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第1章
2話 確執
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ルミネールは周りを海に囲まれており、外敵であるイシュからの侵略を受けにくい構造になっている。
昔のイシュは海を渡れたらしいが攻撃性と念動に対する耐性を進化させる代わりに非常に機体が重くなっているらしく、奴らは海を渡れない。
もちろん空を飛ぶ機体も稀にあるが、どうも海風が苦手らしく大抵の機体は海に途中で墜落するか、ルミネールに辿り着いても、「ジジジ」と全身から音がして壊れてしまうのだ。
そんなことを繰り返しているうちにいつの間にか海を渡ってくるイシュはめっきりいなくなってしまったそうだ。
まだイシュが島に流れ着いていた頃、壊れたイシュの残骸を回収して調べようと試みたらしいが、直接触ったり念動で動かそうとすると何故か丸焦げになってしまい調査どころじゃなかったらしい。
祖父曰くイシュの自己防衛反応なんじゃないかと言っていた。
ある日、ある研究者が丸焦げになったイシュを調査していたところ、他の機体よりも焦げ具合が少ない機体がある事を発見した。
そこでルミネールの偉い人は国中から人を集めてはイシュの残骸に触れさせて、イシュに触れても丸焦げにせずにすむ人を探したらしい。
人探しを初めて一年が過ぎた時だろうか、目当ての人はなかなか現れず、いよいよ残りの人も少なくなってきたのでエルミールの中でもあまり人が立ち寄らない末端の集落まで声がかかった。
そこの集落はいわゆる落伍者の集まりで、とりわけ超能力が劣る人が隠れる様に暮していた。
長年イシュとの戦争があったせいか、戦争にも生活にも役に立たない者は街で除け者にされることがあったそうだ。
そんな人達の集まりのため、国もあまり期待をしておらず、本当に藁にもすがる状況だったのだろう。
しかし、状況は一転する。
集落のある青年がイシュを全く焦げさせることなく触れる事が出来てしまったのだ。
それどころか、住民の大半があまり損傷させることなくイシュに触れる事ができた。
超能力の強さとイシュへの影響が比例していたのである。
黒髪で右目の下に黒子があるその青年はヴェルトとなのり、後に集落の者達を束ねイシュの回収と解析を担う諜報部隊を組織した。
その功績は凄まじく落伍者の出にも関わらず国から下級貴族の位を与えられ、それが今のヴェルト一族の始まりとなった。
ルミネール西海岸にある大きな屋敷の門をシロエは開く。
建物の中から黒い服に身を包んだ長身初老の男性が歩み寄る。
「おかえりなさいませ。シロエ様。」
「ただいま、爺」
爺と呼ばれるその男はシロエに向かって一礼すると、カバンや上着を受け取り建物の奥へと入って行った。
シロエは広々としたホールにある右の階段から2階に上り、中心にある部屋の前に立った。
一呼吸すると2回扉を叩き、中から声がしたのを確認してから扉を開ける。
「ただいま帰りました。」
開けた扉の間から部屋の奥にいる男に一礼する。
「シロエか、入れ」
はい、と少し暗めの返事をしてシロエはその重々しい部屋に入って行った。
部屋の両端は大量の本が整理された本棚が聳え立っており、その重圧が空気をさらに重くしていた。
重い空気をもろともせずに男が言葉を発する。
「明日は後方で実践演習だそうだな。」
はい、とシロエが返事をするのを遮るように男は続ける。
「代々ヴェルト家はその体質が故にイシュとの戦いにおいて欠くことのできぬ役割を果たしてきた。お前には期待しているのだ。明日は私の部隊も同行する。話は通しているからお前も時間が空き次第、私の部隊についてこい。」
「はい、お父様。期待に添えるよう努力します。」
シロエは俯きながら、失礼しますと言って部屋を後にした。
部屋を出て力が抜けたのか廊下にはため息が響き渡る。
シロエは父を尊敬していた。父は諜報としてイシュの分析を行うだけでなく、戦闘員としても優秀な男であった。
通常活動できるイシュは戦争の跡地である後方には存在しないが、稀にまだ動けるイシュが潜んでいることがあるのだ。
父は戦闘能力の乏しい後方人員とは異なりその超能力でイシュの残党を度々仕留めている事ができる稀有な存在だ。
そんな父と比較してシロエは凡庸そのものだった。念動も創造も干渉も前線で戦うには程遠いし、壊れかけのイシュでも倒せるとは思えないほど凡庸であった。
たまに超直感的な感覚によって機器を察知したりすることはできるが、本当にその程度なのだ。
父はその超直感をスーパーセンシティブと呼び、次世代のルミネールが生まれたなんて話しているのを子供の頃耳にしたが、その度に心がいたんだ。よって、シロエは父の期待が苦手で重荷だった。
「またお父上様となにかありましたか。」
階段付近でシロエを待っていたであろう爺が話かける。
「何もないよ。いつも通り。」
爺は表情を変えず、そうですか、と言って自室に向かうシロエを見送った。
父とは最近ぎくしゃくしている。と言っても一方的にシロエがそう思っているだけなのだが、父の期待から逃げるように言葉や行動を選んでいった結果、自分でもどのように接してよいのか分からなくなってしまっていた。
父と近い関係にいる爺に対しても自然とそうなってしまっているので、どうにか昔の関係性を取り戻したいのだが、なかなか上手くはいっていない。
部屋の前に差し掛かり、ドアノブに手をかけ部屋に入ろうとしたが、爺のことが気になり後ろを振り返る。
彼は律儀にまだ自分を見送っていたので
「いつもありがとう。明日の実践で少し緊張しているだけだから心配しないで。」
そう言って作り笑いをした。
「明日はお父上様に同行しシロエ様の警護を仰せ使っております。どうかご心配せずにお休みください。」
爺はもともと最前線で戦っていたらしいが、右肩に大怪我を負った事をきっかけに引退し、一度前線での戦いぶりを見た父がその戦闘能力を気に入り、自分の戦闘指南役として雇ったと聞いた。
父はその後、諜報部隊の総隊長へ昇格し武術の指南はシロエと自然と移っていった。父とは異なり戦闘能力が低い自分にはもったいない指南役だし、洞察力も長けているのかよく気遣ってくれるのを感じる。
ただ、今日は少し気持ちの整理をしたいのでシロエはあまり感情を外に出さなかった。
「ありがとう。もう休むよ。」
そして振り返り様に爺に聞こえないような小さな声で
「初めての実践でうまくやれるだろうか。」と不安を口にした。
シロエは深緑色の重いドアを開けて部屋に入るなりベッドに倒れ込みそのまま眠ってしまった。
昔のイシュは海を渡れたらしいが攻撃性と念動に対する耐性を進化させる代わりに非常に機体が重くなっているらしく、奴らは海を渡れない。
もちろん空を飛ぶ機体も稀にあるが、どうも海風が苦手らしく大抵の機体は海に途中で墜落するか、ルミネールに辿り着いても、「ジジジ」と全身から音がして壊れてしまうのだ。
そんなことを繰り返しているうちにいつの間にか海を渡ってくるイシュはめっきりいなくなってしまったそうだ。
まだイシュが島に流れ着いていた頃、壊れたイシュの残骸を回収して調べようと試みたらしいが、直接触ったり念動で動かそうとすると何故か丸焦げになってしまい調査どころじゃなかったらしい。
祖父曰くイシュの自己防衛反応なんじゃないかと言っていた。
ある日、ある研究者が丸焦げになったイシュを調査していたところ、他の機体よりも焦げ具合が少ない機体がある事を発見した。
そこでルミネールの偉い人は国中から人を集めてはイシュの残骸に触れさせて、イシュに触れても丸焦げにせずにすむ人を探したらしい。
人探しを初めて一年が過ぎた時だろうか、目当ての人はなかなか現れず、いよいよ残りの人も少なくなってきたのでエルミールの中でもあまり人が立ち寄らない末端の集落まで声がかかった。
そこの集落はいわゆる落伍者の集まりで、とりわけ超能力が劣る人が隠れる様に暮していた。
長年イシュとの戦争があったせいか、戦争にも生活にも役に立たない者は街で除け者にされることがあったそうだ。
そんな人達の集まりのため、国もあまり期待をしておらず、本当に藁にもすがる状況だったのだろう。
しかし、状況は一転する。
集落のある青年がイシュを全く焦げさせることなく触れる事が出来てしまったのだ。
それどころか、住民の大半があまり損傷させることなくイシュに触れる事ができた。
超能力の強さとイシュへの影響が比例していたのである。
黒髪で右目の下に黒子があるその青年はヴェルトとなのり、後に集落の者達を束ねイシュの回収と解析を担う諜報部隊を組織した。
その功績は凄まじく落伍者の出にも関わらず国から下級貴族の位を与えられ、それが今のヴェルト一族の始まりとなった。
ルミネール西海岸にある大きな屋敷の門をシロエは開く。
建物の中から黒い服に身を包んだ長身初老の男性が歩み寄る。
「おかえりなさいませ。シロエ様。」
「ただいま、爺」
爺と呼ばれるその男はシロエに向かって一礼すると、カバンや上着を受け取り建物の奥へと入って行った。
シロエは広々としたホールにある右の階段から2階に上り、中心にある部屋の前に立った。
一呼吸すると2回扉を叩き、中から声がしたのを確認してから扉を開ける。
「ただいま帰りました。」
開けた扉の間から部屋の奥にいる男に一礼する。
「シロエか、入れ」
はい、と少し暗めの返事をしてシロエはその重々しい部屋に入って行った。
部屋の両端は大量の本が整理された本棚が聳え立っており、その重圧が空気をさらに重くしていた。
重い空気をもろともせずに男が言葉を発する。
「明日は後方で実践演習だそうだな。」
はい、とシロエが返事をするのを遮るように男は続ける。
「代々ヴェルト家はその体質が故にイシュとの戦いにおいて欠くことのできぬ役割を果たしてきた。お前には期待しているのだ。明日は私の部隊も同行する。話は通しているからお前も時間が空き次第、私の部隊についてこい。」
「はい、お父様。期待に添えるよう努力します。」
シロエは俯きながら、失礼しますと言って部屋を後にした。
部屋を出て力が抜けたのか廊下にはため息が響き渡る。
シロエは父を尊敬していた。父は諜報としてイシュの分析を行うだけでなく、戦闘員としても優秀な男であった。
通常活動できるイシュは戦争の跡地である後方には存在しないが、稀にまだ動けるイシュが潜んでいることがあるのだ。
父は戦闘能力の乏しい後方人員とは異なりその超能力でイシュの残党を度々仕留めている事ができる稀有な存在だ。
そんな父と比較してシロエは凡庸そのものだった。念動も創造も干渉も前線で戦うには程遠いし、壊れかけのイシュでも倒せるとは思えないほど凡庸であった。
たまに超直感的な感覚によって機器を察知したりすることはできるが、本当にその程度なのだ。
父はその超直感をスーパーセンシティブと呼び、次世代のルミネールが生まれたなんて話しているのを子供の頃耳にしたが、その度に心がいたんだ。よって、シロエは父の期待が苦手で重荷だった。
「またお父上様となにかありましたか。」
階段付近でシロエを待っていたであろう爺が話かける。
「何もないよ。いつも通り。」
爺は表情を変えず、そうですか、と言って自室に向かうシロエを見送った。
父とは最近ぎくしゃくしている。と言っても一方的にシロエがそう思っているだけなのだが、父の期待から逃げるように言葉や行動を選んでいった結果、自分でもどのように接してよいのか分からなくなってしまっていた。
父と近い関係にいる爺に対しても自然とそうなってしまっているので、どうにか昔の関係性を取り戻したいのだが、なかなか上手くはいっていない。
部屋の前に差し掛かり、ドアノブに手をかけ部屋に入ろうとしたが、爺のことが気になり後ろを振り返る。
彼は律儀にまだ自分を見送っていたので
「いつもありがとう。明日の実践で少し緊張しているだけだから心配しないで。」
そう言って作り笑いをした。
「明日はお父上様に同行しシロエ様の警護を仰せ使っております。どうかご心配せずにお休みください。」
爺はもともと最前線で戦っていたらしいが、右肩に大怪我を負った事をきっかけに引退し、一度前線での戦いぶりを見た父がその戦闘能力を気に入り、自分の戦闘指南役として雇ったと聞いた。
父はその後、諜報部隊の総隊長へ昇格し武術の指南はシロエと自然と移っていった。父とは異なり戦闘能力が低い自分にはもったいない指南役だし、洞察力も長けているのかよく気遣ってくれるのを感じる。
ただ、今日は少し気持ちの整理をしたいのでシロエはあまり感情を外に出さなかった。
「ありがとう。もう休むよ。」
そして振り返り様に爺に聞こえないような小さな声で
「初めての実践でうまくやれるだろうか。」と不安を口にした。
シロエは深緑色の重いドアを開けて部屋に入るなりベッドに倒れ込みそのまま眠ってしまった。
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