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後編
26.西方
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リユネルヴェニアの将軍は三人いて、北方、西方、南方をそれぞれ担当することになっている。基本的には三人とも王都にいて、それぞれの駐屯地からの報告確認、担当する地域の貴族対応、予算獲得競争や根回しや人員確保やその他諸々、文官的な仕事が多い。無論ある程度の剣術の腕も備えていないと部下がついてこないので、鍛錬も欠かせない。
「……将軍って、忙しいんだねぇ……」
リィロンに教えられながら慌ただしく日常業務を経験し、前線の視察任務の準備に追われ、出発してしばらく。
ようやく馬に揺られるのにも慣れてきて、レーネはぼんやりと口にした。
なお、東方については湖が広がっていて、魔物や外敵による襲撃の可能性が低いため、全体統括としての将軍は置かれていない。東方の町や村に駐留する騎士団や魔術師団の人員が、状況に応じて適宜対応しているそうだ。
「疲れました?」
「大丈夫」
レーネは馬に乗ったこともなかったので、ティノールトの操る馬に同乗させられている。貴族の物見遊山ではないので、前線視察に馬車を使うことはないのだそうだ。それなら自分の魔法で飛んでついていくと言ったら、道中何があるかわからないので、魔物との戦闘以外に魔力を使うことはなるべく控えてほしいと言われてしまった。レーネの魔力はそれくらいでは尽きないのだが、そう言われれば素直に従うしかない。
騎士団では馬術は必須技術らしいが、魔術師団ではそんなことは習わない。リィロンも、ティノールトの補佐官の一人である騎士、クリフの馬に乗せられ、ティノールトの馬のすぐそばを進んでいる。
「……閣下、部下に敬語を使うのはお控えください」
「……気をつける」
そのクリフから小言が飛んで、ティノールトが神妙な顔をした。
「レーネ、閣下に気安い物言いをするな」
「ごめんなさい……」
当然レーネにも厳しい言葉が投げられて、きゅっと身を縮める。ティノールトはレーネの上司なので、クリフの言い分が正しい。
が、レーネの体に回っていたティノールトの腕に力が入って、レーネは後ろを振り返った。
「ティノー……かっ、か、どうかし……ましたか」
がちがちの言い方になってしまったが、なんとか取り繕えたと思う。ちらりとクリフを見たところ、非常に渋い顔だがお叱りはなさそうだ。
「レーネが落ち込んでいたら、元気づけたくなる」
レーネがクリフに叱られて身をすくめたのが気になったらしい。あれはクリフが正しいので仕方ないと思うのだが、気にしないでほしいと言おうとして、レーネはためらった。気安い物言いはだめ、なのだから、気にしなくていいと言うのもだめではなかろうか。ティノールトを撫でるのもたぶんだめだ。
何ならいいんだと少し悩んで、ティノールトに預けていた体を少しすり寄せる。伝わっただろうか。レーネがもう一度見上げると、ティノールトが真顔でこちらを凝視していた。怖い。
「……だめでしたか」
「だめじゃない……」
だめそうに見えるが。
しかし本人がいいと言っているので気にしないことにして、レーネは視線を前に戻した。ティノールトとクリフの前には一小隊が馬を並べており、後ろも同様に小隊がついてきている。どちらにも魔術師はおらず、今回の視察に加わっている魔術師はレーネとリィロンの二人だけだ。
将軍の移動にしてはずいぶんと人数が少ないような気もするが、魔物への対応以外にあまり人員を動かさないというのがティノールトの方針なのだそうだ。人が集団で移動すれば時間も物も必要になるし、その人員や物資は他の場所には使えなくなる。ティノールトを守ることに注力すれば、西方のどこかをあきらめなければならなくなるのだ。それでは本末転倒だろう、ということらしい。
「……妙ですね、駐留部隊の警戒領域からは外れているはずですが、魔物がまったく現れないとは」
ティノールトの妙な沈黙を気遣ってか、クリフが話題を切り替える。王都を出て何日か経っているが、その間魔物との戦闘は発生していない。
すぐにリィロンと背後から視線を感じて、レーネは再び身をすくめる羽目になった。
「レーネ」
促すようなティノールトの声が降ってきて、おずおずと彼を見上げる。レーネを責めている様子はない。そっとクリフのほうに視線を移すと、いぶかしむような顔でレーネを見ていた。説明しないわけにはいかないようだ。
「魔物が寄ってこないように、遠くのほうで倒すようにしてるんだけど……だめ、だった?」
「……何?」
少しきつめの声が返ってきて、レーネはティノールトの腕をぎゅっと掴んだ。相手が厳格な性格なのもあるだろうが、レーネはまだクリフが怖いのだ。クリフのほうも、年のわりにふわふわと頼りないレーネに苛立っているのだろうから、元々の相性が悪いのだと思う。
「結界を張るならわかるが……視認できない距離で魔物を倒す? そんな魔法が?」
「僕にはできないですけど、レーネさんならできますよ」
なぜかリィロンが誇らしげに答えて、ティノールトと頷き合う。クリフの視線が刺さるようで恐ろしくて、レーネはなんとかティノールトに隠れられないかとあがいた。さすがに身を隠すのは無理だろうが、顔だけでも隠れられたら、気持ちは楽になる。
「……ただの魔術師ではないということか」
「レーネは北の砦の筆頭魔術師だったと言ってるだろう」
「ですが、あの仕事振りを見ては……」
「レーネさん書類処理とか苦手ですもんねぇ……」
「……うん」
手を出したら台無しにすることはわかっていたので、補佐官という立場ではあるものの、レーネはいわゆる事務仕事には関わらないようにしていたのだ。それがクリフには不可解であり不愉快でもあったようで、一度ひどく怒られてしまった。
クリフの言うことはもっともだし、もしかしたら歳を重ねて改善しているかもしれない。そう思ってレーネが手伝ったところ、クリフの仕事が、控えめに言って二倍以上に増えたのだった。それ以来レーネは、クリフからも書類に触るなと厳命されていて、執務室にいるときはほとんど仕事がないのである。
「できるようになったかもと思ったんだけど……」
「二度とやるな」
「レーネは俺のそばにいてくれればいい」
ティノールトに撫でられて、そういうわけにもいかないだろうとため息をつく。こういう視察のように外に出るときにしか役に立てないようでは、ティノールトたちに負担がかかる。もっとできることを増やさなければいけない。
魔法ならいろいろできると思うのだが、その魔法をどう使えばティノールトたちの助けになるのか、レーネにはやり方がわからなかった。
「……ひとまず、今回の移動に関しては、魔物への警戒はあまりいらないということだな」
「……ほんとは不寝番もしなくていいよ、守ってるから」
前と後ろの小隊がざわついて、クリフが一喝する。一応全体の頂点にいるのはティノールトなのだが、日常的な指示はクリフが出すことが多いようだ。
小隊の面々にちらちらと見られているのがわかって、レーネはきょとんと目を瞬いた。ティノールトと彼らが話している横にいたことはあるが、レーネ自身はまだ彼らと会話したことがない。隊長らしい人に言っておくべきだったろうかと首をひねると、レーネの体を支えているティノールトの腕に、きゅっと抱き寄せられる。
「ティ……閣下?」
名前を呼びかけて尊称に直し、どうかしたのかと顔を上げる。厳しい顔で前を見ているが、何か危険な生物でもいたのだろうか。レーネも前を見てみるが、前を進んでいる小隊の後ろ姿と、馬の尻くらいしか見えない。
何もないなと首をかしげてもう一度ティノールトを見上げると、また撫でられた。
「どうかした……ました、ですか」
「何も。魔物の対処は助かる、ありがとう」
「……僕にできること、したいから」
ごまかされたかなと思いつつ、お礼を言ってもらえたのは素直に嬉しくてレーネは微笑んだ。普段あまり役に立てていない自覚はあるので、できることが見つかると嬉しくなる。
それからはっとしてクリフを見たが、険しい顔でレーネを見てはいたものの、小言を言われることはなかった。今のは許されたということなのか、これからも許してもらえるのか、どちらなのかわからない。
たまたま目こぼししてもらっただけにしても、気を引きしめないといけない。ティノールトの腕を掴んでいた力をそっと緩めて、レーネは馬上で姿勢を正した。
「……将軍って、忙しいんだねぇ……」
リィロンに教えられながら慌ただしく日常業務を経験し、前線の視察任務の準備に追われ、出発してしばらく。
ようやく馬に揺られるのにも慣れてきて、レーネはぼんやりと口にした。
なお、東方については湖が広がっていて、魔物や外敵による襲撃の可能性が低いため、全体統括としての将軍は置かれていない。東方の町や村に駐留する騎士団や魔術師団の人員が、状況に応じて適宜対応しているそうだ。
「疲れました?」
「大丈夫」
レーネは馬に乗ったこともなかったので、ティノールトの操る馬に同乗させられている。貴族の物見遊山ではないので、前線視察に馬車を使うことはないのだそうだ。それなら自分の魔法で飛んでついていくと言ったら、道中何があるかわからないので、魔物との戦闘以外に魔力を使うことはなるべく控えてほしいと言われてしまった。レーネの魔力はそれくらいでは尽きないのだが、そう言われれば素直に従うしかない。
騎士団では馬術は必須技術らしいが、魔術師団ではそんなことは習わない。リィロンも、ティノールトの補佐官の一人である騎士、クリフの馬に乗せられ、ティノールトの馬のすぐそばを進んでいる。
「……閣下、部下に敬語を使うのはお控えください」
「……気をつける」
そのクリフから小言が飛んで、ティノールトが神妙な顔をした。
「レーネ、閣下に気安い物言いをするな」
「ごめんなさい……」
当然レーネにも厳しい言葉が投げられて、きゅっと身を縮める。ティノールトはレーネの上司なので、クリフの言い分が正しい。
が、レーネの体に回っていたティノールトの腕に力が入って、レーネは後ろを振り返った。
「ティノー……かっ、か、どうかし……ましたか」
がちがちの言い方になってしまったが、なんとか取り繕えたと思う。ちらりとクリフを見たところ、非常に渋い顔だがお叱りはなさそうだ。
「レーネが落ち込んでいたら、元気づけたくなる」
レーネがクリフに叱られて身をすくめたのが気になったらしい。あれはクリフが正しいので仕方ないと思うのだが、気にしないでほしいと言おうとして、レーネはためらった。気安い物言いはだめ、なのだから、気にしなくていいと言うのもだめではなかろうか。ティノールトを撫でるのもたぶんだめだ。
何ならいいんだと少し悩んで、ティノールトに預けていた体を少しすり寄せる。伝わっただろうか。レーネがもう一度見上げると、ティノールトが真顔でこちらを凝視していた。怖い。
「……だめでしたか」
「だめじゃない……」
だめそうに見えるが。
しかし本人がいいと言っているので気にしないことにして、レーネは視線を前に戻した。ティノールトとクリフの前には一小隊が馬を並べており、後ろも同様に小隊がついてきている。どちらにも魔術師はおらず、今回の視察に加わっている魔術師はレーネとリィロンの二人だけだ。
将軍の移動にしてはずいぶんと人数が少ないような気もするが、魔物への対応以外にあまり人員を動かさないというのがティノールトの方針なのだそうだ。人が集団で移動すれば時間も物も必要になるし、その人員や物資は他の場所には使えなくなる。ティノールトを守ることに注力すれば、西方のどこかをあきらめなければならなくなるのだ。それでは本末転倒だろう、ということらしい。
「……妙ですね、駐留部隊の警戒領域からは外れているはずですが、魔物がまったく現れないとは」
ティノールトの妙な沈黙を気遣ってか、クリフが話題を切り替える。王都を出て何日か経っているが、その間魔物との戦闘は発生していない。
すぐにリィロンと背後から視線を感じて、レーネは再び身をすくめる羽目になった。
「レーネ」
促すようなティノールトの声が降ってきて、おずおずと彼を見上げる。レーネを責めている様子はない。そっとクリフのほうに視線を移すと、いぶかしむような顔でレーネを見ていた。説明しないわけにはいかないようだ。
「魔物が寄ってこないように、遠くのほうで倒すようにしてるんだけど……だめ、だった?」
「……何?」
少しきつめの声が返ってきて、レーネはティノールトの腕をぎゅっと掴んだ。相手が厳格な性格なのもあるだろうが、レーネはまだクリフが怖いのだ。クリフのほうも、年のわりにふわふわと頼りないレーネに苛立っているのだろうから、元々の相性が悪いのだと思う。
「結界を張るならわかるが……視認できない距離で魔物を倒す? そんな魔法が?」
「僕にはできないですけど、レーネさんならできますよ」
なぜかリィロンが誇らしげに答えて、ティノールトと頷き合う。クリフの視線が刺さるようで恐ろしくて、レーネはなんとかティノールトに隠れられないかとあがいた。さすがに身を隠すのは無理だろうが、顔だけでも隠れられたら、気持ちは楽になる。
「……ただの魔術師ではないということか」
「レーネは北の砦の筆頭魔術師だったと言ってるだろう」
「ですが、あの仕事振りを見ては……」
「レーネさん書類処理とか苦手ですもんねぇ……」
「……うん」
手を出したら台無しにすることはわかっていたので、補佐官という立場ではあるものの、レーネはいわゆる事務仕事には関わらないようにしていたのだ。それがクリフには不可解であり不愉快でもあったようで、一度ひどく怒られてしまった。
クリフの言うことはもっともだし、もしかしたら歳を重ねて改善しているかもしれない。そう思ってレーネが手伝ったところ、クリフの仕事が、控えめに言って二倍以上に増えたのだった。それ以来レーネは、クリフからも書類に触るなと厳命されていて、執務室にいるときはほとんど仕事がないのである。
「できるようになったかもと思ったんだけど……」
「二度とやるな」
「レーネは俺のそばにいてくれればいい」
ティノールトに撫でられて、そういうわけにもいかないだろうとため息をつく。こういう視察のように外に出るときにしか役に立てないようでは、ティノールトたちに負担がかかる。もっとできることを増やさなければいけない。
魔法ならいろいろできると思うのだが、その魔法をどう使えばティノールトたちの助けになるのか、レーネにはやり方がわからなかった。
「……ひとまず、今回の移動に関しては、魔物への警戒はあまりいらないということだな」
「……ほんとは不寝番もしなくていいよ、守ってるから」
前と後ろの小隊がざわついて、クリフが一喝する。一応全体の頂点にいるのはティノールトなのだが、日常的な指示はクリフが出すことが多いようだ。
小隊の面々にちらちらと見られているのがわかって、レーネはきょとんと目を瞬いた。ティノールトと彼らが話している横にいたことはあるが、レーネ自身はまだ彼らと会話したことがない。隊長らしい人に言っておくべきだったろうかと首をひねると、レーネの体を支えているティノールトの腕に、きゅっと抱き寄せられる。
「ティ……閣下?」
名前を呼びかけて尊称に直し、どうかしたのかと顔を上げる。厳しい顔で前を見ているが、何か危険な生物でもいたのだろうか。レーネも前を見てみるが、前を進んでいる小隊の後ろ姿と、馬の尻くらいしか見えない。
何もないなと首をかしげてもう一度ティノールトを見上げると、また撫でられた。
「どうかした……ました、ですか」
「何も。魔物の対処は助かる、ありがとう」
「……僕にできること、したいから」
ごまかされたかなと思いつつ、お礼を言ってもらえたのは素直に嬉しくてレーネは微笑んだ。普段あまり役に立てていない自覚はあるので、できることが見つかると嬉しくなる。
それからはっとしてクリフを見たが、険しい顔でレーネを見てはいたものの、小言を言われることはなかった。今のは許されたということなのか、これからも許してもらえるのか、どちらなのかわからない。
たまたま目こぼししてもらっただけにしても、気を引きしめないといけない。ティノールトの腕を掴んでいた力をそっと緩めて、レーネは馬上で姿勢を正した。
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