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後編
25.入り乱れて手に負えない
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「……大丈夫ですか?」
「……うん」
長椅子の上に半ば寝転がるような体勢で、ティノールトはレーネを抱えてずっと撫でてくれている。
甘えている場合ではない、と思うのだが、少し前までの狂乱と移動の疲れもあるのか、子どものようにあやされているのが心地よくて、離れがたい。
「……まだ、戻りそうにないですか?」
「わからない……体の真ん中が、すーすーする」
レーネは今までセーフワードを使われたことがなかったから、CommandもGlareも使えない状態になったことはなかった。Domとしての能力というのは、案外体の深いところに結びついているものらしい。腹の少し下あたりがなんだか心もとなくて、立っていても座っていても居心地が悪かった。
自分一人で立とうとしてぐらりと傾いたレーネを、ティノールトが無言で抱き上げて今に至る。
詳しく調べたことはないが、時間を置いたら戻るという話を聞いたことはあって、二人でレーネの回復を待っているところだ。ここは執務室の横に設けられている小部屋の一つだそうで、将軍付きの補佐官が個別に使ったり、内密な話をしたりするときに使うらしい。今はティノールトやリィロンというSubの人員がいるので、そういう事態のときにも使っているそうだ。
「すみません、他に方法が思いつかなくて……」
「君は悪くない。僕も、自分のことなのにどうにもできなかったし……いろいろ、ごめん」
心配そうにレーネの顔をのぞき込んでは、ティノールトが何度も謝罪の言葉を口にする。ティノールトが悪いわけではないし、むしろレーネが冷静さを失ったのが原因だ。Glareを叩きつけてしまったことも、その場の後始末も任せきりにしてしまったことも含めて、レーネもティノールトに謝った。
「元はといえば、俺が驚かせたのが」
「……うん、驚いた」
執務机の後ろに座っていたということは、ティノールトが西方将軍の地位にあるということだ。レーネに届いたあの紙切れは、オルランドに聞いたところによれば騎士団の辞令というもので、レーネを西方将軍補佐官に任命する、と書かれていた。
だから、明日からのレーネは、ティノールトの部下になる。
「僕が事務仕事に向いていないのは、君も知っていると思っていた」
騎士団の前線における実質的な最高司令官は、イダンのような拠点責任者だ。そのもっと上の階級の、さらには将軍ともなると、実のところ前線に出る機会はあまりなくて、後方管理の業務が多いことくらいはレーネも知っている。
そして、レーネが書類を触れば台無しになるのは、ティノールトも知っているはずだ。
「……本当は、北方の配属になるつもりだったんです」
レーネは北の砦の筆頭魔術師で、北の砦にいることを望んでいた。だからティノールトも、現場の経験や指揮官としての知見を蓄えて、騎士団側での北の砦の最高責任者になろうと努力した。レーネに釣り合う人間になろうと思えば、剣の腕も、知略も磨かなければいけないと思っていたから、たゆまず研鑽してきた。
だが、その目論見はうまくいかなかった。実力をつけたことはよかったが、人や物資の足りない西方に、半ば固定のような形で配属されるようになってしまったのだ。騎士団や魔術師団の拠点がない分、西方は常に魔物の脅威にさらされていて、いつでも人員を求めている。
「それでも出世すれば希望が通るかと思ったんですが……」
結果、西方将軍である。北の砦どころではない。リユネルヴェニアでは将軍の上は元帥の地位になるが、騎士団は国王直下の組織であり、つまるところ元帥とは国王その人だ。国王を除いて、騎士団の中で言えば最上位の一人になってしまい、北方に行きたいとはとても言えない階級になってしまった。
「……君、すごいね」
「すごくないです。レーネさんのそばに行きたかっただけなのに、全然できませんでした」
ティノールトは確か、まだ三十にもなっていなかった気がする。その年で将軍位についていればすごいことだと思うのだが、本人からすると目的が叶っていないのでだめらしい。
レーネからは、すごいとしか言えないのだが。
「なので、その……俺が行けないので、レーネさんを呼び寄せるしかなくて……」
魔術師団にも散々断られたが、あきらめずに粘り強く交渉し続けて、ついには魔術師団が折れた。そのため騎士団側からの辞令として、レーネに異動の通知が届いたのだ。
「僕一人に、そこまで価値があるかな」
「……怒られることを承知で言いますが、価値がどうとかの問題じゃないです。俺があなたをほしかったんです」
「公私混同だね」
「……怒られることは、わかってます……」
ばつが悪そうに目を逸らすティノールトに、レーネはふにゃりと笑った。レーネに視線を戻したティノールトが、おそるおそるといった様子で尋ねてくる。
「許して、もらえますか」
「……僕、君が十年前に僕のこと置いてったのは、まだ悲しいと思ってるよ」
言葉につまった様子でティノールトが唇を引き結ぶ。
パートナーとして、うまくいっていると思っていた。ティノールトが抑制剤を飲むことがなくなったのは知っていたし、レーネも毎日よく眠れていた。
それがいきなり、事前に相談もなく出ていくと告げられて、何も誰も悪くない、自分の力不足だと言われたところで、気持ちの整理がつくはずもなかった。あのあとしばらく、レーネは誰ともPlayができなくて、寝不足や頭痛に悩まされたくらいだ。
「王都に呼び寄せられたのも、ひどいと思ってる」
「……すみません……」
養父と暮らしていた場所だから、王都が懐かしくないと言えばうそになる。しかしここに来れば、レーネはいろいろと面倒なことに巻き込まれかねない事情があるのだ。そういった事情をティノールトは知らないだろうことを考慮してみても、慣れ親しんだ場所から同意も得ず無理やり引き離したのはひどいと思う。
「……けど」
言葉を切って、レーネは自分から手を伸ばしてティノールトの頬に触れた。昔より精悍になった印象と違わず、肌は少し硬くなっている。
「君にまた会えたのが、嬉しいとも思ってる」
ティノールトの腕に抱かれて、ここは安心していい場所だと思い出したのも事実だ。でなければ今、ティノールトにされるがままになったり、大人しく撫でられることを許したりなどしない。
いくつもの感情が同時にあふれて、どうしていいかわからずに持て余して、暴走した結果があのGlareだった。
「……今、僕の中ぐちゃぐちゃだよ、ティノールトくん。君のせいで」
「レーネ、さん」
ティノールトが起き上がって、ずり落ちかけたレーネを長椅子に座らせ、自分は床にひざまずいた。きょとんと見下ろすレーネに、まっすぐな空色の目が向けられる。
「あのあと、他にも何人かDomの方とPlayしました」
それにどこかがちくりと痛むのはおかしいだろうか。十年も離れていたのだから、他の誰かとPlayをするのは当たり前のことだ。レーネだって、サンサに相手をお願いしてきた。ティノールトには他の人とPlayしてほしくないなどと、勝手な言い分だろう。
「だからこそ確信があって……俺が膝をつきたい相手は、レーネさんだけなんです」
不意に、レーネの体に力が入るようになった。しかし、意図せずGlareが出てしまいそうな気配はない。ティノールトも気づいたのか見つめてくる視線の色が変わって、レーネは一言こぼした。
「Kneel」
ティノールトの足が崩れて、レーネが教えた姿勢に変わる。
まだ、覚えてくれていた。
「Good boy」
褒められて嬉しそうにはしても、その姿勢を崩しはしない。
「レーネさん、もう一度、俺をあなたのSubにしてください」
従いたいDomはレーネだけだと躊躇なく言ってみせて、Commandにも言いなりになって、手綱を差し出してねだられる。
そこまでされてぐらつかないDomがいるとしても、レーネでないことは確かだ。
「……僕、を」
ただ、素直に受け入れるには、レーネの胸にもやもやと巣くうわだかまりは重すぎた。十年かけて作られた重しは、すぐには取り外せない。
「僕を、納得させて、ティノールトくん」
「納得……ですか?」
うなずいて、レーネは長椅子にきちんと座り直した。
Domとしての能力は戻ってきている。Commandも使えるしGlareも出せる。だが、レーネとティノールトが今から始めるべきは、DomとSubとしての関係構築ではない。
「……僕はまだ、悲しいと思ったり、ひどいと思ったりしてる。これを、きちんと整理しないと……君と、ちゃんと向き合えない気がする」
ぎゅっと握り込んだレーネの両手に、そっとティノールトの両手が乗せられた。触れている場所がずいぶんと、分厚い皮膚に覆われている気がする。
「チャンス、くださるんですね」
「チャンス……なのかな」
「ちゃんと向き合ってもらえるために、俺が努力すればいいだけでしょう?」
そうしてみせます、と手の甲に口づけられて、もしかしてすぐに受け入れてしまうかもしれないと、レーネは少しだけ心もとなくなった。
「……うん」
長椅子の上に半ば寝転がるような体勢で、ティノールトはレーネを抱えてずっと撫でてくれている。
甘えている場合ではない、と思うのだが、少し前までの狂乱と移動の疲れもあるのか、子どものようにあやされているのが心地よくて、離れがたい。
「……まだ、戻りそうにないですか?」
「わからない……体の真ん中が、すーすーする」
レーネは今までセーフワードを使われたことがなかったから、CommandもGlareも使えない状態になったことはなかった。Domとしての能力というのは、案外体の深いところに結びついているものらしい。腹の少し下あたりがなんだか心もとなくて、立っていても座っていても居心地が悪かった。
自分一人で立とうとしてぐらりと傾いたレーネを、ティノールトが無言で抱き上げて今に至る。
詳しく調べたことはないが、時間を置いたら戻るという話を聞いたことはあって、二人でレーネの回復を待っているところだ。ここは執務室の横に設けられている小部屋の一つだそうで、将軍付きの補佐官が個別に使ったり、内密な話をしたりするときに使うらしい。今はティノールトやリィロンというSubの人員がいるので、そういう事態のときにも使っているそうだ。
「すみません、他に方法が思いつかなくて……」
「君は悪くない。僕も、自分のことなのにどうにもできなかったし……いろいろ、ごめん」
心配そうにレーネの顔をのぞき込んでは、ティノールトが何度も謝罪の言葉を口にする。ティノールトが悪いわけではないし、むしろレーネが冷静さを失ったのが原因だ。Glareを叩きつけてしまったことも、その場の後始末も任せきりにしてしまったことも含めて、レーネもティノールトに謝った。
「元はといえば、俺が驚かせたのが」
「……うん、驚いた」
執務机の後ろに座っていたということは、ティノールトが西方将軍の地位にあるということだ。レーネに届いたあの紙切れは、オルランドに聞いたところによれば騎士団の辞令というもので、レーネを西方将軍補佐官に任命する、と書かれていた。
だから、明日からのレーネは、ティノールトの部下になる。
「僕が事務仕事に向いていないのは、君も知っていると思っていた」
騎士団の前線における実質的な最高司令官は、イダンのような拠点責任者だ。そのもっと上の階級の、さらには将軍ともなると、実のところ前線に出る機会はあまりなくて、後方管理の業務が多いことくらいはレーネも知っている。
そして、レーネが書類を触れば台無しになるのは、ティノールトも知っているはずだ。
「……本当は、北方の配属になるつもりだったんです」
レーネは北の砦の筆頭魔術師で、北の砦にいることを望んでいた。だからティノールトも、現場の経験や指揮官としての知見を蓄えて、騎士団側での北の砦の最高責任者になろうと努力した。レーネに釣り合う人間になろうと思えば、剣の腕も、知略も磨かなければいけないと思っていたから、たゆまず研鑽してきた。
だが、その目論見はうまくいかなかった。実力をつけたことはよかったが、人や物資の足りない西方に、半ば固定のような形で配属されるようになってしまったのだ。騎士団や魔術師団の拠点がない分、西方は常に魔物の脅威にさらされていて、いつでも人員を求めている。
「それでも出世すれば希望が通るかと思ったんですが……」
結果、西方将軍である。北の砦どころではない。リユネルヴェニアでは将軍の上は元帥の地位になるが、騎士団は国王直下の組織であり、つまるところ元帥とは国王その人だ。国王を除いて、騎士団の中で言えば最上位の一人になってしまい、北方に行きたいとはとても言えない階級になってしまった。
「……君、すごいね」
「すごくないです。レーネさんのそばに行きたかっただけなのに、全然できませんでした」
ティノールトは確か、まだ三十にもなっていなかった気がする。その年で将軍位についていればすごいことだと思うのだが、本人からすると目的が叶っていないのでだめらしい。
レーネからは、すごいとしか言えないのだが。
「なので、その……俺が行けないので、レーネさんを呼び寄せるしかなくて……」
魔術師団にも散々断られたが、あきらめずに粘り強く交渉し続けて、ついには魔術師団が折れた。そのため騎士団側からの辞令として、レーネに異動の通知が届いたのだ。
「僕一人に、そこまで価値があるかな」
「……怒られることを承知で言いますが、価値がどうとかの問題じゃないです。俺があなたをほしかったんです」
「公私混同だね」
「……怒られることは、わかってます……」
ばつが悪そうに目を逸らすティノールトに、レーネはふにゃりと笑った。レーネに視線を戻したティノールトが、おそるおそるといった様子で尋ねてくる。
「許して、もらえますか」
「……僕、君が十年前に僕のこと置いてったのは、まだ悲しいと思ってるよ」
言葉につまった様子でティノールトが唇を引き結ぶ。
パートナーとして、うまくいっていると思っていた。ティノールトが抑制剤を飲むことがなくなったのは知っていたし、レーネも毎日よく眠れていた。
それがいきなり、事前に相談もなく出ていくと告げられて、何も誰も悪くない、自分の力不足だと言われたところで、気持ちの整理がつくはずもなかった。あのあとしばらく、レーネは誰ともPlayができなくて、寝不足や頭痛に悩まされたくらいだ。
「王都に呼び寄せられたのも、ひどいと思ってる」
「……すみません……」
養父と暮らしていた場所だから、王都が懐かしくないと言えばうそになる。しかしここに来れば、レーネはいろいろと面倒なことに巻き込まれかねない事情があるのだ。そういった事情をティノールトは知らないだろうことを考慮してみても、慣れ親しんだ場所から同意も得ず無理やり引き離したのはひどいと思う。
「……けど」
言葉を切って、レーネは自分から手を伸ばしてティノールトの頬に触れた。昔より精悍になった印象と違わず、肌は少し硬くなっている。
「君にまた会えたのが、嬉しいとも思ってる」
ティノールトの腕に抱かれて、ここは安心していい場所だと思い出したのも事実だ。でなければ今、ティノールトにされるがままになったり、大人しく撫でられることを許したりなどしない。
いくつもの感情が同時にあふれて、どうしていいかわからずに持て余して、暴走した結果があのGlareだった。
「……今、僕の中ぐちゃぐちゃだよ、ティノールトくん。君のせいで」
「レーネ、さん」
ティノールトが起き上がって、ずり落ちかけたレーネを長椅子に座らせ、自分は床にひざまずいた。きょとんと見下ろすレーネに、まっすぐな空色の目が向けられる。
「あのあと、他にも何人かDomの方とPlayしました」
それにどこかがちくりと痛むのはおかしいだろうか。十年も離れていたのだから、他の誰かとPlayをするのは当たり前のことだ。レーネだって、サンサに相手をお願いしてきた。ティノールトには他の人とPlayしてほしくないなどと、勝手な言い分だろう。
「だからこそ確信があって……俺が膝をつきたい相手は、レーネさんだけなんです」
不意に、レーネの体に力が入るようになった。しかし、意図せずGlareが出てしまいそうな気配はない。ティノールトも気づいたのか見つめてくる視線の色が変わって、レーネは一言こぼした。
「Kneel」
ティノールトの足が崩れて、レーネが教えた姿勢に変わる。
まだ、覚えてくれていた。
「Good boy」
褒められて嬉しそうにはしても、その姿勢を崩しはしない。
「レーネさん、もう一度、俺をあなたのSubにしてください」
従いたいDomはレーネだけだと躊躇なく言ってみせて、Commandにも言いなりになって、手綱を差し出してねだられる。
そこまでされてぐらつかないDomがいるとしても、レーネでないことは確かだ。
「……僕、を」
ただ、素直に受け入れるには、レーネの胸にもやもやと巣くうわだかまりは重すぎた。十年かけて作られた重しは、すぐには取り外せない。
「僕を、納得させて、ティノールトくん」
「納得……ですか?」
うなずいて、レーネは長椅子にきちんと座り直した。
Domとしての能力は戻ってきている。Commandも使えるしGlareも出せる。だが、レーネとティノールトが今から始めるべきは、DomとSubとしての関係構築ではない。
「……僕はまだ、悲しいと思ったり、ひどいと思ったりしてる。これを、きちんと整理しないと……君と、ちゃんと向き合えない気がする」
ぎゅっと握り込んだレーネの両手に、そっとティノールトの両手が乗せられた。触れている場所がずいぶんと、分厚い皮膚に覆われている気がする。
「チャンス、くださるんですね」
「チャンス……なのかな」
「ちゃんと向き合ってもらえるために、俺が努力すればいいだけでしょう?」
そうしてみせます、と手の甲に口づけられて、もしかしてすぐに受け入れてしまうかもしれないと、レーネは少しだけ心もとなくなった。
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