馬鹿犬は高嶺の花を諦めない

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馬鹿犬、駄犬、どっちも褒められてない

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 荒い息が聞こえると、嬉しくなる。師匠が気持ち良くなってくれているのがわかるから。本人は絶対認めないだろうし、もし俺がそんなことを口にしようものなら、今すぐベッドから蹴り落とされるだろうけど。
 晒け出されている引き締まった体に余すところなく触れて、男の場合は特に用途がない胸の尖りを舐めしゃぶる。師匠の体はどこも甘い気がする。何なら全身舐め回したいけど、たぶんそれも蹴り飛ばされるから我慢する。今は師匠に奉仕して、気持ち良くなってもらうための時間だ。

「ッ、は……っ」

 空いている方を押し潰したり、緩く捏ね回したりしながら、意識が逸れた瞬間に歯を立てる。噛むと師匠が耐え切れずに声を上げてくれるから、ついじっくり弄ってしまう。そうやって俺が精魂込めて育てた師匠の乳首は、可愛がるとぷっくりと熟れるようになっている。
 そろそろ他のところも、と唇をずらして、鎖骨に吸いつき、首筋に噛みつく。腰から尻までの滑らかなラインも捨てがたくて、何度も手で撫でる。耳たぶを甘噛みして、舌を入れてわざと水音を立てると、師匠の体があからさまに震えた。耳がいいから、音の刺激に弱いのは知っている。世界一すごい人が身を委ねてくれていると思うと、体が熱くなって血が滾る。

「師匠、一緒にイきたい……」

 見ていただけで勃ち上がっているモノを擦り付けると、薄い瞼が震えて金色の滲む碧の瞳がこちらを向いた。どんな宝石よりも綺麗だと思う。

「テメ、ェっ……出すだけ、っに、いちいち、ッ……許可、取んじゃねぇ……!」

 お伺いなしにやろうものなら、それも殴り飛ばされる気がするけど。
 ひとまずお許しがもらえたので、二つ重ね合わせて擦り上げる。師匠のモノに触れていると思うだけで、息を詰めるような声で感じてくれていると思うだけで、自身もどんどん大きくなっていく。気持ちいい。気持ち良くなってほしい。
 腰を振りながら師匠のモノを扱き、耳元に唇を寄せた。

「イこう、師匠」

 鈴口に爪を立ててやれば、師匠の喉から声にならない音が漏れた。血管が浮くほどシーツを強く掴んで、噛み締めている上の口とは対照的に、下からはびゅくびゅくと白濁液が飛んでいる。嬌声を耐える顔に煽られて、俺も師匠の体を遠慮なく汚した。二人分の体液を下腹に塗り付けるように広げれば、形の良い唇が開いて息を漏らす。本当に、綺麗で艶めかしい。いつもこの瞬間で師匠の体を永久にとどめておきたいと思うけど、これ以上の痴態を見る欲望も我慢出来ないから、記憶に刻み付けるだけにする。
 達して弛緩した体から液体を掬い取って、後孔の縁を指でなぞる。それだけで小さく跳ねる体が愛おしい。

「ま、て、まだ……ッ」
「できない」
「っの、駄犬……!」

 普段なら「待ても出来ねぇのかこの駄犬」くらい言われると思う。今は師匠も余裕がなくて、一度イって敏感な体を俺が弄っているから、いつもより弱々しくこちらを睨むだけだ。そんな顔だってエロいだけなのに。
 充分濡らして緩んだ孔に、遠慮なく指を突っ込んでしこりに触れる。

「師匠、もっとほしい」
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