていたのは事実だ。珍しいものを見せてくれたり、上等な服やお菓子をくれたり、Domとしての責任についても教えてくれた。離宮に来る目的の大半はプルーメに会うことだっただろうが、少ない時間をやりくりして、レーネにも向き合ってくれていたと思う。
「ティノールト・ヴァリエ」
改まった声にティノールトが椅子から下りて、片膝をついた。リオヴァスも立ち上がり、レーネの肩に手を置く。
「この子と俺は血は繋がってない。けど、自分の子どもみたいに思ってる大切な子だ。悲しませるようなことしてみろ、俺が直々にぶん殴ってやるからな」
「……肝に銘じます」
仕方ないか、とでも言いたげに息をついたリオヴァスが、促すようにレーネの背中を押してくれる。リオヴァスに一度微笑むと、レーネはティノールトの前に立った。
「二人とも、僕とティノールトくんがClaimしてもいいって」
「……お許しいただけて、よかったです」
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